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ragan031 Public Image / 若生友見
¥1,100
[内容] 忘れられた喫茶店の奥に、小さな駅の構内で目をあげたら、古ぼけた理容室の軒先から、知らない町の掲示板で。突然出会ってハッとする色褪せた青写真の数々。 時間の経過により非芸術が芸術化してしまったという作品群です。時間というのは一体何なのでしょう。生きるための"やむにやまれぬ"または"なんとはなしの"人間の営みを、芸術にしたり文化にしたりするのは時間なのかもしれませんね。 完成までに30年を擁した大作などが見られることもあります。 [著者メッセージ] 今回のテーマは色褪せた印刷物です。 私の興味対象は一貫して人工物(とくに工業製品)なのですが、今回扱う「色褪せた印刷物」は自然の力が加わらないと完成しないという点では今までのものと少々毛色が違います。ただし“色褪せた印刷物を放置しておく”という行為は人によるものなので、そういう意味では人為的なものとも言えるのではないでしょうか。(『ROADSIDERS'weekly』2025年04月09日配信号より) ☟都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で連載中 「デザインの世間体037 碧い日焼け跡(写真・文:若生友見)」 https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=3006 今回扱うテーマは、前回のテーマ「色褪せた印刷物」を探しているときにいくつか見つけた副産物のようなものです。 まだ名前はついていないと思われますが、全国的に存在し、多くの人が目にしたことがありながら、それでいてほとんど(まったく)気に止められないものです。(『ROADSIDERS'weekly』2025年04月23日配信号より) ☟都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で連載中 「デザインの世間体038 パブリックな絶景(写真・文:若生友見)」 https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=3022 [シリーズ概念] 色眼鏡をはずして、もう一度よく見てみよう。 「これまでの概念を覆す」ような大それたことではありません。今までの経験や生活上の暗黙の了解のせいでよく見えていなかった部分や、たとえ見えていてもあまり意識されることなく数秒後には忘れてしまうような、そんな日常に点在する、ちょっとした違和感や疑問。それらを本の形に落とし込み、反復させ、日常的な意味を剥いでしまうとただの図となり、そこに「物そのもの」が見えてくるはずです。 さて、毎日毎日見ているごく普通の風景は、本当に“普通”の風景なのでしょうか。 選挙ポスター、漫画雑誌の小口、新聞のおくやみ欄、花環、ネオンサインなど、目に見えているのに意識の外にすぐ出てしまうような、グラフィックデザインとして認識されにくい存在へ焦点を当てています。 [著者プロフィール] 若生友見 わこう・ともみ 1986年 宮城県生まれ。東北芸術工科大学 情報デザイン学科 グラフィックデザインコース卒業。東北芸術工科大学大学院 ビジュアルコミュニケーション研究領域 修士課程修了。雑誌編集を経験し現在フリーランス。 都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で紹介されているインタビュー記事が詳しくて面白いのでぜひご覧ください☟ 裸眼の挑戦——若生友見とragan books https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=559 [書誌情報] タイトル:ragan031 Public Image 著者:若生友見 出版社:raganbooks 刊行日:2023年11月11日 判型:B5変形判(200mm×257mm)/ZINE 頁数:20P 特典:写真ステッカー
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ragan001 Disastered Boys / 若生友見
¥1,100
[内容] 昭和30年代。交通事故での死傷者が、日清戦争での戦死者数を超えてしまう勢いで増加し、これはもはや「交通戦争」だと叫ばれました。日本での交通事故死は1970年にピークに達した後に減少しますが、80年代にはまたまた増加し、「第二次交通戦争」とも呼ばれる状況となったのです。 交通戦争のない平和な世界への祈りが希求され、路上の看板に願いが託されるようになったのです。交通安全看板には、当時から貼り続けられているようなオールドスクールなものもあって、見つけた時の喜びは何物にも代えがたいですよね。街歩きの愉しみのひとつとなっています。 そんな交通事故や電線感電(これも奥深い世界)などの街角トラブルに遭う少年少女たちの図案は、可愛くもあり不吉でもあり……。『本当は怖いグリム童話』のような、あっけらかんとした不気味な世界が立ち込めています。 [著者メッセージ] ぼんやりしていて忘れていたのですが、2025年2月でraganシリーズは15周年を迎えました。 当初から長く続けようと考えていたプロジェクトではありますが、ブレイク(?)することもバズることすらなくても地味~に続けてこれたのは、ひとえにおもしろがってくれたみなさまのおかげです。どうもありがとうございます! というわけで今回はraganシリーズのNo.001にあたる作品をご紹介します。(『ROADSIDERS'weekly』2025年03月12日配信号より) ☟都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で連載中 「デザインの世間体035 災難ミーツボーイアンドガール(写真・文:若生友見)」 https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=2978 [シリーズ概念] 色眼鏡をはずして、もう一度よく見てみよう。 「これまでの概念を覆す」ような大それたことではありません。今までの経験や生活上の暗黙の了解のせいでよく見えていなかった部分や、たとえ見えていてもあまり意識されることなく数秒後には忘れてしまうような、そんな日常に点在する、ちょっとした違和感や疑問。それらを本の形に落とし込み、反復させ、日常的な意味を剥いでしまうとただの図となり、そこに「物そのもの」が見えてくるはずです。 さて、毎日毎日見ているごく普通の風景は、本当に“普通”の風景なのでしょうか。 選挙ポスター、漫画雑誌の小口、新聞のおくやみ欄、花環、ネオンサインなど、目に見えているのに意識の外にすぐ出てしまうような、グラフィックデザインとして認識されにくい存在へ焦点を当てています。 [著者プロフィール] 若生友見 わこう・ともみ 1986年 宮城県生まれ。東北芸術工科大学 情報デザイン学科 グラフィックデザインコース卒業。東北芸術工科大学大学院 ビジュアルコミュニケーション研究領域 修士課程修了。雑誌編集を経験し現在フリーランス。 都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で紹介されているインタビュー記事が詳しくて面白いのでぜひご覧ください☟ 裸眼の挑戦——若生友見とragan books https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=559 [書誌情報] タイトル:ragan001 Disastered Boys 著者:若生友見 出版社:raganbooks 刊行日:2010年7月30日 判型:B5変形判(200mm×257mm)/ZINE 頁数:20P
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コンビニカワイイ / きむらかおり
¥800
[内容] コンビニはカワイイし、このZINEのコンビニ風の装丁もカワイイ! 「チャラララララーン♪ チャララララン♪」ファミマに入店する音が聞こえてきそうな佇まい。 コンビニを初めて鑑賞するというあなた。大丈夫です。「how to コンビニカワイイ」で、どんなポイントに気をつけて観るとコンビニが可愛く見えてくるか教えてくれます。 「どれも同じで画一的」というチェーン店に対する批判があったかと思いますが、そういう人は本当にコンビニをひとつひとつ見ていますか?裏表紙の言葉を借りれば「この世に同じコンビニなど、ひとつもないのです。」よ。 構造も違えば、ファサードや看板などのディテールも千差万別。やたらデカかったり長かったりという個体差を「違和感」から「面白い!」に変換できたら、あなたも立派なコンビニ鑑賞家です。 [著者プロフィール] きむらかおり サラリーマン兼作家、コンビニ収集家。コンビニとポテチとお笑いが好き。XとInstagramで「#コンビニ収集記」更新中。(@kimura_kamone) [書誌情報] タイトル:コンビニかわいい 著者:きむらかおり 刊行日:2024年10月 判型:A5判/ZINE 頁数:20P
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八画文化会館vol.8 特集:商店街ノスタルジア / 八画出版部
¥1,980
[内容] 八画文化会館を立ち上げて10年になりました。気づけば2010年の創刊準備段階からぶらぶら歩いてきた編集部の商店街散歩記録がたまっていたので、今号は商店街特集です。文字、銘都、団地、パチンコ、廃墟、美容院など独自の切り口で町歩きをしている愛好家仲間にも協力してもらいました。それぞれ別の対象を追いかけていても、商店街に寄せる関心は熱く「すべての道は商店街に通じている」んじゃないかとさえ思えてきます。 商店街は、昭和時代の買い物様式を後世に伝える遺跡です。地域の生活を支えた日常遺産であるとともに、街の中央に輝く都市の象徴でもありました。商店街は「道」であり「街」だったのです。また、どこも似ていることも商店街の注目すべき点です。「すべての幸福な家庭は互いに似ている。不幸な家庭はそれぞれの仕方で不幸である」と異国の文豪が言ったように、商店街は幸せの象徴だったのかもしれません。しかしどの土地にもある「ありふれた場所」に目を凝らし細部まで観察してみると、多くの人々の記憶が堆積した唯一無二の場所だと感じられます。 それぞれの土地にノスタルジアが掻き立てられる原風景のような商店街がありましたが、「道」、「物」、「人」の流れの変化により衰退が危惧されています。人々の想い出が集積された愛着のある場所が、抜け殻のように風化した町並み。商店街がなくなると町の匂いが消え、歓楽街がなくなると町の灯が消えてしまいます。どの土地であっても「ここにいてよかった」と小さな幸せを感じさせてくれる商店街の灯りが、この先少しでも多く残っていますように。 (編集のことばより) [目次] ◎巻頭グラビア ◎編集部対談 商店街鑑賞のススメ Special guest松村大輔 ◎ノスタルジア備忘録 酒井竜次 ◎都市秘境マーケット 戦後の原風景をとどめる市場10選 ◎全国銘商店散策 forestbk ◎団地商店街の歩き方 チーム4.5畳 ◎商店街パチンコ鑑賞 栄華 ◎12人に聞きました!マイフェイバリット商店街 ◎失われゆくレトロピアの記録 柳ケ瀬商店街高島屋南地区 TEAM酷道よごれん ◎不思議な商店街パトロール調査 ◎コラム&エッセイ 「商店街に寄り添って暮らす理想の生活」を妄想する(玉置標本)/商店街を歩く理由「焦点を外に」(終末オトナ遠足 エロ司)/対立から共存の時代へ「商店街と大型店」(Jp-Super)/シャッターの向こう側。(高橋さよ)/商店街の本屋 いつもの朝(ブックスルーエ花本武) ◎国際ニュータカギ会館「追憶の徳島しんまち界隈」(高木壮太) [執筆者] 酒井竜次/石川春菜/松村大輔/forestbk/チーム4.5畳 けんちん・UC・tamazo/栄華/タケムラナオヤ/道民の人/ムサシノ工務店/藤本健太郎/村田あやこ/三文字昌也/内海皓平/Towers/碍子系/ケブカグラフィックス/ふゅーりー/TEAM酷道 よごれん/玉置標本/終末オトナ遠足 エロ司/JP-Super/高橋さよ/ブックスルーエ 花本武/高木壮太 [書誌情報] タイトル:八画文化会館vol.8 特集:商店街ノスタルジア 著者:石川春菜、酒井竜次 出版社:八画出版部 刊行日:2020年7月 判型:B5変型(182mm×242mm) 頁数:96P
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八画文化会館vol.9 最終特集:商店綜合型録 / 八画出版部
¥1,980
[内容] 有名観光地じゃなくても日本各地には”銘都”と呼びたい素晴らしい旧市街地がたくさんあって、かつての賑わいの痕跡をあちこちで目にすることができる。駅前の雑居ビルや、商店街のピカピカ輝くアーチ、そして個性的な商店の連なり。装飾テントや看板などの細部にまで工夫が凝らされた商店の外装は、訪問者の目を惹きつけてやまない。軒を連ねた商店のディテールの積み重ねが商店街となり、駅前文化を形成して銘都の賑わいを演出しているのだ。 ひとつひとつの商店こそが旧市街地の賑わいを支えているといっても過言ではないー―。なんて堅苦しい理屈を抜きにしても、個人商店がいい感じなのは旅好きのみんななら頷いてくれると思うんだけど、じゃあ商店の何をどう見たらいいんだろう。 そう思いながら商店を探して知らない町を歩いていた時に、遠くの方に何か店舗があるのが見えた。遠くてはっきりわからなかったけれど、なんとなく美容院じゃないかと思った。でもなんでおぼろげな佇まいだけで特定の業種が思い浮かんだんだろう。「業種ごとに共通のスタイルがあって通行人にすぐに何屋か訴求できるようになっているからだよ」って正論を唱えてしまいそうになったんだけど、ちょっとよく思い出してみてほしい。じゃあその細部を「よく見た」ことってあっただろうか? 「なぜ三本の線があるとコンビニだと思うんだろう?なぜクリーニング店には動物のマスコットが多いんだろう?なぜ薬局の張り紙はおしゃべりなんだろう?」じっくりと見ていくとたくさん疑問が浮かんできて今まで見えてなかったものが見えてくるようになってきた。すごく楽しい。特集するにあたっては、いま記録しないと失われてしまいそうな「昼間に買い物をしたりサービスを受けたりするための個人商店」をメインに据え、昭和の商店文化とは切っても切れない存在のスーパーマーケットはチェーン店も含めて取り上げた。 7年以上かけて撮り集めてきたこれらの商店のなかには消えてしまったものもたくさんある。町の入れ替わりの激しさに思わずため息が出てしまうけど、だからこそまだあるお店は、ただ存在していてくれるだけで充分。ハイペースに移り変わる町並みのなかで、変わらない姿を見せてくれてるだけで尊いから。大きい波に流されずにマイペースに建ってる商店をゆっくり眺めて、束の間でもそこで過ごせたら、それはとてもしあわせな休息。のんびり歩いたって退屈じゃないし、知らないまちの日常圏を見聞すれば自分の町の魅力や独自性に気づくこともできる。 「君のまちにある商店はなんて素敵なんだろなぁ。でも僕のまちにある商店も素敵だったんだなぁ」そんな風にみんなが自分の住んでいる場所の魅力に気づく、ひとつの視点になれたら望外の喜びだ。(編集のことばより) [目次] ◎巻頭グラビア ◎商店綜合型録 理美容院・クリーニング店・メガネ店・電気店・薬局・スーパーマーケット (松村大輔・碍子系・JP-SUPER・酒井竜次・石川春菜) ◎ピンポイント鑑賞FILE ◎商店を見るならこんなふうに。 おもしろ過ぎて気が散っちゃうよ。(ビロくん) 欲しくなる外装探してます。(卒業生代表) 装飾テントが効いてるね。(内海慶一) やってるかい?渋い町並みで右左(武部将治) 営業時間外に宿る美しさを求めて(だみあん君) 地下街の矢印に誘われてみる。(Towers) ◎座談会「商店文字の話をしよう」藤本健太郎・松村大輔 ◎緊急ルポ「商店と新型コロナ」鹿取茂雄 ◎国際ニュータカギ会館「楽器屋・レコード屋・本屋・模型屋つれづれ」高木壮太 [書誌情報] タイトル:八画文化会館vol.9 最終特集:商店綜合型録 出版社:八画出版部 刊行日:2022年6月 判型:B5変型判/ZINE 頁数:96P
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八画文化会館叢書vol.09 Electric Bath Handbook電気風呂御案内200 / けんちん
¥1,100
[内容] 前代未聞の電気風呂ハンドブックの登場! 銭湯のなかでも、ちょっと怖くて近寄りがたいイメージのある電気風呂。 でも勇気を出して一歩足を踏み入れば、そこはまさに未体験の極楽ゾーンが広がっています。電気風呂をこよなく愛し、関西・関東を中心に電気風呂を探し歩いているけんちん氏による前代未聞の電気風呂ハンドブックの登場です。 「四天王」「極楽」「地獄」「湯治」「湯めぐり」の5つのカテゴリ別に全32物件詳細レビューをはじめ、老舗電気風呂メーカーの小西電機インタビューや、イラスト図解で電気風呂の入り方もわかりやすく解説。 さらに巻末には電気風呂の強弱を5段階で表した「電気風呂パワー」とコメント付きの200物件INDEXもついて実用性バッチリ。この1冊で今日からあなたも電気風呂巡りができるようになること間違いなし。 [目次] ◎電気風呂 四天王 竹の湯/そしがや温泉21/昆陽温泉/ヘルシー温泉タテバ ◎極楽電気風呂 大黒湯/灘温泉水道筋店/月見湯温泉/千鳥温泉/アクアガーデン栄湯/サウナの梅湯/第三玉の湯 ◎地獄電気風呂 萬歳湯/栄町温泉/野崎浴場/朝日温泉/第二宝湯/大栄湯/八幡湯 ◎湯治電気風呂 湯処あべの橋/日之出温泉/大星湯/六甲おとめ塚温泉/武蔵小山温泉 清水湯/中延記念湯/辰巳湯 ◎湯めぐり電気風呂 大門湯/人蔘湯/ぽかぽか温泉/喜楽湯/千鳥湯/船岡温泉/福美湯 ◎電気風呂Q&A ◎電浴の心得 ◎電気風呂メーカーインタビュー ◎電気風呂INDEX 200 ◎解説 JP-Super [執筆者] 1980年大阪府交野市生まれ。電気風呂鑑定士。団地ソムリエ。団地好きが高じ、新聞・雑誌・Webメディアへの団地関連の寄稿多数。人生の中で得することを色々な人とシェアするのが生きがい。『珍スポット』クラスタの《金原みわ》、『廃墟』クラスタの《だみあん君》と共に大阪此花千鳥橋にあるイベントスペース『PORT』にて異業種趣味交流イベント『別世界Bar』を毎月開催。 所属:団地愛好家集団チーム4.5畳/銭湯電気保養協会/ドムドム連合協会/日本サぱ協会/別世界Barクルー/BOWLING No.9(トランペット担当) X:@kenchin [書誌情報] タイトル: 著者:けんちん 出版社:hoka books 刊行日:2019年2月6日 判型:A5判 頁数:32P
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八画文化会館叢書vol.04 公園手帖2 キノコ公園 / とよ田キノ子
¥1,100
[内容] 八画文化会館叢書の4作目としてリリースされた本書。可愛らしさと独特のとぼけた感じを併せ持つ「キノコ公園」のフォトブックです。全国各地で採集された42のキノコ公園を、美しい写真でお届けします。 「世の中には、キノコ型の遊具やシェルター(東屋)、テーブルなどが設置されている公園がある。日常に少しだけ添えられたファンタジー。人はそれを「キノコ公園」と呼ばずにはいられないのである」(前文より) [目次] ◎なぜそこにキノコがあるんだろう 軽井沢銀座パーキング/岡谷市営 内山霊園/京都府立植物園 きのこ文庫/おかざき世界子ども美術博物館「妖精の棲む浮かぶ島」/ワンハッピープラザ跡/そごう横浜店 屋上「太陽の広場」/こんなところにもキノコがありました ◎キノコと不思議なパートナー イームイ児童公園/ゆうな公園/中野区中央公園/那覇市中央公園/トヨスノコシカケ/まえはら児童公園/まだあるよ きのこと不思議なパートナー ◎公園の中のかわいいキノコ 加家公園「メルヘンの森」/中野区立追分公園/青葉台公園/信州やぶはら高原こだまの森/加賀市中央公園ほか/公園の中のかわいいキノコ見つけた ◎もっとキノコ公園を楽しむために ◎解説 飯沢耕太郎 [書誌情報] タイトル: 著者:とよ田キノ子 出版社:八画出版部 刊行日:2015年8月 判型:A5判 頁数:32P
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【サイン&ポストカード付】僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ / 中村一般
¥1,980
[内容] 「本を作る時、これを自分の遺書代わりにしようと思いながら作っています。日常生活において、いつも終わりを感じています。自分の見ている風景が未来まで残らないだろうなという諦めの気持ちと、こんなにいいものが黙って消えていくのは、消えていくからこそ儚くて美しいと思うのですが、やっぱりもったいないなという気持ちと、せっかく自分には絵という手段があるのだから、いずれ火葬されてなくなることが確定している自身の手を使い、描き残したいなと思いました。」(あとがきより) 2019年から2020年。時はコロナ禍。ほぼ毎日描いていたという日記漫画やイラストを選んだものを、著者が自費出版したものです。 ストーリーのために、はしょられがちな舞台装置としての町並みが、むしろメインに据えられて圧倒的な存在感を放っています。 路地裏の配管、民家の軒先に増殖したサボテン、放置バイクに絡みつく生き物のような雑草、探偵ポスター、頭上で絡まる電線。 どこの町角にも確かに存在していて、それぞれの町によって個性もあるものなのに、注目されることの少ない都市の構造物。 そんな町を構成する「町そのもの」にスポットライトを当てた、路上系漫画作品です。無言のモノたちに話しかけられたような、不思議な読後感に浸ってしまいます。 ※本書は絶版となった自費出版バージョンです。新装版がシカク出版より発売されています。 [書誌情報] タイトル:僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ 著者:中村一般(中村雅奈) 刊行日:2021年4月29日 判型:A5版/ZINE 頁数:116P 特典:著者直筆サイン&画集発売記念個展@タコシェのポストカード付 [状態] 状態は良好です。画像でご確認下さい。中身に書きこみや角折などはありません。
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まちの文字図鑑 別冊 商店街看板めぐり / 松村大輔
¥1,500
[内容] いい文字は、いい商店街にある。ずらっと並んだ統一看板はリズミカルで小気味よく、それでいて不揃いで愛らしいのです。本書は全国から選りすぐった31の商店街から、パンチの効いた統一看板を鑑賞するZINEです。 神奈川県小田原市〈国際通り〉、群馬県高崎市〈中央銀座〉、奈良県大和高田市〈天神橋西商店街〉、広島県尾道市〈尾道本町センター商店街〉等々。旅の目的地って、小さくてもいいんです。絶景や巨大遺跡じゃなくても。たった一文字のために旅する。そんな旅の動機って素敵ですね。 観光地ではない場所を旅の目的地にセットしたら、今まで行ったことも、見たこともない景色が広がっているのではないでしょうか。 「歯抜けになったアーケードの屋根に、僅かに残る統一デザインの看板は決して色あせることはない(アクリル素材だから!)」みたいな抒情的な訴えかけと、素材を詳細に観察する専門性のバランスが最高で、眺めても読んでも楽しい1冊です。 出版社でデザイナーとして働く著者(松村大輔 a.k.a タイポエクスプローラー)は、まちの文字図鑑シリーズ『よきかな ひらがな』『ヨキカナカタカナ』などの著書があり、街角の文字を探し歩く名人なのです。 [書誌情報] タイトル:商店街看板めぐり 著者:松村大輔 出版社:のどか制作室 刊行日:2020年1月20日 判型:A5版/ZINE 頁数:48P [状態] 状態は良好です。中身に書きこみや角折などはありません。
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国道1号セブンイレブンめぐりプロジェクトvol.1 東京・神奈川・静岡 / いいじま
¥900
[内容] 東京から大阪を貫く主要国道1号線と、日本最多店舗数を誇るコンビニのセブン‐イレブン。まさに日本最強のインフラタッグを巡ろうというZINEです。 国道1号にセブン‐イレブンは何店舗あるのだろうかと、ふと疑問に感じた著者のいいじまさんは、下記のルールを定めてプロジェクトを開始しました。国道1号に面している店舗を訪問し、店の概要、付随物(公衆電話や郵便ポスト)などをチェック、必ず商品(レアまたはローカルなもの優先)を購入。もしくは公共料金などの支払いをする。 このようにして、東京から静岡まで全64店舗の国道1号線沿いのセブン‐イレブン実地調査が粛々と進められていったのです。地味すぎる作業が淡々と繰り返されるであろう本文を予期して、何かの禊か修行なのかと思ってしまいましたが、膨大な観察量に支えられた知見の数々は圧巻! 例えばパンコーナー。7割PB(プライベートブランド)、2割ヤマパンという布陣が多いなか、たまに静岡製のかにぱんやのっぽパンなどが紛れ込んでいたりするそうです。ちなみにかにぱんは賞味期限が1ヵ月もあるロングライフパンだそうで、売れづらい棚の最下段に棲息していることが多いんだとか。今度コンビニ行ったら観察してみたくなります。 混同するローカリティにも注目されています。なぜか横浜に米沢ラーメン激推し店があるかと思えば、神奈川で青森産のアピオスというマイナー野菜を売っていたりしたそうです。 そして「平準化=どこも一緒」というコンビニの概念を覆すような、オリジナル商品まで発見。箱根小湧谷店では、店舗限定ラベルの日本酒「小涌谷」を販売しているんだとか。めちゃくちゃ奥が深いセブン‐イレブンの世界を堪能できます。 [書誌情報] タイトル:国道1号セブンイレブンめぐりプロジェクトvol.1 東京・神奈川・静岡 著者:いいじま 刊行日:2022年11月 判型:B5版/ZINE 頁数:72P [状態] 状態良好です。画像でご確認下さい。中身に書きこみや角折などはありません。
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岩手・道の駅ルポ イーハトーブの道から(上中下巻セット) / ジンボー・キンジ
¥3,000
[内容] 岩手で活動しているサークル「一人の会」さんによる『岩手・道の駅ルポ イーハトーブの道から』「上巻・イーハトーブ篇」、「中巻・陸の孤島篇」、「下巻・被災地篇」の3部作です。 岩手県の「道の駅」をつぶさに観察してレポートした労作で、書ききれないほどの土地の芳醇さが溢れ出ていて心揺さぶられます。「道の駅」は平成5年に制度が定められてから全国に設置されるようになり、今や1,000軒を超える施設数を誇る平成の産物です。 ドライブ旅行ではお馴染みの施設を、アクセス、地域性、グルメ、オリジナリティ、イーハトーブ度という5つの観点から5段階で評価しています。 特筆すべきは地元食レポ。「土地の名物、もしくは土地でとれたもののみを食べる」というルールを課して食べ物に宿った土着性を重視し、近隣で普通に食べられている日常食をピックアップ。飾らない岩手という土地に染み付いた土着性が旅人の心を癒してくれます。 「ルバーブ」、「がんづき」、「カニばっと」、「じゅうね餅」、「ばっけ味噌」、「ビス天」、「スジメ巻き」、「カブぶかし」、「藤ねずり」など余所者が聞くと想像もできない岩手の郷土食、興味深いです。 そんな個性豊かな岩手ですが、昔から災害も多い土地柄。著者は「被災地とはどの災害を指した言葉だろう」と投げかけ、記憶に新しい東日本大震災だけではないといいます。 「百年前も千年前も、岩手には災害があった。海が荒れ、川があふれ、山が崩れ、人を襲った。その一つ一つが被災であり、岩手の歴史だ」 2011年を境に歴史は分断され「あの日までは何があったのか?」という問いから被災地の道の駅を巡る旅に出発したのです。土地と向き合う真摯な態度に心撃たれます。本シリーズ最大の魅力は、道の駅という観察対象を通して、岩手各地の土地の個性が発見できることです。ぜひ読んで見て下さい。 [書誌情報] タイトル:岩手・道の駅ルポ イーハトーブの道から「上巻・イーハトーブ篇」「中巻・陸の孤島篇」「下巻・被災地篇」 著者:ジンボー・キンジ 出版社::一人の会 刊行日:2018年~2019年 判型:A5版/ZINE 頁数:(上)91P/(中)102P/(下)98P [状態] 表紙周りにに若干汚れがあります。中身に書きこみや角折などはありません。
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コンビニさんぽ / きむらかおり
¥800
SOLD OUT
[内容] 海外に行くとコンビニはセブン-イレブンとサークルKが申し訳程度にあるぐらいで、日本は本当にコンビニ天国なんだと思わされます。 日本のチェーンストア文化の最たるものがコンビニ。路上に咲く名もなき花のごとくコンビニがめちゃくちゃあります。 本書は『コンビニカワイイ』のきむらかおりさんによる、東京の中野~高円寺エリアのコンビニさんぽガイドZINEです。 表紙のコンビニの看板デカすぎますよね~(笑) これは写真で見るとそうでもないかもしれませんが、実際に目にすると凄いインパクトというか歩行者に対する圧が凄い。車から見やすいようにという「ラスベガス建築」っぽさもあって、町の景観までも考えさせられる奥深い風景です。 牧野富太郎博士の名言「雑草という草はない」のと同じように、「コンビニという店はない」のです。すべてのコンビニに店名があり個性があります。そんな、当たり前だけど知らないことを気づかせてくれるZINEです。 [著者プロフィール] きむらかおり サラリーマン兼作家、コンビニ収集家。コンビニとポテチとお笑いが好き。XとInstagramで「#コンビニ収集記」更新中。(@kimura_kamone) [書誌情報] タイトル:コンビニさんぽ 著者:きむらかおり 刊行日:不明 判型:A5版/ZINE 頁数:13P
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ragan006 alcoholics / 若生友見
¥1,200
SOLD OUT
[内容] 知らない街を歩いていると、きまって迷い込んでしまう歓楽街。その土地の盛り場を散歩することは、旅の醍醐味と言ってもいいかもしれません。 酔っ払いたちの憩いの場・スナックの看板群がぎっちりと林立しているかのようなZINEです。 店内で接客に忙しいママの代わりに、一見客に誘いをかけるスナック看板。どれも可愛くて目移りしてしまいそうです。 [著者メッセージ] 30作を超える私の作品のなかでも、ダントツで売れ行きがいい作品というのがあります。それがこの「alcoholics」です。 飲屋街にある雑居ビルの看板群を撮影し、実際の縦横比に近づけるようにまっすぐ補正をかけ、とにかく画面にぎゅうぎゅう詰めにした作品です。 まあこれだけの作品なのですが、デザイナーやタイポグラフィ好きの方々、あるいはレトロ好きの方などが購入してくださることが多く、私のほかの作品とはちょっと違う需要に応えられているようなのです。(『ROADSIDERS'weekly』2024年11月27日配信号より) ☟都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で連載中 「デザインの世間体024 デジャヴュの街(写真・文:若生友見)」 https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=2888 [シリーズ概念] 色眼鏡をはずして、もう一度よく見てみよう。 「これまでの概念を覆す」ような大それたことではありません。今までの経験や生活上の暗黙の了解のせいでよく見えていなかった部分や、たとえ見えていてもあまり意識されることなく数秒後には忘れてしまうような、そんな日常に点在する、ちょっとした違和感や疑問。それらを本の形に落とし込み、反復させ、日常的な意味を剥いでしまうとただの図となり、そこに「物そのもの」が見えてくるはずです。 さて、毎日毎日見ているごく普通の風景は、本当に“普通”の風景なのでしょうか。 選挙ポスター、漫画雑誌の小口、新聞のおくやみ欄、花環、ネオンサインなど、目に見えているのに意識の外にすぐ出てしまうような、グラフィックデザインとして認識されにくい存在へ焦点を当てています。 [著者プロフィール] 若生友見 わこう・ともみ 1986年 宮城県生まれ。東北芸術工科大学 情報デザイン学科 グラフィックデザインコース卒業。東北芸術工科大学大学院 ビジュアルコミュニケーション研究領域 修士課程修了。雑誌編集を経験し現在フリーランス。 都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で紹介されているインタビュー記事が詳しくて面白いのでぜひご覧ください☟ 裸眼の挑戦——若生友見とragan books https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=559 [書誌情報] タイトル:ragan006 alcoholics 著者:若生友見 出版社:raganbooks 刊行日:2011年7月16日 判型:B5変形判(200mm×257mm)/ZINE 頁数:16P
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ragan024 Native Tongues / 若生友見
¥2,100
SOLD OUT
[内容] 最初に本書を見た時には、団地の写真集だと思ったのです。しかしページをめくるうちに、やけにベランダの写真のアップばかりだなと奇妙に思うようになり、なぜだろうと思ってよくよく眺めていて、やっと「見え」ました。 団地のベランダから伸びている布団の写真集です。 そしてタイトルを見て納得しました。「Native Tongues」直訳すると「地元の舌」とでも呼んだらいいでしょうか。 団地を鑑賞する時に、無意識のうちに脳内レタッチで消してしまう3大要素、布団と電線とフェンス。表紙にはそのすべてが写り込んでいて、だからこそオーソドックスな団地写真とは決定的に違う視点によって切り取られているように感じました。 団地という建築物ではなく、団地で生活するという現象をクローズアップした逸品です。 [著者メッセージ] "この連載の初回でも自己紹介をしましたが、私は大学の卒業制作から「ragan(ラガン)」シリーズという本の形態の作品を作り続けています。今回はその第1作目をご紹介します。 いろいろあって(とくにたいした理由ではないのですが)自費出版としてのナンバリングは24番目になっているものの、卒業制作として作った10作のうち、最初に完成させたのがこの「Native Tongues」でした。"(『ROADSIDERS'weekly』2024年09月11日配信号より) ☟都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で連載中 「デザインの世間体014 公私混合サニーデイ」(写真・文:若生友見) https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=2822 [シリーズ概念] 色眼鏡をはずして、もう一度よく見てみよう。 「これまでの概念を覆す」ような大それたことではありません。今までの経験や生活上の暗黙の了解のせいでよく見えていなかった部分や、たとえ見えていてもあまり意識されることなく数秒後には忘れてしまうような、そんな日常に点在する、ちょっとした違和感や疑問。それらを本の形に落とし込み、反復させ、日常的な意味を剥いでしまうとただの図となり、そこに「物そのもの」が見えてくるはずです。 さて、毎日毎日見ているごく普通の風景は、本当に“普通”の風景なのでしょうか。 選挙ポスター、漫画雑誌の小口、新聞のおくやみ欄、花環、ネオンサインなど、目に見えているのに意識の外にすぐ出てしまうような、グラフィックデザインとして認識されにくい存在へ焦点を当てています。 [著者プロフィール] 若生友見 わこう・ともみ 1986年 宮城県生まれ。東北芸術工科大学 情報デザイン学科 グラフィックデザインコース卒業。東北芸術工科大学大学院 ビジュアルコミュニケーション研究領域 修士課程 修了。雑誌編集を経験し現在フリーランス。 都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で紹介されているインタビュー記事が詳しくて面白いのでぜひご覧ください☟ 裸眼の挑戦——若生友見とragan books https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=559 [書誌情報] タイトル:ragan024 Native Tongues 著者:若生友見 出版社:raganbooks 刊行日:2016年9月16日 判型:B5変形判(200mm×257mm)/ZINE 頁数:38P
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ragan029 Blooming Street / 若生友見
¥1,100
SOLD OUT
[内容] 「肩と肩がぶつかり合うぐらいの人混みでね、そりゃあ景気がよかったもんだよ」商店街の取材をしていた頃に、往時の盛況ぶりを語ってくれた町の人たちの言葉です。その町を代表する駅前のアーケード街などでよく聞かれました。 町の語り草になっている商店街ですが、今ではネットショップや郊外型ショッピングモールなどの隆盛によりシャッター街と化してしまう所も多く、さながら昭和の蜃気楼のような遺構となっています。 すべてが色褪せているマボロシのような風景のなかに、色褪せないプラスチックの煌めきを見つけたときの安堵感。当時の活気をビジュアル化して封じ込めたような花飾りが、風に揺れている光景。 時代を祝福するような花道を飾り立てているのは、どうやら「シダレ」という名前の人工花のようです。商店街は便利なショッピングスポットから、詩情を感じさせる舞台へと姿を変えているのかもしれません。 [著者メッセージ] "商店街。 Wikipediaによると「商店街とは、商店が集まっている地区や、商店が建ち並んでいる通りのことをいう。また、地域の商店主の集まりを指す場合もある。」と、かなりざっくりと定義されています。記事内では渋谷の公園通りやラフォーレ原宿周辺まで商店街の範疇に含まれているようです……ということは銀座も例外ではないでしょう。 でも、心理的に銀座を「商店街」と呼ぶことに抵抗感がある人は多いのではないでしょうか。それなのに「銀座」と名のつく商店街(あるいは飲屋街)は日本各地に無数にあるのはおもしろい事実です。 さて、今回の本題は商店街そのものではなく、商店街にありがちなこれです。"(『ROADSIDERS'weekly』2024年09月04日配信号より) ☟都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で連載中 「デザインの世間体013 狂い咲きショッピングストリート(写真・文:若生友見)」 https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=2812 [シリーズ概念] 色眼鏡をはずして、もう一度よく見てみよう。 「これまでの概念を覆す」ような大それたことではありません。今までの経験や生活上の暗黙の了解のせいでよく見えていなかった部分や、たとえ見えていてもあまり意識されることなく数秒後には忘れてしまうような、そんな日常に点在する、ちょっとした違和感や疑問。それらを本の形に落とし込み、反復させ、日常的な意味を剥いでしまうとただの図となり、そこに「物そのもの」が見えてくるはずです。 さて、毎日毎日見ているごく普通の風景は、本当に“普通”の風景なのでしょうか。 選挙ポスター、漫画雑誌の小口、新聞のおくやみ欄、花環、ネオンサインなど、目に見えているのに意識の外にすぐ出てしまうような、グラフィックデザインとして認識されにくい存在へ焦点を当てています。 [著者プロフィール] 若生友見 わこう・ともみ 1986年 宮城県生まれ。東北芸術工科大学 情報デザイン学科 グラフィックデザインコース卒業。東北芸術工科大学大学院 ビジュアルコミュニケーション研究領域 修士課程修了。雑誌編集を経験し現在フリーランス。 都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で紹介されているインタビュー記事が詳しくて面白いのでぜひご覧ください☟ 裸眼の挑戦——若生友見とragan books https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=559 [書誌情報] タイトル:ragan029 Blooming Street 著者:若生友見 出版社:raganbooks 刊行日:2021年11月23日 判型:B5変形判(200mm×257mm)/ZINE 頁数:@P 特典:シダレ2枚
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台湾 鉄窓花蒐集帖 / tamazo
¥1,000
SOLD OUT
[内容] 「鉄窓花」という言葉を聞いたことはありますか? 台湾の住宅やビルの窓に防犯目的で取り付けられた鉄格子のことだそうで、日本でいうところの面格子です。 1920年代に日本から台湾に伝わったようです。70年代に最盛期を迎えた鉄窓花ですが、鉄製なので錆びやすいなどの理由から、安価で大量生産のできるステンレス製に取って替わられていき、本書では都市鑑賞の対象として注目されています。 花や蝶や鳥、踊る子供たち、変わり種としては日本統治時代の物なのか古い街でしか見かけないという富士山などが窓際を飾っていてとてもラブリー。 被写体のみならず、装丁やデザインも可愛いZINEです。著者は2012年に初めて台湾へ。民家や集合住宅を巡りはじめて以来どっぷり台湾のドープな魅力に浸っているようです。台湾の、そして鉄窓花への偏愛が溢れた1冊です。 [書誌情報] タイトル:台湾 鉄窓花蒐集帖 著者:tamazo 出版社:鉄窓花書房 刊行日:2021年7月9日 判型:A5版/ZINE 頁数:58P [状態] 状態はカバーに開いた筋がありますが、古書としては良好です。中身に書きこみや角折などはありません。
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地下街への招待B2 特集 元町有楽名店街 / Towers
¥900
SOLD OUT
[内容] 先日ご紹介したTowersさんによる地下街本の完結編『地下街への招待 B2 [特集]元町有楽名店街』。今作では「B2」と銘打たれたとおり、さらにディープな階層にまで調査網を広げ全国21の地下街がレビューされています。 表紙を飾る山梨県甲府市の〈春日ビル1番街 地下バー街〉の、印象的な赤いネオン矢印に誘われページをめくらずにはいられません。 巻頭読み物の「なぜ多い? 日本の地下街」では、地下街の歴史がわかりやすく解説されていて勉強になります。昭和30年代のモータリゼーションの変化と、高度成長期による都市化と中心市街地の環境改善という課題を解決するために地下街が発展したのだとか。 そして本編。今回は北海道の地下街が7ヵ所も入っていてワクワクします。ブラキストン線を越えると生物界だけでなく、街並みや建物にも生態系(文化)の違いを感じますよね。室蘭市〈中央ビル地下街ランランタウン〉、北見市〈ユニオンビル地下スナック街〉など旅情を感じる都市のチョイスも素敵。 最南端の福岡市からは、1979年竣工のショッピングセンター〈サンセルコ地下のれん街〉がノミネートされています。モザイクタイルなどレトロゴージャスな意匠が際立つ建築物としても一見の価値ありです。 そして首都東京からは「現存する日本最古の地下街」として名高い〈浅草地下街〉や、解体から再開まで二転三転した五反田〈TOCビル地下プロムナード〉、こちらも再開発予定の〈ニュー新橋ビル地下商店街〉等々、レジェンド級がランクイン。 特集は、戦後神戸の復興を地下から支えた〈元町有楽名店街〉。店主や常連客の生の声を掬い上げた丁寧な仕事が光る圧巻の記録です。人々の記憶の中に埋もれてしまったかもしれない地下街という文化を掘り起こしてくれた労作、ぜひ読んでみてください。 [書誌情報] タイトル:地下街への招待B2 特集 元町有楽名店街 著者:Towers 刊行日:2023年1月31日 判型:A5版/ZINE 頁数:64P [状態] 裏表紙にヨレがあります。中身に書きこみや角折などはありません。
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地下街への招待B1 特集 金沢都ホテル地下街 / Towers
¥800
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[内容] 2016年に金沢の「ブラザービル地下街」との出会いがきかっけとなり5年の歳月をかけて約100ヵ所の地下街を巡ったTowersさんが、関西圏や東京・愛知・福岡など全22物件をレビューしてくれる。 現存する地下街は昭和30年~50年に建設されたものがほとんどで、老朽化などにより減少の一途を辿っているそう。路上の物件とは違い、目に見えない地下の物件。そのため「地上から、あるいは地下通路から地下街へと誘うための看板や空間演出の総称」を「地下街への招待」と位置づけ、オリジナルの鑑賞眼を駆使して地下街の楽しみ方を教えてくれる。 たしかに地下街の入口で目に留まるのは、巨大だったりネオンがピカピカ光ったりする矢印。こういった地下街への招待が輝く怪しくもエネルギッシュな魅力に惹かれる作者の気持ち、わかるなぁ。 大阪北部のベッドタウンである北摂エリアには、作者が「二大巨頭」と呼ぶ〈吹田さんくす〉と〈ビグリーンプラザたかつき〉という地下街があり、巨大な矢印が異彩を放っている様子がビジュアルページで紹介されている。こんなの見せられたら行ってみたくてたまらない。 そして特集の「金沢都ホテル地下街」がいい。1962年に竣工され、惜しまれながらも2017年に閉館した同地下街の営業時代の貴重な写真やパンフレット等の図版が豊富に掲載されていることも素晴らしい。何より関係者の証言や資料をもとにした店舗の復元地図が労作すぎて泣ける。 丁寧な取材と足で稼いだ情報、そして何より地下街愛が溢れるナイスな1冊。 [書誌情報] タイトル:地下街への招待B1 特集 金沢都ホテル地下街 著者:Towers 刊行日:2021年12月31日 判型:A5版/ZINE 頁数:49P [状態] 状態は良好です。中身に書きこみや角折などはありません。
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まちの文字図鑑 別冊 電話マーク / 松村大輔
¥1,500
SOLD OUT
[内容] ググれない旅がしたいです。検索すれば簡単に情報が手に入るのは便利なので恩恵に預かっていますが、検索上位の情報を無意識に選ばされ、ネット情報の確認作業をしに行くような旅は退屈です。本書は発見の喜びを思い出させてくれるまち歩きZINEです。 『よきかなひらがな』、『ヨキカナカタカナ』(共に大福書林)という「まちの文字図鑑」シリーズの著者松村大輔さんが別冊として自費出版した私家版です。松村氏の本職はブックデザイナー、またの名を〝タイポ・エクスプローラー〟。まちの「いい文字」を探し歩き1文字クローズアップして観察するという、文字職人の想定を超えた禁断の遊びを提唱し、街歩き界隈でもハマる人が続出しました。 以前、松村さんと商店街探索をご一緒させて頂く機会があったのですが、町歩きの解像度が異常に高くて驚愕しました。ググれない旅をしていると視座が養われ、感が研ぎ澄まされるのでしょうか。 まちで採取した34個の電話マークが掲載されており、業種に絡めたユーモラスな解説付きです。たとえば居酒屋は「ちくわのようにしなやかな受話器」とか。電話の着信音を表現した雷状マークの有無など、細部の表現で味わいが変わってくるのが面白いです。 商店の看板などによくみられるこの電話マークは、1962年に登場した電電公社の600形自動式卓上電話機がモデルになっているそうです。ほぇ~。 [書誌情報] タイトル:まちの文字図鑑 別冊 電話マーク 著者:松村大輔 出版社:のどか制作室 刊行日:2019年4月27日 判型:A5版/ZINE 頁数:40P [状態] 状態は良好です。中身に書きこみや角折などはありません。
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例の看板 フォトグラフ・コレクション(令和版) / 新稲ずな
¥1,000
SOLD OUT
[内容] 印象的な犬が3匹描かれた松田ペットというペットショップの看板をご存じでしょうか。新潟県の長岡市近郊でしか見られない、いわば"ソウル風土"です。 逆に言えば、長岡を旅したことがある人は、町のいたる所に貼られているので、どうしたって気になってしまう"例の看板"なんです。20年ほど前から制作が開始され、令和になった現在でも新作が生み出されています。 ビーグル、チワワ、ヨークシャーテリアの3犬種からなる基本形を、著者は「松田三連星」と命名。ぱっと見同じように見えますが、1枚1枚すべて手書きなので細部が微妙に違うところに味があります。フォーマットとズレの織り成すハーモニーが最高。 そして屋外看板なので、設置状況によっては鑑賞ポイントも変化します。「剝がれ松田」、「隠され松田」と命名された経年変化による味わいや、観察の蓄積により判定可能になったレア物件も惜しみなく教えてくれます。 さらに松田ペットの実店舗や、産みの親である小千谷の近藤看板店への取材記事もあり読み応え抜群。探求心と面白がるセンスと取材力。三拍子揃った名著です。 看板描きを息子さんが継がれたそうで、作風の変化も鑑賞の醍醐味として受け入れるという、真の愛好家の鑑賞作法に敬礼。 ちなみに本書は長岡市の〈文信堂書店〉で週間ベストセラー1位にランクインしたことがあるそうで、地元に愛されZINEです。 [書誌情報] タイトル:例の看板 フォトグラフ・コレクション(令和版) 著者:新稲ずな 刊行日:2020年8月 判型:A5版/ZINE 頁数:26P [状態] 状態は良好です。画像でご確認下さい。中身に書きこみや角折などはありません。
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BOOK・OFF 四国全店舗外観写真集 / 社畜車掌
¥500
SOLD OUT
[内容] チェーン店を観察したZINEが熱い。見つけるとついつい買ってしまいます。 チェーン店といえば、統一規格やマニュアルが整備されていて、どの店も同じというイメージがあるかもしれません。 しかし本当にそうでしょうか? よく見るとチェーンと言えど、ひとつとして同じものはありません。立地も違えば、建屋も違います。「どこでも同じ」を目指した結果、かえってそれぞれの店舗の個体差が目立ってしまうことも。規格があるからこそ、オリジナリティが際立つのでしょうね。本書はそう教えてくれます。 新古書店のメガチェーンといえば、真っ先に思い浮かぶブックオフ。ブックオフの外観写真が淡々と並んでいます。情報は店舗名と住所、営業時間、撮影日のみ。余計なことは一切書いていません。潔いです。 バイパス沿いにある郊外型店舗と高架下に入っている店舗では、同じブックオフとは思えない個性があります。居抜き店舗や一緒に入っているお店も気になりますね。最小限の情報で差異がわかりやすいからこそ、想像の翼を広げることができるのです。 四国のブックオフを制覇して下さったことに感謝! [書誌情報] タイトル:BOOK・OFF 四国全店舗外観写真集 著者:社畜車掌 刊行日:2021年12月 判型:A4版/ZINE 頁数:6P [状態] 状態良好です。画像でご確認下さい。中身に書きこみや角折などはありません。
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コンドーム自販機を巡る旅 / ヒラタ
¥1,500
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[内容] 仕事終わりの夜。チェーンでない薬局を探し、夜な夜な現地確認を続けたというコンドーム自販機を記録したZINEです。 カセットテープやハンバーガー自販機などの近過去のアイテムを「レトロガジェット」と呼んだりします。本書によりコンドーム自販機も、レトロガジェットの蒐集対象として仲間入りを果たしました。 巻末に掲載されている「コンドーム自販機のある街」というエッセイがとてもよかったです。著者はコンドーム自販機という、見えないものを見る夜の旅に出ながら、町の気配を観察しています。 「最寄り駅の駅前が寒々しい。 自宅から駅へ向かう度にそう思う。 寒々しい駅前は以前、寂しい駅前だった。 この駅は位置的に中途半端な場所で、 販やかな街と街とのちょうど中間ぐらいにある。 人が大きな歓声を上げ、 続けて歓声を上げようとすると1度息継ぎをする。 その息継ぎみたいな駅なのだ。だが寂しい駅前だった時、人の暮らしの匂いはした。 道は狭く入り組み、子どもが集まるおもちゃ屋、 品揃えの良くない本屋、誰が集うのかわからない喫茶店があった。ある時それらが全て消え、 タワーマンションが何棟もそびえ立ち、 狭かった道はやたらに広くなっていた。 息継ぎみたいな駅の駅前に不釣り合いな程の広い、広い道路。タワーマンションの数だけ人は増えたはずなのに、いつも人を感じない。駅前にあった商店のいくつかはタワーマンションの1F のテナントとして残った。 しかし、 あれから集う人は減っていった様に見えた。 この駅前は本当に、ただ息継ぎだけの駅前になってしまったように思う。」(コンドーム自販機のある街) コンドーム自販機のある街を「懐かしい町」だと感じる著者の感覚にも親近感を覚えます。変わっていかざるを得ない町に対しての、温かいまなざしが宿った文章に心打たれました。 「コンドーム自販機のある街は、一言で言えば 「懐かしい街」 だ。 でも 「懐「かしい街」の一言で済ましたくない魅力がある。コンドーム自販機のある街は、懐かしいままで時間が止まった街ではない。そこに住む人々が代替わりし、 新しい人も加わりながら、みんなで時間の層を大きな布のようにふわりと広げ、 そっと敷き重ねてきた街のように思う。(中略)街は少しの変化を伴いながら循環して行くべきだと私は思っている。でも街に大きな変化が必要な時、出来ることならその変化で置いてきぼりになる人が一番少ない方法を選択して欲しいと思う。」(コンドーム自販機のある街) 著者は旅があまり好きではないと書いていますが、過去の町の匂いが漂ってくるような濃厚な日常圏の記録には、旅の本質が隠されているようです。 [書誌情報] タイトル:コンドーム自販機を巡る旅 著者:ヒラタ 刊行日:2017年3月26日 判型:文庫サイズ/ZINE 頁数:42P [状態] 経年によるヨレ等あります。中身に書きこみや角折などはありません。