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LOCUST vol.03 岐阜県美濃地方 / ロカスト編集部
¥2,000
[内容] 2018年に創刊され「旅の体験から批評を立ち上げるプロジェクト」として活動されている旅雑誌。執筆者さんのプロフを見ると、ゲンロン系の方が何人かいらっしゃいます。 エリアのチョイスが渋い!創刊号は千葉内房、2号はFAR WEST 東京 八王子・福生・奥多摩、4号は長崎への困難な旅路、5号北海道、6号会津・中通りというラインナップがキレキレです。 岐阜への旅というと、合掌づくりなどの世界遺産で有名な飛騨高山地方の人気に隠れて、なかなか旅の目的地になりづらい美濃地方に注目しているのも熱いですよね。ローカルを深堀しながら、考える旅が展開されます。 円空や養老天命反転地、ジビエ料理など。ニッチですが大垣駅前に行くと必ず気になる金物屋さんが載っているのもよかったです。 [目次] 特集 MINO:La Région Centrale 岐阜県美濃地方 岐阜美濃絵図 美濃地方へのアクセス 岐阜(主に美濃)の歴史 紀行文 美濃:日本の中央地帯を歩く 中央地帯 M 亡霊の場所―大垣駅と失われた未来 美濃/八王子/断片 岐阜県の文学者たち 市民から見る―都市論を通して地域文化へ インタビュー/富樫 幸一(岐阜大学地域科学部教授) 岐阜・西濃エリア A チーム紀行文 静里旅館からハリヨ グーグルマップとタイムズシェアカーが彫る旅程 円空仏の慈悲 微笑む大黒天にハートをズッキュン誘惑されたのですが屈しません! 聴くことのフィギュール ガイド:岐阜とアニメ 線から域へ、域から線へ DMZ と朝鮮通信使 バーブ・アル=イスラーム 岐阜モスク ガイド:美濃地方の建築 養老天命反転地クロス体験記 大垣 金物屋のおばさん 写真論考 岐阜オブジェ 中濃・東濃エリア B チーム紀行文 藤村記念館 文学者の幽霊になる 岐阜城から東京スカイツリーを考える ルドルフの足あとを辿って 可食臓器と生命のゲシュタルト ジビエ論 間の土地のランドスケープ 中津川について 焼きものの生/性 ガイド:美濃地方の食 いろりの郷 奈かお インタビュー LOCUST 座談会 [書誌情報] タイトル:LOCUST vol.03 岐阜県美濃地方 著者:イトウモほか 出版社:ロカスト編集部 刊行日:2019年11月24日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:189P [状態] 若干使用感ありますが良好です。中面に書き込みや角折などありません。
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新百姓000号 問う / ている舎
¥3,000
[内容] これは熱い雑誌! 発酵人と編集長の2名ユニット体制で運営されているようで、システムからの解放を掲げる思想的で実践的な取り組み。発酵人は中国をルーツに持ち国家システムへの反抗を掲げる施依依さん、編集長は農家に生ま れて広く海外を旅したおぼけんさん。 ブラックボックスのようなわからないし止められないシステムの支配する都市生活者が、慣らされている不安やストレスに疑問を持つスタイ ルで、答えよりも問いを見つけに行く。 令和の時代でも雑誌というカタチを信じたくなるプロジェクト! 増刷せずに888冊の限定販売。シリアルナンバー付です。 [目次] 創刊によせて 中沢新一 Chapter1 新百姓宣言 Chapter2 新百姓的考現学 なぜこの場所は人間の創造性を解放するのか? なぜこの場所は資本主義に縛られず、資本主義で遊べているのか? Chapter3 0号特集 どうすれば人間がシステムに支配されない未来を築けるか? 山極先生、人間の創造性、その正体ってなんですか? 泰蔵さん、なんで人間はシステムに隷属してしまうんでしょうか? まゆみさん、自分の生活を自分でつくるって楽しいですか? Chapter4 新百姓、物語る 創刊特別対談 発行人と編集長のなんでだろう対談 新百姓に至る問いの変遷 Chapter5 新百姓の見方 「問う」のコンテキスト 『新百姓』100のテーマ YABABON ぼくらの世界の見方を変えたヤバイ本たち[0号参考図書] MUSIC 常識をこえて、自分の道をつらぬく勇気がわいてくる一曲 MOVIES 常識をこえて、自分の道をつらぬく勇気がわいてくる一本 グッバイ資本主義 0号 編集後記にかえて [書誌情報] タイトル:新百姓000号 問う 著者:施依依、おぼけん 出版社:ている舎 刊行日:2022年11月24日 判型:B5判/マガジン 頁数:182P [状態] 表紙から数ページ上部に破れがあります。中面には書き込みや角折などありません。
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建築鑑賞入門 / ウィリアム・ウェイン・コーディル
¥300
[内容] 建築専門の鹿島出版会から出ているシリーズ、SD選書の149番です。 "建築の空間やかたちを体感することは、もはや専門家の特権ではないだろう"ということで、アメリカで何百もの建物を建築してきた建築家が書いた、建築鑑賞の入門書です。 1979年に刊行された古典なので、図版の建築は70年代以前に作られたものばかりでレトロモダン。モノクロですが、たくさんの建築写真が載っているので、ぱらぱらとめくるだけでも楽しいです。 [書誌情報] タイトル:建築鑑賞入門 著者:ウィリアム・ウェイン・コーディル 出版社:鹿島出版会 刊行日:1979年5月10日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:237P [状態] 良好です。中面にも書き込みや角折などありません。
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クリティカル・ワード 現代建築 / フィルムアート社
¥2,000
[内容] 1920~2010年代までの100年間の建築史のなかから、都市・技術・政治・文化・メディアの5分 野の専門家が235個のキーワードをピックアップして解説してくれます。 サブタイトルに「社会を映し出す建築の100年史」とあるように、押さえておきたいキーワードが年代ごとに分けて選別されているので、初めて建築を学ぶ際にも興味を持ちやすく、わかりやすい構成です。 巻頭にそれぞれのコラムがあるのですが、読み応えがあり勉強になります。俯瞰して建築の歴史を学びたい入門者の方にぴったりです。 [目次] 第1章 1920年代 二つの災禍から始まる日本のモダニズム 装飾と犯罪/ドミノシステム/外装タイル/植民地建築/第三インターナショナル記念塔/都市計画法と市街地建築物法/分離派建築会/民家/平和記念東京博覧会/関東大震災/帝都復興院/バラック/考現学と生活学/田園都市株式会社/帝国ホテル/建築をめざして/モダニズム建築/シュレーダー邸/近隣住区論/シカゴ学派/バウハウス・デッサウ校/エスプリ・ヌーヴォー館/明治神宮外苑/近代建築の五原則/ヴァイセンホーフ・ジードルンク/映画『メトロポリス』と機械美/CIAM/聴竹居/SRC造/バルセロナ・パビリオン 第2章 1930年代 都市文化の爛熟 国家と消費社会の表現 アウトバーン/大大阪/アールデコ/スカイスクレイパー/阪神間モダニズム/銀座/東京中央郵便局/新建築工芸学院/乾式工法と市浦健自邸/インターナショナル・スタイル/ニューヨーク近代美術館/アテネ憲章/ブルーノ・タウト来日/函館大火/築地本願寺/光のカテドラル/国会議事堂と帝冠様式/黒部川第二発電所/パリ万国博覧会日本館/東京オリンピック中止/新興工業都市計画/ジョンソンワックス本社ビル 第3章 1940年代 第二次世界大戦を経て、民へ 空間・時間・建築/伝統・選択・創造展/国民住宅/住宅営団/大東亜建設記念営造計画/レーモンドと第二次世界大戦/建物疎開/原爆ドームとアウシュヴィッツ/GHQ/闇市/衛生陶器と伊奈製陶所/建築計画学/ケース・スタディ・ハウス/昼の都市・夜の都市/プレモス/紀伊國屋書店/新日本建築家集団/近代建築論争(民衆論争)/アパルトヘイト/建設省/戸山ハイツ 第4章 1950年代 都市・建築の55年体制 戦後復興の志向 建築基準法/住宅政策の三本柱/住宅金融公庫と自邸/木賃アパート/八勝館御幸の間/神奈川県立近代美術館/51C型と住宅産業/アルミサッシュと工業化住宅/ジャパニーズ・モダン/チームX/ブルータリズム/SHシリーズ/昭和基地と川合健二/世界平和記念聖堂/伝統論争と原爆堂/国際文化会館/広島平和記念公園および資料館/丹下健三と技術/現場打ちコンクリート/秩父セメント第二工場/ヴェネチア・ビエンナーレ日本館/シチュアシオニスト/新建築問題/東京タワー/郵政スタイル/人民大会堂 第5章 1960年代 オリンピックに見た夢 高度成長期の都市で メタボリズム/群造形/か・かた・かたち/オープンシステム/八郎潟と干拓事業/市浦健と千里ニュータウン/アメリカ大都市の死と生/アーキグラム/苗場プリンスホテル/建物区分所有法/住宅は芸術である/建築家なしの建築/カーテンウォール/ユニットバス/東京オリンピック1964/日本武道館/京都タワー/ハイレッド・センター/ジャズ喫茶・クラブ/博物館明治村/ヒルサイドテラス/塔の家/空間から環境へ/フラー・ドーム/ホール・アース・カタログ/プレファブリケーション/霞が関ビル/帝国ホテルの様式保存/月面着陸 第6章 1970年代 巨大化する見えない国土 ポストモダニズムの潮流/大阪万博/広場/まちづくり/原広司と集落調査/都市住宅/セキスイハイムM1/列島改造論/見えない都市/神殿か獄舎か/大石寺正本堂/基町・長寿園団地/住宅双六/プーライエ/孤風院/ツーバイフォー/巨大建築論争/重要伝統的建造物群保存地区/KEP/幻庵・開拓者の家/セゾン美術館(西武美術館)/ポンピドゥー・センター/パタン・ランゲージ/錯乱のニューヨーク/プリツカー賞 第7章 1980年代 超芸術トマソン 都市の奪還を目指して 広告=都市/神戸ポートアイランドと水谷頴介/地区計画制度/生闘学舎・자립/ゲニウス・ロキ/名護市庁舎/ホテルニュージャパン火災/風景学/ラ・ヴィレット公園国際設計コンペティション/ハイテック・スタイル/批判的地域主義/東京ディズニーランド/超芸術トマソン/AT&Tビル/九龍城砦/東京画/ルーヴル美術館(増築)/チェルノブイリ/リゾート法/OMソーラー/DOCOMOMO/くまもとアートポリス/シムシティ/ベルリンの壁崩壊 第8章 1990年代 世界都市博覧会 バブル崩壊と止まる時代 東京都庁舎/ANY会議/梅田スカイビル/ハイパービルディング/TOKYO STYLE/新宿西口ダンボール村/阪神・淡路大震災/開放系技術/オウム真理教とガリバー王国/世界都市博覧会/CAD/ビルバオ・グッゲンハイム美術館/メイド・イン・トーキョー/没場所性と郊外化/ジェントリフィケーション/近代化遺産/ブラウンフィールドとニューアバニズム/腰巻き保存/建築基準法改正・性能規定 第9章 2000年代 グローバル化する都市 CCTV的なるもの アメリカ同時多発テロ/せんだいメディアテーク/サード・プレイス/ソーシャル・キャピタル/都市再生特別措置法/お台場/タワーマンション/ショッピングセンター/リノベーション/大改造‼︎劇的ビフォーアフター/限界集落/地域アート/金沢21世紀美術館/アルゴリズミック・デザイン/耐震改修/構造計算書偽造問題/東京駅復原/中国中央電視台/ウィキペディア/ザ・タワー 第10章 2010年代 世界を見渡す技術と公共性のゆくえ 東日本大震災/コミュニティデザイン/シェア/PPP・PFI/オールドタウン/少子高齢化とおひとりさま/建築展の隆盛/国立近現代建築資料館/Google Earth/BIM/デジタル・ファブリケーション/三菱地所を見に行こう/虎ノ門ヒルズ/豊洲移転/ル・コルビュジエ世界遺産/エストニア国立博物館/京都市立芸術大学移転/銀座ソニーパーク/東京オリンピック2020・新国立競技場問題 [書誌情報] タイトル:クリティカル・ワード 現代建築 社会を映し出す建築の100年史 著者:山崎泰寛、本橋仁 出版社:フィルムアート社 刊行日:2022年3月25日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:327P [状態] 良好です。中面にも書き込みありません。角折り1ヶ所あります。
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EXPO'70パビリオン 大阪万博公式メモリアルガイド / 橋爪紳也
¥3,500
[内容] 2025年の大阪万博、盛り上がってますね~! 本書は55年前の1970年に開催されたEXPO'70大阪万博の公式メモリアルガイドブックです。 ビジュアル多め!全116館のパビリオン紹介があり資料性の高い1冊となっています。サンヨー館の「人間洗濯機」、電気通信館の透明な卵型の公衆電話、タカラ・ビューティリオンの「宇宙ステーション美容室」など、奇想天外な建築やレトロガジェットが目に鮮やかです。 「人類の進歩と調和」をテーマに、当時の最先端技術が余すところなく発揮された会場は、今見ても未来に見えるかっこよさ。制服の写真も多数掲載されているので万博ファッションも素敵。 表紙を取り外して広げると、裏側が全面万国ガイドマップになっていたり、レイアウトやデザインも当時を想起させるレトロな仕様で、昭和レトロファン感涙の1冊です! [目次] 第1部 ようこそEXPO'70パビリオンへ! 館内図/エントランス/スペースシアターホール/テーマ館/タペストリー/エスコート/鉄鋼館 第2部 夢の大阪万博にタイムスリップ 準備~開幕/会場MAP/開会式/パビリオン☆パビリオン/EXPO'70コレクション/会場風景183日/エキスポランド/バックステージの1,500人/閉会式/今も未来も生き続けるEXPO'70 DNA 第3部 日本万国博覧会データ集 空前絶後の記録づくし/ベスト・オブ万博/Made in EXPO'70/イベントカレンダー/パビリオン・データ [書誌情報] タイトル:EXPO'70パビリオン 大阪万博公式メモリアルガイド 監修:橋爪紳也 出版社:平凡社 刊行日:2010年11月25日 判型:B5変形判(217mm×169mm)/ソフトカバー 頁数:128P 特典:カバーを取り外すと万博ガイドマップになっています [状態] 若干経年による汚れがあります。中面に一部書き込みがあります。
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人面犬 研究駄ワン! / とも駄珍子 館長
¥7,000
[内容] サブカル系即売会「AMAZING商店街vol.1」で遭遇した同人誌です。アラフォー世代の感性を直撃するサークル名「とも駄珍子」さん。2013年から玩具の収集と研究をメインに活動されています。 オールカラーで魅せる日本の人面犬のZINEです!最高です!!人面犬カードと消しゴムの資料性が高すぎる逸品となっております。 人面犬はやりましたよね~。今野産業製の「謎の人面犬カード」(400枚もあるらしい……)が徹底解説されている、まさにワン駄フルな1冊です。キラキラシール加工など、無駄に豪華な仕様も泣かせます。元の人面犬カードのキャラ設定が異常に細かいのもツボです。 「夜の高速道路を車でとばしている時、ふと窓の外を見ると車と同じ猛スピードで走って来るセッターじじい」とか、たまんないですよね。 [書誌情報] タイトル:人面犬 研究駄ワン! 著者:館長 出版社:とも駄珍子 刊行日:2015年8月14日 判型:A5判/ZINE 頁数:22P [状態] 良好です。ページ中面に書き込みや角折はありません。
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とも駄珍子その1 復刻版 / とも駄珍子 館長
¥3,300
[内容] サブカル系即売会「AMAZING商店街vol.1」で遭遇した同人誌です。アラフォー世代の感性を直撃するサークル名「とも駄珍子」さん。2013年から玩具の収集と研究をメインに活動されています。 眩暈がするほど圧巻の情報量です!! 80~90年代のガチャポンや食玩のおまけでついてきた消しゴムを集めまくって研究したのが本書。「無駄の多さに夢があり」の言葉どおり、お下品でナンセンスで版権無視もなんのその。でもやたらみなぎるパワーになぜか胸が熱くなってしまいます。 時代を彩ったおぼっちゃまくんやキョンシーなど当時のちびっこアイドルから、チャックウィルソンの指トレマシーン(指だけ鍛える謎の仕様)まで、傑作駄玩具の数々がソウルフルなレビューで楽しめます! [目次] ちゃま語マスコット おぼっちゃまくんパート1 おぼっちゃまくんパート2 キンタマンパート1 キンタマンパート2 忍者なんじゃ消しゴム うわさの達人消しゴム マンマンマン 血液型消しゴム 謎のプルバックカー こどもの城消しゴム 桃太郎消しゴム 芸能人消しゴム 仮面ノリダー消しゴム まだまだあるよ芸能人アイテム バイキンマン消しゴム プロレス超人顔変え技消しゴム ゆびレスマン消しゴム チャックのゆびトレマシーン 爆裂神技バンドック 謎の人面犬消しゴム 怪奇マリオブラザーズ消しゴム モンスターリーグ 霊幻道士キョンシー消しゴム 湘南暴走族消しゴム ツッパリ消しゴム まだまだあるぜ!不良グッズ ちんこ型消しゴム&駄玩具大集合!! うんこ型消しゴム&駄玩具大集合!! [書誌情報] タイトル:とも駄珍子その1 復刻版 著者:館長 出版社:とも駄珍子 刊行日:2019年8月12日 判型:A5判/ZINE 頁数:60P [状態] 良好です。ページ中面に書き込みや角折はありません。
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増強改訂版 レモンパイ探訪記 / 卵一個ぶん
¥1,100
[内容] 以前、文学フリマで思わずジャケ買いしてしまいました。レモンパイをイメージした黄色が可愛い、クラフト感溢れるZINEです! 都内の洋菓子店などで食べられる19個のレモンパイを写実的なイラスト付きで紹介してくれます。パイ生地が網の目に乗っかったパイらしいタイプから、メレンゲの角が立ったケーキタイプまで。 レモンパイって、こんなに形が違うのかぁ。軽め・重め・酸味強め・甘未強めの4軸から成るマトリクス表で自分好みの味を探してみるのもグッドです! [書誌情報] タイトル:増強改訂版 レモンパイ探訪記 著者:卵一個ぶん 刊行日:2022年12月31日 判型:A5判/ZINE 頁数:26P [状態] 良好です。ページ中面に書き込みや角折などありません。
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行方不明のドバトが見つかったvol.2 ノイジードバトウェーブ / 岩峰晴子、依鳩噤
¥1,200
[内容] 岩峰晴子さんと依鳩噤さんのユニットサークルによる鳩愛に溢れまくったZINEです! おもしろ同人誌バザールで見かけたのですが、ブース内のZINEのラインナップほぼ鳩でした。鳩愛がとんでもないことになっています! 鳩の博覧会の章では、鳩ラベル、鳩シガレットカード、鳩のエサやりの絵、鳩の絵葉書、擬人化された鳩など、紙もの雑貨類や文献の中から選りすぐりの鳩アイテムを紹介してくれます。 鳩スポット巡りの章では、日本の鳩名所だけでなく世界のドバトもチェックできます。浅草の鳩の人形焼きや、京都の鳩餅など、鳩土産の可愛さもたまりません。欲しい。 [目次] 鳩の博覧会 鳩スポット巡り 鳩の旋律 行方不明の土鳩 [書誌情報] タイトル:行方不明のドバトが見つかったvol.2 ノイジードバトウェーブ 著者:岩峰晴子、依鳩噤 刊行日:2019年5月6日 判型:A5判/ZINE 頁数:62P [状態] 良好です。ページ中面に書き込みや角折などありません。
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ルポ路上生活 / 國友公司
¥500
[内容] 本書は、東京五輪の開会式が行われた2021年7月から2ヶ月間、29歳の著者が東京23区内の6つのエリアでホームレス生活者とともに路上生活をした記録です。 東京都庁下、新宿駅西口地下、上野駅前、上野公園、隅田川高架下、荒川河川敷。 都内在住者なら、上記エリアでホームレスの方が暮らしているのを、見かけたことがあるのではないでしょうか。 ホームレスの方は一体どんな生活をしているのでしょうか? お金は? 毎日のスケジュールは? ごはんはどうしてるのでしょうか? 生活保護ってなんでしょう? などなど。家があって会社に勤める生活をしていたら、想像の及ばない路上生活。著者は体当たりで体験し、このルポにまとめたのです。凄い本です。 読み終えると、きっと路上を見る目が変わります。 [目次] 1章 東京西部編 ホームレス生活初日 同棲生活が始まる 衣服と生活用品の配給 代々木公園のクリシュナ カップ麺のお湯問題 区役所の無料シャワー 新宿三丁目のパン耳を拾いに ホームレスが路上から見る夢 黒綿棒が新宿に来た日 代々木公園の一斗缶へ ホームレスが炊き出しに呈する苦言 2章 東京東部編 上野駅前で寝床探し 手配師が私を惨めにさせる 上野のホームレスは手癖が悪い 首都高速六号向島線高架下 都内の炊き出しを歩いて回る鉄人 「ホームレスの命はどうでもいい」 上野駅前の寅さん 東京文化会館軒下 年金ホームレスは生活保護を受けない 宗教の研修に行くと千五百円もらえる 「施設から逃げてきた」 一日七食炊き出しツアー 新宿西口地下広場で鉄人を探せ ポケモンカードの転売屋 手配師の京太郎 3章 河川敷編 教会の小遣いでテントを買う 空き缶拾いで生きる 五輪より少年野球が怖い 何も知らないおとなりさん 台風十四号が河川敷を襲う [書誌情報] タイトル:ルポ路上生活 著者:國友公司 出版社:KADOKAWA 刊行日:2021年12月27日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:240P [状態] 表紙カバーの小口に若干ヨレがありますが、その他は良好です。ページ中面に書き込みや角折などありません。
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Road Japan Display Vol.1 / のがなあつし
¥1,500
[内容] サブタイトルは「生き続ける日本の道路と残された昭和の旧道を巡る旅」です。道路ファンが撮影した、廃道や旧道の写真集です。 "廃道 それは道の中心に佇む最上の手段 道路が好きになると、道の真ん中に立つことにエクスタシーを感じるようになります。しかし道の真ん中に佇むkとは、法的にも叶えられない欲望であります。中心部の上空であれば、歩道橋がその望みを叶えてくれることがありますが。 そう、道の真ん中に突っ立っていることが許されるのは、廃道という空間のみであることに気づきました。廃道とは、時間をかけて道と向き合う、最上の手段だったのです。" [書誌情報] タイトル:Road Japan Display Vol.1 著者:のがなあつし 刊行日:2013年7月15日 判型:A6判/文庫 頁数:58P [状態] 経年によるヨレや変色などありますが、中面に書き込みや角折はありません。
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ハーレムの熱い日々 / 吉田ルイ子
¥300
[内容] 昨年(2024年5月)亡くなってしまった吉田ルイ子さんによる不朽の名作。60年代にフルブライト交換留学生として渡米し、ハーレムの黒人たちを被写体としたフォトジャーナリストに。偉大なる開拓者であり表現者です。 何種類もの肌の色が交錯する、アメリカの価値観と対峙する勇敢さ。安全な日本とは違う厳しい社会で、差別される側に立つ強さと優しさ。リアルな写真と、率直な語り口。50年経ったいまでも、その内容はまったく色褪せていません。 [書誌情報] タイトル:ハーレムの熱い日々 著者:吉田ルイ子 出版社:講談社(講談社文庫) 刊行日:1979年1月15日 判型:A6判/文庫 頁数:232P [状態] 表回りは良好です。中身に書き込みはありません。角折跡が3ヶ所あります。
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LIFE HISTORY MIXTAPE 01 / 菊池謙太郎
¥1,500
[内容] 「ラップスタア誕生」のディレクターを務めた著者が、今を生きるラッパーたち10名へインタビューを敢行し、主に子供の頃の話を集めた生活史の聞き取り集です。 ラップのリリックは「リアルかどうか」が重視されます。つまりその言葉を吐く人間の、生活から、心の底から放たれた本物の言葉なのかどうか。 本書を読むと、それぞれに生まれ落ちた家庭環境の、子供にはどうしようもない歪みに立ち会ってきた様子がまざまざと伝わってきました。家庭の不和、両親の離婚、シングルマザー、貧困、転校、家庭内暴力など。機能不全家庭のなかでもがき、強さと優しさを覚えていく子供たちが、ラッパーになっていく様子は美しいです。 youtubeでMVなどを観ながら読むと、さらに楽しめると思います。彼ら・彼女らのリリックも聴きながら。色々なタイプのラッパーが一堂に会していて楽しめます。個人的には、CCG世代なのでNatural Pのドープなリリックや、lofiなビートが好きでした。 ヒップホップをあまり聞いたことがない本好きの方にもおすすめ。この本をきっかけにヒップホップアーティストの文学性に気づいてもらえたら嬉しいです。 [目次] EASTA Flashy Naked TOFU Natural P ratiff(Neibiss) Joseph Blackwell Ganafii Tepa Roucci SOMAOTA valknee [書誌情報] タイトル:LIFE HISTORY MIXTAPE 01 著者:菊池謙太郎 出版社:まわる書房 刊行日:2024年5月5日 判型:A6判/文庫 頁数:191P [状態] 良好です。中面にも書き込みや角折りはありません。
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タクシーダンス・ホール / ポール・G・クレッシー
¥3,000
[内容] 「シカゴ都市社会学古典シリーズ」の四作目です。 本シリーズは「アメリカ都市社会学の祖型をなす1920-30年代の初期シカゴ学派の最大の知的資産である、都市エスノグラフィ叢書のセレクションズ」(刊行の辞より)ということで、アメリカ都市社会学の古典でありエスノグラフィの基本文献です。 ”大都市の下宿屋地区に押し込まれ行き場のなくなった孤独な男たち。彼らが抱く女性集団への飽くなき欲求を満たすように、タクシーダンス・ホールは生まれ展開してきた。読者はその実に面白い経緯をまざまざと理解することになる。”(まえがきより) ということで、めちゃくちゃ面白いです! 1920年代にアメリカで流行した「タクシーダンス・ホール」という、お金を払えば誰とでもダンスができるという男性向けダンス型風俗。建物には「ダンス学院」「ダンス学校」という看板が下げられていたそうです。 日本でも地方都市の繁華街に「ダンス学院」という看板だけが残っている所を、たまに見かけるのですが、日本にも同様のライト風俗みたいなものはあったのでしょうか。本当に健全なダンス学校のような気もするのですが。本書を読んでから「ダンス」と書かれた古い社交場跡があると気になって仕方ないです。 閑話休題。どんなことが書いてあるのか、ぜひ目次を読んでみて下さい。1920年代の失われたアメリカの風俗が、まざまざと蘇ってきます。健全店を装った看板の下に渦巻く男女の欲望。もちろん男はアフターが目的、女は金が目的。男女が火花を散らしている様子が徹底した取材を元に、克明に描写されていきます。 特に第二部、盛り上がってます。「異性を食い物にしようとする動機、「カモ」としての東洋人、「セックス・ゲーム」など、目次だけでも興味深いですが、読むともっと面白いです。 [目次] 第一部 タクシーダンス・ホールとは何か――その実態―― 第一章 あるタクシーダンス・ホールの一夜/ユーレカ・ダンス学院/タクシーダンス・ホールが提起する諸問題 第二章 一つの類型としてのタクシーダンス・ホール 第二部 タクシーダンサーとその世界 第三章 社会的世界の一つとしてのタクシーダンス・ホール 充足される人間の根本的願望/特有の活動と隠語/慣習的な活動が持つ特有の意味/タクシーダンス・ホールにおける有力タクシーダンサー/異性を食い物にしようとする動機/「カモ」としての東洋人/ナイトクラブとキャバレー/官能的なダンスと詐術/「セックス・ゲーム」/性関係の諸形態/恋愛的衝動 第四章 タクシーダンサーの家族とその社会的背景 タクシーダンサーのシカゴ住まい/タクシーダンサーと家族の絆/タクシーダンサーの家族の諸類型/タクシーダンサーの供給メカニズム/タクシーダンサーの家族との調整 第五章 タクシーダンサーのライフサイクル 基本的に退行傾向のタクシーダンサーのライフサイクル/タクシーダンス・ホール就業以前の混乱経験/不安と嫌悪の初期/早期成功のスリル 情熱期/「客を取る」ベテランタクシーダンサーの問題/タクシーダンサーのテクニックの習得/儲かるダンスホール・パーソナリティの発見 タクシーダンサーの諸類型/「渡り歩く」タクシーダンスを通して見たアメリカ 第三部 客とその問題 第六章 客――その実態と来訪目的―― 客のタイプ/客の関心 第七章 フィリピン人とタクシーダンス・ホール フィリピン人の文化的遺産/シカゴにおけるフィリピン人の居住地区/タクシーダンス・ホールの魅力/求愛のテクニック/「漂流者」/「日和見主義者」/その他のタイプ/異人種間結婚 第四部 タクシーダンス・ホールの自然史と生態学的特性 第八章 タクシーダンス・ホールの起源 バーバリーコーストないしは「四九年」ダンスホール/ダンス学校によるタクシーダンス・ホール方式の採用/パブリック・ダンスホールからタクシーダンス・ホールへの移行 第九章 タクシーダンス・ホールの大衆への対応 第十章 タクシーダンス・ホール間の競争・対立・専門分化 第十一章 タクシーダンス・ホールの位置 第五部 タクシーダンス・ホールの問題 第十二章 独特的退廃 第十三章 タクシーダンス・ホールと社会改良 タクシーダンス・ホールに対する非難/監督の問題/代替の問題 [書誌情報] タイトル: タクシーダンス・ホール シカゴ都市社会学古典シリーズNo.4 著者:ポール・G・クレッシー 訳者:桑原司ほか 出版社:ハーベスト社 刊行日:2017年10月20日 判型:A5判/ハードカバー 頁数:328P [状態] 良好です。中面には書き込みや角折りなどありません。
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ホーボー ホームレスの人たちの社会学(上下巻セット) / ネルス・アンダーソン
¥5,800
[内容] 「シカゴ都市社会学古典シリーズ」の三作目です。 本シリーズは「アメリカ都市社会学の祖型をなす1920-30年代の初期シカゴ学派の最大の知的資産である、都市エスノグラフィ叢書のセレクションズ」(刊行の辞より)ということで、アメリカ都市社会学の古典でありエスノグラフィの基本文献です。 著者のネルス・アンダーソンは、自身も貧しい幼年時代を過ごしたホボヘミア出身の異色の研究者。訳者あとがきの人物評に詳しいので引用します。 "ネルス・アンダーソンは、さまざまな意味での障壁や自らの異質性と闘い続けてきた人であった。少年のころは移民の子のホーボーとして世間と、シカゴ大学時代は友人との階層的な異質性と、そして学問的には自ら選んだ対象や方法に対する周囲のあつれきと、そしてまた、パークやバージェス以降の社会学をとりまくアメリカ社会学の新しい潮流やアカデミズムと、アンダーソンは静かに闘いを続け、葛藤を乗り越えた人であった。" 学術書ですが、丁寧な実地調査、実際に見聞したリアルかつ具体的な描写は、読みやすく心に響きます。ノンフィクションがお好きな方にもおすすめです。 [目次] 第一部 ホボヘミア ホームレスの人たちの住処 ホボヘミアの定義/ジャングル 放浪のなかのホームレスの人たち/簡易宿泊所 滞在しているときのホームレスの人たち/ホボヘミアにおける《切り抜け》 第二部 ホーボーの諸類型 彼らはなぜ出郷するのか/ホーボーとトランプ/ホーム・ガードとバン/仕事 第三部 ホーボー問題 保健/ホームレスの人たちの性生活/市民としてのホーボー 第四部 問題への対処の仕方 ホボヘミアの人物群像/ホーボーの知的生活/ホーボーソングとバラード/石鹸箱と広場/ホーボーの社会的政治的組織/布教団体と福祉組織 [書誌情報] タイトル:ホーボー ホームレスの人たちの社会学 シカゴ都市社会学古典シリーズNo.3 著者:ネルス・アンダーソン 訳者:広田康生 出版社:ハーベスト社 刊行日:1999年5月10日、2000年11月15日 判型:A5判/ハードカバー 頁数:186P、236P [状態] 経年による使用感はありますが、中面には書き込みや角折りなどありません。
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ホテル・ライフ / ノーマン・S・ハイナー
¥1,000
[内容] 「シカゴ都市社会学古典シリーズ」の一作目です。 本シリーズは「アメリカ都市社会学の祖型をなす1920-30年代の初期シカゴ学派の最大の知的資産である、都市エスノグラフィ叢書のセレクションズ」(刊行の辞より)ということで、アメリカ都市社会学の古典でありエスノグラフィの基本文献です。 著者のハイナーが本書をまとめた1920年代は、シカゴ学派の黄金期に当たり、都市を巡るクラシックが続々と刊行されていきました。面白いのは、1920年代はアーネスト・ヘミングウェイやスコット・フィッツジェラルドら、「失われた世代」と呼ばれる一群のアメリカ作家も輩出しているのです。 1914年~18年に第一次世界大戦が勃発し、20年代は戦後に当たる年です。戦争によって都市が壊滅状態になったり、それまでの既成の価値観が揺らいだりした時に、都市論でも小説でも面白いものがたくさん出てきているというのは偶然の一致なのでしょうか。 本書はホテルの歴史を解説した本ではありません。ホテルに暮らす人々の生態を観察し、活き活きと活写したエスノグラフィです。ホテルに暮らし人々の行動様式などを通して、現代アメリカを真摯に見つめようとした記録です。 ”ホテルの人口を特徴づける分離、自由、束縛、抑制からの解放は、全体として現代生活の特徴を縮小したものにすぎない。ホテルは、実のところ、アメリカ社会のマナーと規範が行われているだけではなく、機械産業の影響がみられるいかなる場所においても進行している変化のシンボルなのである”(p199より引用) 学術書ですが、丁寧な実地調査、実際に見聞したリアルかつ具体的な描写は、読みやすく心に響きます。ノンフィクションがお好きな方にもおすすめです。 [目次] 第一章 ホテル・ライフとパーソナリティ 第一部 旅行者のための住居 第二章 隊商宿からコテージへ 第三章 ホテルと都市地域 第四章 家庭としてのホテル 第五章 なぜホテルで暮らすのか 第二部 ホテルで暮らす人びと 第六章 ホテル人口の趨勢 第七章 ホテル居住者のタイプ 第八章 解放された家庭 第九章 ホテルの子供 第三部 家庭から離れた時の行動 第十章 ハイウェイの魅力と街の灯り 第十一章 人間性の問題 第十二章 ホテルとアメリカ社会 [書誌情報] タイトル: シカゴ都市社会学古典シリーズNo.3 著者:ノーマン・S・ハイナー 訳者:田嶋淳子 出版社:ハーベスト社 刊行日:1999年7月25日 判型:A5判/ハードカバー 頁数:227P [状態] 経年による使用感はありますが、中面には書き込みや角折りなどありません。
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ピコピコ怪獣大図鑑 / ピコピコ
¥10,000
[内容] 巻頭の龐統ひろしさんによる解説「「怪獣図鑑」という名の芸術書についてーあるいはピコピコ怪獣芸術論」によると、この稀有な怪獣作家ピコピコさんは、2004年から毎日新しい怪獣を書き続け、2020年には6,200種に達したといいます。 世界最多の怪獣制作集団である円谷プロは、過去50年で2,500体、任天堂が生み出したポケモンは2019年までに890種というので、その恐ろしさがわかると思います。一日一怪獣という着実な歩み。想像もしたことのないアウトサイダーアートの世界に誘われます。 ピコピコ怪獣はフォルムが愛らしく、怪獣なのになぜか憎めないのですが、解説がめちゃくちゃ面白くて、設定の細部に渡るトホホ感が最高なんですよね。 たとえば「ヒゲバーガー」は「目から高温の油を吹き出し、ポテトを揚げる。」とか。攻撃じゃないじゃん、立派な職人じゃん(笑) こんな調子で100体詳細に解説されていきます。とんでもない本です。 [著者プロフィール] 怪獣芸術家ピコピコ 怪獣をテーマに様々なジャンルで創作活動を展開。他に類を見ない独自性を持ったユニークな怪獣達は「ピコピコ怪獣」と呼ばれ、着ぐるみ、フィギュアなど様々な形で内外で活躍中。 [書誌情報] タイトル:ピコピコ怪獣大図鑑 監修:ピコピコ デザイン:龐統ひろし 出版社:mograg Publication 刊行日:2021年 判型:A5判/ソフトカバー 頁数:216P [状態] 経年による汚れが若干あります。中面にも書き込みや角折れなどありません。
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夕陽に赤い町中華 / 北尾トロ
¥1,200
[内容] 北尾トロさんといえば『季刊レポ』。なかなかノンフィクションに特化した雑誌がないので、文フリなどで購入していました。そのなかで気になっていた山田うどん研究の集大成『愛と情熱の山田うどん』を読みまして、感涙。個人的ベストオブノンフィクション料理篇に輝き続けている、傑作です。情熱、アマチュアリズム、探求心、どれをとっても一級品。プロの技術にアマチュアの情熱ですよ。鉄壁です。 というわけでリスペクトしているのですが、氏は町中華分野の草分けとしても夙に有名であります。面白くないわけないじゃないですか(語気荒い)! 町中華という、どこの町にもあり庶民の強い味方になっている町の台所を、発見して、通って、掘って、取材して、その歴史をつまびらかにしていく過程のスリリングなことと言ったらないです。今では町中華の定番料理としてラーメンのおともに餃子を思い浮かべますが、戦前はシュウマイが人気だったそうで。それが餃子に変わっていく経緯も面白かったです。 個人的には東府中の駅前にある〈スンガリー飯店〉が登場して快哉を叫びました。昔近くに住んでいて、毎日通るので気になっているのに入らないまま引っ越してしまい、ずっと気になりっぱなしだったので。そんな誰の心にも、ひとつは灯っている町中華の謎めいた灯りを追求してくれる名著です。 [目次] 第一章 町中華はどこからきたのか 人形町の『大勝軒』に見る戦前からの流れ 地方から東京へ 『下北沢丸長』に見る戦後の流れ 引揚者の参入で大陸の味が合流した 日本人の食生活を変えたアメリカの小麦戦略 町中華の味を決定づけた“化調”の流行 第二章 町中華の黄金期 出前のバイクが町を走る メニュー研究 “最強打線”と“三種の神器”が奇跡の合体 絶頂の八〇年代、ギターを中華鍋に持ち替えて 第三章 町中華よ何処へいく 伝説の人・山岸一雄の味を求めて「お茶の水、大勝軒」の挑戦 コラム1 町中華店名考 コラム2 残っている町中華はなぜつぶれないのか [著者プロフィール] 北尾トロ きたお・とろ ノンフィクション作家。1958年、福岡県生まれ。2010年にノンフィクション専門誌『季刊レポ』を創刊、15年まで編集長を務める。2014年より町中華探検隊を結成。また移住した長野県松本市で狩猟免許を取得。猟師としても活動中。著書に『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』(文春文庫)、『山の近くで愉快にくらす』(信濃毎日新聞社)、『欠歯生活』(文藝春秋)など多数。共著に『町中華とはなんだ』(角川文庫)、『町中華探検隊がゆく!』(交通新聞社)などがある。 [書誌情報] タイトル:夕陽に赤い町中華 著者:北尾トロ 出版社:集英社インターナショナル 刊行日:2019年6月5日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:256P 特典:サイン付きです [状態] 良好です。日焼けもありません。中面に書き込みや角折りなどもありません。
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ラーメンと愛国 / 速水健朗
¥200
[内容] 日本の国民食であるラーメン。「戦後の日本の社会の変化を捉えるのに、ラーメンほどふさわしい材料はない」と、ラーメンを軸にした日本の現代史の記録を試みたのが本書。著者は、団地団やショッピングモール研究でお馴染みの速水健朗さん。 高校の頃、日本史や世界史の教科書が退屈すぎて、社会という教科がまったく好きになれなかったのですが、当時この本に出会いたかったです。自分の身近な物をとっかかりに、歴史に興味を持つ糸口になるタイプの本です。 [目次] 第一章 ラーメンとアメリカの小麦戦略 第二章 T型フォードとチキンラーメン 第三章 ラーメンと日本人のノスタルジー 第四章 国土開発とご当地ラーメン 第五章 ラーメンとナショナリズム [書誌情報] タイトル:ラーメンと愛国 著者:速水健朗 出版社:講談社(講談社現代新書) 刊行日:2011年10月20日 判型:新書判/ソフトカバー 頁数:242P [状態] 経年による若干のヨゴレがありますが、中面に書き込みや角折れはありません。
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足摺り水族館 / panpanya
¥1,000
[内容] 生きているように町を描くpanpanyaさんの1冊目の単行本です。 『足摺り水族館』というタイトルは、高知県に実在する〈足摺海底館〉です。短編のなかにサブリミナル効果のように差し挟まれる足摺(実際に行ったエッセイもあります)が、現実のことですが夢のよう。 個人的には「完全商店街」が好きです。 "無いものは無い この世に存在するありとあらゆるものが並び 手に入る商店街さ 古いもの 新しいもの 珍しいもの 失われたもの 忘れられたもの 見知らぬもの… おつかいに困った子供はみんなそこへいくんだ" おつかいに困った主人公は完全商店街を探して歩いていきます。狭い路地、空中を飛び交う看板、薄暗くて古ぼけた街並み。完全商店街はマボロシのようでいて、むかしのアジアのようでもあり、懐かしさにむせ返りそうになります。 [目次] 足摺り水族館 / 完全商店街 / すごろく / 新しい世界 / イノセントワールド / 二〇一二年四月一七日の夢 / 足摺り水族館 / 冥途 / スプートニク / 無題 / マシン時代の動物たち / 足摺り水族館 / 君の魚 / エンディングテーマ [書誌情報] タイトル:足摺り水族館 著者:panpanya 出版社:1月と7月 刊行日:2013年8月31日 判型:B6判/ビニールカバー付 頁数:324P [状態] 良好です。中面にも書き込みや角折れなどありません。
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歩いて読み解く地域デザイン / 山納洋
¥1,400
[内容] 町歩きの視座が得られる良書です。ただやみくもに歩き回っても、町はなかなか見えて来ません。まぁ、やみくもに歩くのも楽しいんですけどね。楽しめてればいいのですが、「なんか退屈な場所だな」と思った時は、本書の出番です。 「目に見えないものを見る」ためには、予備知識が必要になります。都市計画、建築、土木工学、産業地理学などの学術的なバックボーンを支えに、町の基礎的な見方を教えてくれます。 目次を見ていただければわかると思いますが、ピックアップされているのは道、駅、倉庫、ショッピングセンター、ニュータウン、コンビニ、再開発など、どのエリアにもある町の基本構成物ばかり。そこにある普通のものをどう見るか、どういった施設で話を聞いたら面白いかなどが具体的にわかります。 駅前の馴染み深い風景のひとつ、ペデストリアンデッキが日本特有のものだと知って衝撃を受けました。目からウロコなトリビアも多数。散歩好きな方にお薦めです! [目次] 1 「まちのリテラシー」を高める まち観察企画「Walkin'About」 芝居を観るように、まちを観る 作り手の視点、受け手の視点 2【農業】から読みとく 残された旧家 「昔からそこにあるもの」からわかること カーブした道 旧集落の名残は人にやさしい まっすぐな道 意図があるからまっすぐになる 中世の文脈 自治の歴史を示すモノ ため池の存在 豊かな水環境を現代にどう活かすか 用水路の存在 水利にまつわるドラマが見えてくる 製造業化した農業 プロデューサーが地域を変えた 最適化された農地 生産性を上げるための工夫 残されている農地 2022年問題を乗り切れるか コラム 高砂で畑を耕すおじいさんに聞いた話 3【製造・物流業】から読みとく 川に港があった時代 水運の時代を見直す 水力を利用していた産業 電気普及以前の産業立地 産業革命と港湾立地 臨海部の土地利用はどう変わったか かつての港湾の気配 コンテナ化で人々の姿が消えた 役割を終えた港 コンビニからもまちは読み解ける 鉄道貨物が盛んだった時代 駅前に大きな土地が空いた理由 駅前だった場所 繁華街は交通モードとともに 最先端の製造物流のかたち 倉庫と工場はジャンクション前に立地する 工場閉鎖と跡地活用 広大な跡地に何を作ったか コラム 和田岬の駄菓子屋で知った地域産業の状況 4【サービス業】から読みとく 街道筋に残る昔からの商売 交通から地域の文脈を見る 飲食街化する商店街 フルセットから飲食・サービス業へ ショッピングセンターの変遷 需要と法律が変える商業 必然的にそこにあるお店 商いからわかるまちの姿 同郷コミュニティのお店 移民の歴史とまちの成り立ちを知る 高齢化に対応する商売 コンビニは公共施設化している 外国人観光客に対応する商売 インバウンドで劇的に変わる市場と商店街 宿泊客に対応するハコモノ どこもかしこも宿屋になる時代 賃料負担力がつくる風景 チェーン店ばかりの風景は変わるか キャッチされる街 まちを荒廃からどう守るか コラム 西宮卸売市場の喫茶店で聞いた昔の商売 5【住まい】から読みとく 鉄道事業者が開発した郊外住宅地 小林一三モデルが生んだ風景 戦後に建てられた木賃住宅 住宅難と人口増が生んだ密集住宅地 ニュータウンはどこに開発されたか オールドニュータウン再生が新たな課題 都心に林立するタワーマンション 高層化はどう始まったのか 駅前居住という選択 リセールバリューが新たな鍵に コラム 高槻・日吉台の喫茶店で聞いた話 6【駅前】から読みとく ターミナル駅の風格 かつては街外れに作られた駅 放射状街路がある駅前 近代的な住宅地を志向した地域 駅前広場のない駅前 開発を志向しなかった地域 行き止まり駅の風景 なぜそこに線路を引いたのか 駅前広場が果たしている機能 駅まで・駅からの交通手段の多様化 ペデストリアンデッキの風景 日本独特の歩車分離の解決策だった 駅と自転車 庶民の足を支えるビジネス 変わる駅前空間 人が集まれる場所をどう作るか コラム ボストン郊外の駅前風景 7【都市計画】から読みとく かつて計画された区画 時代を超えて伝えられる意図 城跡はどうなったのか 廃藩置県は公共空間を大きく変えている 住宅地化した農地 戦前の連棟長屋はどう生まれたか 戦争が拡げた道 建物疎開と空襲の後にできた道 いつまでも通らない道路 道を通すのはなかなか大変 スプロールと土地区画整理 計画が先か、オーガニックに生まれたか 「ミニ開発」というもの 制度のスキマで作られた住宅地 旗竿地のアイロニー 建て替えられなくなった家 2項道路とセットバック クルマ社会化以前からの道の広げ方 既存不適格の風景 政策はどうまちの風景に影響するか ペンシルビルが生まれた理由 建ぺい率と容積率で生まれる風景 コラム 三国の居酒屋で聞いた話 8【災害】から読みとく 洪水に備えていた暮らし かさ上げから神頼みまで 水害が変えた風景 まちと水辺を分離する解決策 土砂災害を想定した暮らし まちを支える縁の下の力持ち 火災を想定した暮らし 消防車がなかった時代の備え 大震災の痕跡 新しいことから推察される震災の被害 災害と再開発 計画的復興だけでは解決できないこと 9【愛着】から読みとく 保存か、開発か 「腰巻ビル」という現実解 ヒューマンレベルの投資と挑戦 個人レベルの再生が生み出す活気と魅力 復興のための超法規的措置 再建後に残せた路地 人が心地よく感じる環境 心地よさを与える「パターン」に注目する 人がつながる空間をつくる ソフトなまちづくりが生み出す風景 コラム 京都・七条七本松の喫茶店のはなし [書誌情報] タイトル:歩いて読みとく地域デザイン 普通のまちの見方・活かし方 著者:山納洋 出版社:学芸出版社 刊行日:2019年6月2日 判型:A5判/ソフトカバー 頁数:200P [状態] 良好です。中面にも書き込みなどありません。
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街角図鑑 / 三土たつお
¥900
[内容] 普段町を歩いている時には、なかなか意識ののばらない町を支えるインフラ。本書はそんな地味だけど縁の下の力持ちな、町のインフラを鑑賞するための図鑑です。画期的! お散歩界隈の錚々たるメンバーが寄稿されています。本書を読み終わるころには、見慣れた町の姿が一変するでしょう。 [目次] 【寄稿】(掲載順) 境界標のなかま(小金井美和子) 舗装のなかま(石川初) 縁石・排水溝のなかま(石川初) マンホール蓋のなかま(小金井美和子) 井戸ポンプのなかま(柏崎哲生) あぶり出される境界線(石川初) 仮設と常設/重力が支配する/指標としての路上園芸 路上園芸(村田彩子) のぼりベース入門(伊藤健史) 勝手ミラー(磯部祥行) 雰囲気五線譜(大山顕) 装飾テント(内海慶一) 送水口のなかま(佐々木あやこ) 送水口鑑賞ノート(木村絵里子) 擬木のなかま(伊藤健史) 街角にあふれる「お店では買えないモノ」のデザイン(八馬智) パイロン/ガイドポスト/防護柵/車止め/段差スロープ/タイヤ止め/単管バリケード/のぼりベース/電柱の生態系/信号機/道路標識/街路灯/カーブミラー/回収ボックス/郵便ポスト/透かしブロック/外壁/シャッター/擁壁/消波ブロック/街角を作る素材 [書誌情報] タイトル:街角図鑑 著者:三土たつお 出版社:実業之日本社 刊行日:2016年4月28日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:160P [状態] 背表紙の上部に破れがあります。中面に書き込みはありません。
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ダム2 / 萩原雅紀
¥300
[内容] 2007年に刊行された史上初のダム写真集『ダム』の続編で、西日本のダムが47ヵ所掲載されています。 現代の神殿か、はたまたピラミッドか。神々しささえも感じる壮大な景観です。 [書誌情報] タイトル:ダム2 著者:萩原雅紀 出版社:メディアファクトリー 刊行日:2008年1月19日 判型:変型判(190mm×170mm)/ソフトカバー 頁数:112P [状態] 表周りに若干汚れがあります。中身に書きこみや角折れなどはありません。
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日常の絶景 / 八馬智
¥1,700
[内容] 絶景ブームがありましたが、日常の中に潜む「俺なりの絶景」を見つけるための視点を養える本です。知識がないと見えない景色があります。町を支えるインフラなどは、注意して見ないと、見る癖がついていないのです。 章立てがユニークで、スケール(大きさ)によって小さい順に3章に分かれています。 室外機、段差、耐震改修、駐車場、ダクト、通信鉄塔、消波ブロックなどなど。ドボクフリークへ捧げる1冊です。 [目次] 1章 scale=S:身近にあるもの 個人コレクションの展示【室外機】 囚われのドロイド【リサイクルボックス】 ホンモノになりたい【擬木・擬石】 露出した内臓【パイプ・ダクト】 地に足をつける【高低差】 【非日常COLUMN】ビルバオの枯山水/ベネチアの人々 2章 scale=M:街に潜むもの ゴージャスな脇役【避難階段】 延命治療の現場【耐震改修】 クルマのお宿【駐車場】 見えてないランドマークタワー【通信鉄塔】 都市のエッジのピクセル画【コンテナターミナル】 【非日常COLUMN】トランスフォームドボク /ラッピング名所 3章 scale=XL:いつもは見えないもの 海岸のクローン兵【消波ブロック】 無愛想な守護者【放水路・調節池】 自然と人間の交錯点【砂防】 大きな穴【鉱山】 山奥の実家【ダム】 [著者プロフィール] 八馬 智 Hachima Satoshi 1969年千葉県生まれ。千葉工業大学創造工学部デザイン科学科教授。専門は景観デザインや産業観光など。千葉大学にて工業デザインを学ぶ過程で土木構造物の魅力に目覚め、札幌の建設コンサルタントに入社。設計業務を通じて土木業界にデザインの価値を埋め込もうと奮闘したものの、2004年に千葉大学に戻りデザインの教育研究に方向転換した。その後、社会や地域の日常を寡黙に支えているインフラストラクチャーへの愛をいっそうこじらせた。2012年に千葉工業大学に移り、現在は本職の傍らで都市鑑賞者として活動しながら、さまざまな形で土木のプロモーションを行っている。著書に『ヨーロッパのドボクを見に行こう』(自由国民社、2015)がある。 [書誌情報] タイトル:日常の絶景 著者:八馬 智 出版社:学芸出版社 刊行日:2021年12月11日 判型:A5判/ソフトカバー 頁数:144P [状態] 表紙に若干ヨレがありますが、全体的には良好です。中身に書きこみや角折れなどありません。