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日本の夜の公共圏 スナック研究序説 / 谷口功一

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[内容]
本書は、類書の少ないスナックの研究書です。どこの町にもあるとても身近なものだからこそ、観察・研究対象とはならなかったのでしょうか。日本の公共の在り方について、スナックを起点に掘り下げた珍しい試みです。民俗学的な面白さも手伝い、興味深い1冊となっています。

「スナックは、全国津々浦々どこにでもあるが、その起源・成り立ちから現状に至るまで、およそ「研究の対象」とされたことは、いまだかつて、ただの一度もない。本研究では、社会的にはおよそ真面目な検討の対象とはされてこなかった、このスナックという「夜の公共圏」・「やわらかい公共圏」の存在に光を照てることで、日本社会の「郊外/共同体」と「社交」のあり方を逆照射することを目指すものである。」 (スナック研究会HPより)

スナックは全国に10万軒あると言われていました。美容院23万軒、不動産屋12万軒、居酒屋8万軒と比較しても相当な規模です。2013年調べによると新規登録も4,000軒ぐらいあるそうです。しかし年々減少傾向にあり、コロナ禍なども経た今では5万軒程度ではという声も。

これだけ大規模なのに統一の業界団体が存在しないようで、公式の統計がないのだそうです。そのふわっとした感じもスナックの謎を深めていますね。

スナックのスタイルは、ママがカウンター越しに接客し、乾きものなどの軽食とお酒を提供するのが一般的。常連さんはボトルキープも多く、相場は3,000円ぐらい。

よく似た形態のキャバクラやガールズバーとの違いも教えてくれます。キャバクラは指名制・時間制で、接客スタイルとして隣に座ります。ガールズバーは指名制が無く、カウンター越しの接客スタイルなのはスナックと同じです。しかし時間制のチャージもあり、飲み物代も別に払うらしいです。

本書は法律の話や、立地・軒数などの概要などから始まり、徐々にスナックの公共性について触れていきます。スナックの著作のある都築響一さんインタビューもあって読み応えがあります。

明治時代の小説家・村井弦斎が書いた『食道楽』から、社交の場として機能したスナックのママの役割についてなど、ジェンダー的な言及も見られます。

[目次]
序章 スナック研究事始 谷口功一
座談会 珍日本スナック紀行? ——都築響一氏に聞く 前篇
第一章 スナックと「物のあはれを知る」説 高山大毅
第二章 行政から見たスナック——夜の社交を仕切る規制の多元性 伊藤正次
第三章 夜遊びの「適正化」と平成二七年風営法改正 亀井源太郎
第四章 スナック・風適法・憲法 宍戸常寿
座談会 珍日本スナック紀行?——都築響一氏に聞く 後篇
第五章 カフェーからスナックへ 井田太郎
第六章 〈二次会の思想〉を求めて——「会」の時代における社交の模索 河野有理
第七章 スナックと「社交」の空間 苅部直
第八章 スナックの立地と機能——「夜の公共圏」vs.「昼の公共圏」 荒井紀一郎
補章 なぜスナックを語りたくなるか 横濱竜也
編集後記 谷口功一

[書誌情報]
タイトル:日本の夜の公共圏 スナック研究序説
著者:谷口功一
出版社:白水社
刊行日:2017年6月22日
判型:B6版/並製本
頁数:220P

[状態]
表紙カバー状態はおおむね良好です。中身に書きこみの消し跡や角折跡があります。

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