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菊池寛に灰皿を / 平沢二拍+萩田洋文
¥1,100
[あらすじ] 文藝春秋の創始者であり「文壇の大御所」と呼ばれた菊池寛。 彼は昭和の偉人であると同時に、昭和の奇人である。数々の逸話が残されているが、なかでもとりわけインパクトのあるエピソードは「愛煙家だったが灰皿を使う習慣がなく、自宅が煙草の焼け焦げだらけだった」というもの。 「どうして誰も菊池寛に灰皿をあげなかったのでしょうね。ここはひとつ我々で選んであげてはどうでしょう?」 令和の奇人である「古書自由」萩田洋文氏から、そのようなカーブボールを投げかけられた私は、菊池寛へ贈る灰皿を探しに東京を彷徨っていたのだが――。 [目次] 1章 ショート・ショート・トリップ 萩田洋文 菊池寛に灰皿を選んであげるのはどうでしょう かの文藝春秋の創始者として名を馳せる偉人 灰皿なんかなんぼあってもいいですからね 今までみたことのない数の灰皿が並んでいた 小売店ウィンドウの設置代金が六圓六十銭 『菊池寛に灰皿を』の表紙 2章 あらかじめ失われた旅人 平沢二拍 雑司ヶ谷の旧宅跡から告別式をした護国寺へ 小石川のテニスコートと團平坂に眠る白鳥の歌 見え隠れする文豪を追い坂道を行ったり来たり 金魚たちは失われていくが世界一の孔子像は健在 東京交通会館のアンテナショップで理性崩壊する ニュー鳥ぎんの焼き鳥とカフェーパウリスタ珈琲 [収録(言及)スポット] シュベール新大久保店/Kagaya/高松市立中央公園/ペコちゃんmilkyドーナツ 目白駅店/雑二ストアー/料亭跡 寛/雑司ヶ谷 菊池寛旧宅跡/護国寺/竹早テニスコート/石川啄木終焉の地 歌碑・顕彰室/フランス大衆食堂ブイヨン小石川/大塚仲町 大黒湯/こんにゃくえんま商店街/鳳明館/樋口一葉菊坂旧居跡/宮沢賢治下宿跡/喫茶・中国茶 金魚坂/東京大学総合研究博物館/インターメディアテク/世界最大の孔子像 湯島聖堂内/大学最中 本郷三原堂/東京交通会館/スパゲッティ ジャポネ/barルパン/ニュー鳥ぎん/カフェーパウリスタ [書誌情報] タイトル:菊池寛に灰皿を 著者:平沢二拍+萩田洋文 出版社:Nuts Book Stand 刊行日:2025年7月27日 判型:A6文庫判/ZINE 頁数:60P
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北関東の異界 エスニック国道354号線 絶品メシとリアル日本 / 室橋裕和
¥1,300
[内容] 群馬県高崎市から茨城県鉾田市まで北関東を横断する国道354号線は、外国人コミュニティが多数存在するいわば「エスニック国道」だといいます。 モスクの間借りカレー、技能実習生メシ、中古車オークションとパキスタン料理などなど。北関東のミックスカルチャーを存分に堪能できる読み応えのある1冊です。 茨城の「亀仙人街」に行きたいです。 [目次] 第一章 伊勢崎 バブルが異国の風を運んできた 第二章 太田・大泉 よそものたちがつくった街 第三章 館林 カレーの香りの向こうに難民 第四章 小山 宴は中古車オークションのあとで 第五章 古河 畑の中にぽつんとアジアン長屋 第六章 境 食べて、祈って、集まって 第七章 坂東 外国人が日本の土を守る 第八章 常総 亀仙人街は今日も大賑わい 第九章 土浦・笠間 農村から聞こえるタイ演歌 第十章 鉾田 エスニック国道の果てに コラム 北関東ダイバーシティの原点は渋沢栄一にある? コラム 急激な国際化の裏にあるもの コラム 「フホー」に支えられる茨城の農業 [書誌情報] タイトル:北関東の異界 エスニック国道354号線 絶品メシとリアル日本 著者:室橋裕和 出版社:新潮社 刊行日:2023年3月17日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:288P [状態] 良好です
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チョンキンマンションのボスは知っている / 小川さやか
¥1,200
[内容] めちゃくちゃ面白いです! 本書は、第8回河合隼雄学芸賞、第51回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しています。 サブタイトルに「アングラ経済の人類学」と謳われているように、著者は文化人類学の研究者なのですが、人類学を学んだことがなくても大丈夫。知らない世界のノンフィクション読み物としてぐんぐん読めてしまいます。 調査対象(というより潜入先みたいな感じ!)は、香港の魔窟のような怪しさを放つ雑居ビル「重慶大厦 チョンキンマンション」です。裏稼業、金儲け、ブローカー、愛、友情、母国。さまざまなテーマから切り込んで立体的に描き出される、香港に住むアフリカ移民の逞しい世界。 ドラマかと思うようなアングラ世界の日常が、丁寧なフィールドワークによって筆写されています。 [公式HPより] 香港のタンザニア人ビジネスマンの生活は、日本の常識から見れば「まさか!」の連続。交易人、難民をも巻きこんだ独自の互助組合、信用システム、SNSによるシェア経済…。既存の制度に期待しない人々が見出した、合理的で可能性に満ちた有り様とは。閉塞した日本の状況を打破するヒントに満ちた一冊。 [著者プロフィール] 1978年愛知県生まれ。専門は文化人類学、アフリカ研究。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程指導認定退学。博士(地域研究)。日本学術振興会特別研究員、国立民族学博物館研究戦略センター機関研究員、同センター助教、立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授を経て、現在同研究科教授。『都市を生きぬくための狡知 タンザニアの零細商人マチンガの民族誌』(世界思想社)で、2011年サントリー学芸賞(社会・風俗部門)、『チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学』(春秋社)で、2020年、第8回河合隼雄学芸賞、第51回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。そのほかの著書に『「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済』(光文社新書)がある。 [書誌情報] タイトル:チョンキンマンションのボスは知っている 著者:小川さやか 出版社:春秋社 刊行日:2019年7月30日 判型:B6判/ハードカバー 頁数:273P [状態] 良好です
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失われたソフトドリンクを求めて / LSD製作委員会
¥1,430
[内容] 「フリップ」というソフトドリンクをご存知ですか? なにご存知ないですと? ではともに探しましょう。日本のどこかの古い喫茶店の片隅に、人知れず残っているかもしれません。どうしても見つけたいような、でも決して見つかって欲しくはないような。 「フリップよ、おまえはどこにいるのだ」 それはまるでかつて一世を風靡した「ツチノコ」のよう。制作名の「ツチノコ珈琲」とはまさにフリップのよう。一瞬のきらめきを世に放って消えていく儚い泡沫文化を追って、失くしてしまいそうな東京の街を巡るエッセイです。 事の発端は、著者が1950年代のレシピ本で見たことも聞いたこともないマボロシのソフトドリンクを見つけたことから始まります。姿を消したフリップを求めて街と喫茶店を巡り、三島由紀夫、梶井基次郎、伊丹十三、はっぴいえんどに思いを馳せる……。 "私はいつでも、物がそこに無いことばかり興味がある。また、そのことを扱うのにとても向いているのが文章なのだと思っている。文章とは、「いまここにそれがない」を表現するためにある。「テーブルの上に林檎がない」というこの短い一文をあらわす状態を、絵に描いたり、写真に撮ったりするとき、そこにはけっこうな困難が横たわっている。その困難を文章はいともたやすく軽やかに飛び越えていくことができるのだ"(あとがきより) [目次] 中野北口のルノアール 新宿西口のピース 池袋西口のフラミンゴ 東京医科大学病院のコメダ珈琲 西新宿の珈琲西部 浅草六区の音楽喫茶 コラム フリップの材料 [書誌情報] タイトル:失われたソフトドリンクを求めて 著者:LSD製作委員会 制作:ツチノコ珈琲 出版社:古書自由 刊行日:2024年7月7日 判型:A6文庫判/ZINE 頁数:150P
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文の四文屋 / じぇっきゃ
¥1,000
[内容] SNSで見かけて「吞兵衛にはたまらなく面白そう!ん!!執筆人豪華すぎん!?」ってなって読みたいと思っていたZINEを入手! 高円寺の「ほんの通り道」に出店されていた編者のじぇっきゃさんにお願いして、仕入れさせていただきました。 本書は、居酒屋グループ〈四文屋〉を愛する15名による非公式エッセイ&小説のアンソロジー。 まぁまぁ一杯やりながら、豪華な目次をご覧くださいよ。吞兵衛は吞兵衛の話が好きなんですよ。 「友達の友達は友達」の法則でどんどん増えたり、マッチングアプリで出会って一夜をともにしたり、四文屋でプロポーズしたり、ライフスタイルが変わって子供連れでも呑めたり、もう最終的には酒を吞まなくても時間を過ごせたり。 四文屋で繰り広げられる、人生の美しきワンシーン。 ひとりで、友達と、家族で。呑兵衛たちの人生は、いつだって四文屋という楽園が舞台なんです。四文屋で読んでもよし。読み終わってから四文屋に行くもよし。四文屋帰りに読むもよし。 15本の文章はどれも素晴らしく面白いもので選びきれませんが、3つだけ感想を。 スズキナオさんとのコンビでチェアリングを提唱されていたり、フリースタイルな酒の道を邁進されている酒場ライターのパリッコさん。何度か酒の席でご一緒させていただく機会に恵まれ、その自由でほがらかな飲み方に感銘を受けました。巻頭を飾った「ガード下の煮込みライス」は、青春時代を過ごした高円寺の四文屋の話。必ず煮たまごを添えて頼む「もつ煮込み」や、「煮込みライス」など頼んでみたいメニューがたくさん登場して、すぐにでも四文屋へ行きたくなってしまいました。 冬蜂さんの「マッチ・イン・ザ・ライフ」は、マチアプで知り合った女の子と四文屋で飲んだ日々の回想録。セフレがセフレを紹介してくれるっていう謎すぎる展開に目が点。AVの数珠つなぎ企画モノでも見ているようです。酒場のリアルはフィクションを越えていきました。 じぇっきゃさんの「あとがきにかえて」では、荻窪店の記念すべき第1号目のお客さんとして入店した日が描かれています。四文屋ファンの気合の入ったエッセイで、トリを飾るのにふさわしい愛に溢れた〆の一篇です。 [目次] パリッコ「ガード下の煮込みライス」 武塙麻衣子「お正月に四文屋で話したこと」 むま「四文屋の二人のこと」 西川タイジ「琥珀色」 しらい弁当「四文屋日記」 武内庶民「There is 四文屋 That Never Goes Out」 ヤナイユキコ「ゴールデンタイム」 はせおやさい「四文屋、いつもありがとうの話」 武田俊「梅割り越しに見ていた」 木山映「ウーロン茶で過ごす四文屋」 神田匠「リズムとテクスチャー」 づま「無題日記~四文屋編~」 冬蜂「マッチ・イン・ザ・ライフ」 春野ほこり「下戸の四文屋」 じぇっきゃ「あとがきにかえて」 [書誌情報] タイトル:文の四文屋 編者:じぇっきゃ 刊行日:2025年5月11日 判型:A5判/ZINE 頁数:108P
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明るい水 / 中村道子(道草書店)
¥1,000
[内容] 「忙しい町」である東京から「美しい町」真鶴へと家族で移住し〈道草書店〉という本屋を開いた店主による、幼い頃から現在までの日々を振り返ったエッセイ集です。 人口6,000人ほどの神奈川にある風光明媚な港町・真鶴。東京から移住した一組の夫婦は子育てをしながら地域で暮らしていくため、真鶴に1軒しかなかった本屋の閉店を知り、町の本屋を始めることになったそうです。 まず暮らしがあり、それから家族で何ができるか仕事を探す。その結果が本屋。素敵じゃないですか。 そんな真鶴での新しい書店の日々の出来事に、重低音のように鳴り響く過去の記憶。 生家は文京区の蕎麦屋。お客さん水をこぼしてしまうんじゃないかと怯えていたという少し不器用な少女時代。大晦日の年越し蕎麦。 父親と見に行った新日本プロレス。蝶野正洋のボディーガードに顔面を貼り倒されるという幼き日の衝撃体験。自死を選んだ父の最後に見た景色をともにするため空の浴室に座りこむ記憶。 自営業で苦労してきた母。少しずつ死んでいく母を看取るということ。 介護、子育て、うつ病、自殺、移住。 一度きりの個別な体験のなかに、現代日本の抱える苦悩が浮かび上がってきます。ドープな話もからりとした筆で書かれているので、タイトルの「明るい水」というのが胸に刺さります。 [目次] はじめに 猫と弔い 忙しい町 不在 小さな灯 長い夜 生きている死者 決意というには明るすぎる水 日記 おわりに [書誌情報] タイトル:明るい水 編者:中村道子 出版社:道草書店 刊行日:2024年4月23日 判型:A5判/ZINE 頁数:148P [状態] 印刷段階で見出しなどが若干ズレている箇所があるためアウトレット版の価格になっています。
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八画文化会館叢書vol.07 矛盾不純 八画文化会館OFFICIAL FAN BOOK / 石川春菜・小磯竜也
¥1,100
[内容] 2010年5月に活動を開始した八画文化会館が6年目の、まったく節目の年ではない時期に出版した恥ずかしいファンブックです。 編集部の取材記録の中から厳選して、路上からはみ出しているSEX、ニセモノ、交通安全の写真を中心に構成したアートブックを小磯竜也の斬新なアートワークスでお届けします。 作文につきましては、編集長の石川が矛盾や不純を抱えながら本をつくってきた制作の裏側について書きました。 [目次] 第1章 AVメーカー事務所の片隅から 新宿のはずれ、大久保の雑居ビルにて 気鋭のイラストレーター小磯竜也との出会い 自由の矛盾と金儲けの不純 第2章 28歳、私「あっち側」へ行ってきます 酒井竜次の4年ごとに負けるストーリー ジュンク堂新宿店「ふるさとの棚」の無責任編集 『愛知県漂流』に揺さぶられて 赤信号を渡って『八画文化会館』に向かう 第3章 私の答えはただひとつ、続けること。 「ない」ものを数えて「ある」ものまで失くす毎日 とにかく続けること 解説 山内哲也 [書誌情報] タイトル:八画文化会館叢書vol.07 矛盾不純 八画文化会館OFFICIAL FAN BOOK 著者:石川春菜・小磯竜也 出版社:八画出版部 刊行日:2016年8月 判型:A5判 頁数:32P
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酒を主食とする人々 / 高野秀行
¥1,000
SOLD OUT
[内容] "目撃者たった一人のUMA状態の酒飲み民族を捜しに、裸の王様に引率された史上最もマヌケなロケ隊が、アフリカ大地溝帯へ向かう!" って、もうそんなこと言われたら読むしかないじゃないですか。世界の辺境を冒険しつづけている高野秀行さんが、エチオピアに存在するという朝から晩まで酒を飲む村に潜入します! 大人も子供も酒を飲みまくってすこぶる元気という、現代科学への挑戦状のような民族の謎を体当たりで探っていくノンフィクション。 めっちゃ面白いですので、未読の方はぜひ。 [書誌情報] タイトル:酒を主食とする人々 著者:高野秀行 出版社:本の雑誌社 刊行日:2025年1月22日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:280P [状態] 良好です。ほぼ新品です。
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香港世界 / 山口文憲
¥300
SOLD OUT
[内容] 「79年刊行の本書は知られざる香港の姿を描いた画期的ガイドとして話題となり、旅行者のバイブルとなった」ということで、香港の旅エッセイといえばこちらの1冊を激推しします。 1970年代後半の香港の街と文化を活写した旅エッセイです。 今はなき九龍城、色鮮やかな街市(マーケット)、犬鍋と猫枕、出前一丁、スターフェリーにトラム、飲茶や雲吞などの食の都、建築現場の足場である竹棚。 イギリス・中国・日本の植民地としての記憶から生み出された混沌とした文化が、50年を経た今読んでも、生き生きと目の前に広がってくるようです。 2021年に河出文庫から新装版が刊行されていて、根強い人気が伺えます。 [著者プロフィール] 1947年生れ。パリを経て返還前の香港に暮らし異文化コラムを寄稿。 [書誌情報] タイトル:香港世界 著者:山口文憲 出版社:筑摩書房(ちくま文庫) 刊行日:1986年12月1日 判型:A6判/文庫 頁数:285P [状態] 表紙に汚れ、折れあり。中身には書きこみ、角折れなどはありません。読んでいただく分には問題ないと思います。
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Hong Kong 旅歩き / セサミスペースM
¥1,000
SOLD OUT
[内容] 2013年から2024年まで、何度も訪れた香港の街歩きについて綴られた旅エッセイです。 気負いなくふらふらと散歩をしているような筆致で、迷宮のような香港の都市を、あてどなく彷徨い歩いているような気持ちになります。 日記スタイルではなく、場所ごとの散歩の思い出が綴られているので、まだ香港に行ったことのない方は、どんな町があるのかがわかりやすい点もポイントです。すでに香港経験者の方は、行ったことのないエリアをチェックしたり、行ったことのある場所のなかにも知らない体験が隠されているのを発見したりと、読み応えのある1冊となっています。 香港に行きたくなってしまうんですよ、このエッセイを読むと。 [裏表紙より] あるときはナイトマーケットをさまよう。あるときは香港トレンドをつかむ定点観測。はたまた、海上で風に吹かれ。点心を食べ、トラム移動。ギャラリー散策。弾丸マカオ。香港島から九龍半島、新界エリアはランタオ島の端っこまで。ユーモアあふれるライトな筆致で綴った香港の旅歩きは、ただただ続いていくばかり。 「その街は、香港と背中合わせにあるあなただけの香港」 気づけば香港迷、セサミスペースMの初エッセイ集! [掲載場所] 銅鑼灣コーズウェイベイ/灣仔ワンチャイ/北角ノースポイント/沙田シャティン/深水埗シャムスイポー/上環ションワン/西營盤サイインプン/太子プリンスエドワード/柴灣チャイワン/黃大仙ウォンタイシン/黃竹坑ウォンチョクハン/油麻地ヤウマテイ/尖沙咀チムサーチョイ/香港ヒョンゴン/中環セントラル/鰂魚涌クォーリーベイ/尖沙咀 天星碼頭チムサーチョイ スターフェリー乗り場/ピークトラム 山頂/旺角モンコック/錦上路カムスンロウ/香港西九龍ヒョンゴンウエストカオルーン/九龍カオルーン/天水圍ティンスイワイ/樂富ラクフ/佐敦ジョーダン/香港大學ヒョンゴンダイホッ/堅尼地城ケネディタウン/彩虹チョイフン/尖東イーストチムサーチョイ/紅磡ホンハム/九龍塘カオルーントン/荃灣ツェンワン/大埔墟タイポマーケット/大澳タイオー/黃埔ウォンポア/土瓜灣トクワワン/何文田ホーマンティン/澳門マカオ/觀塘クントン/牛頭角アウタウコク [著者プロフィール] セサミスペース M せさみすぺーす・えむ アーティストデュオ「セサミスペース」としてコラージュや写真、インスタレーション、アートブックなど多岐にわたる作品を制作。エッセイ、現代詩(詩誌 愛しき。共同主宰)、ショートストーリーなど個人での発表の際は「セサミスペース M」という筆名で活動している。 [書誌情報] タイトル:Hong Kong 旅歩き 著者:セサミスペース M 出版社:Right,there is nothing. 刊行日:2024年7月3日 判型:B6変型判(180mm×120mm)/ZINE 頁数:200P [状態] 良好です
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オイル・オン・タウンスケープ / 中島晴矢
¥1,000
SOLD OUT
[内容] 作中に登場する固有名詞をあげたくなる作品です。 油絵、サンポップマチヤ、プロレス、ピエール・ボナール、ヒップホップ、ジョイント、ヤサ、Big-A、都営西台アパート、サイファー、シスコ坂、宮下公園、演劇、三島由紀夫、横光利一、有栖川公園、病む街、ショッピングモール、たまプラーザ、田園都市… 著者は1989年神奈川県港北ニュータウン生まれ。現代美術や文筆、ラップなど、領域横断的な活動をインディペンデントに展開されています。音楽のアルバムを聴いているような、流れのいい自伝的エッセイ。油絵のような質感の表紙の手触りが心地いいです。 構成や見出しの雰囲気も素敵です。著者の過去を追体験するように、生まれ育った東京近郊の街が、油絵のように描写されています。巻頭には章立てに沿った町の絵が、油絵でも描写されています。 back in the day。昔々の東京の話。現在の根拠地である町屋、ヤサのあった西台アパート、渋谷のMIYASHITA PARK、市ヶ谷の法政大学、麻布学園、港北ニュータウン、下町、画家だった祖父の元へ回帰する千歳烏山。 東京を転々としていきますが、漂流しているというよりも、それぞれの場所に根差しているという印象を受けました。それは著者が「根拠地を示す」ことを、表現者たるものの前提としているからでしょうか。 "「根拠地」とは、例えば故郷や家庭、性別、あるいは人種など、その人にとって自らの足場になっていると思える要素である。その提示こそが、表現者として出立するにあたっての第一歩だと考える" 読み浸かる愉しみを存分に味わえる本です。 [作者プロフィール] 中島晴矢(なかじま・はるや) 1989年神奈川県生まれ。 法政大学文学部日本文学科卒業、美学校修了。 現代美術、文筆、ラップなど、インディペンデントとして多様な場やヒトと関わりながら領域横断的な活動を展開。主な個展に「東京を鼻から吸って踊れ」(gallery αM)、グループ展に「SURVIBIA!!」(NEWTOWN)、アルバムに「From Insect Cage」(Stag Beat)など。 [書誌情報] タイトル:オイル・オン・タウンスケープ 著者:中島晴矢 出版社:論創社 刊行日:2022年6月17日 判型:B6版/上製本 頁数:240P [状態] カバーの端に経年によるヨレや破れが若干あります。画像でご確認下さい。中身に書きこみや角折などはありません。 [特典] モブ・ノリオによるポストカード状の帯文付き
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エスノグラフィ入門 / 石岡丈昇
¥800
SOLD OUT
【内容】 エスノグラフィとは「生活を書く」という人類学の手法だそうです。 "もっとも良質なエスノグラフィの成果は、 苦しみとともに生きる人びとが直面している世界を表し出すところに宿るもの" タイのボクサーと同じジムに通って生活と練習を共にし、交流することで見えてくる生活を書くことの実践など、とても興味深く、また勉強になりました。 人類学や社会学の予備知識がなくても読める最適の入門書です。レポートや取材を通した記事を書きたい方にも参考になると思います。 【目次】 第1章 エスノグラフィを体感する 通夜と賭けトランプ/センス・オブ・ワンダー/海の少年/場面と主題/二重写しに見る/フィールド調査の十戒/フィールドの人びととの関係のあり方/調査の進め方/社会学的に観察する/フィールド調査のねらい/本章のまとめ 第2章 フィールドに学ぶ 経験科学/フィールド科学/雪かきの現場から/モノグラフ/可量と不可量/不可量を書く/ボクサーの減量の事例/人びとの経験に迫る/身体でわかる/フィールドへのエントリー/漁民から見る/人びとの対峙する世界/本章のまとめ 第3章 生活を書く シカゴ学派/生活を見る眼/アフリカの毒/同時代の人びとへ/地続きの人類学/生活実践へ/日常生活批判/差別の日常/「いま―ここ」の注視/「人びとの方法」への着目/遠近法的アプローチ/まひるのほし/本章のまとめ 第4章 時間に参与する 生活論/生活を読み取る/生活環境主義/「森林保護」による生活破壊/時間へ/ボクサーの「典型的な一日」/時間的単位を知る/周期性とリズム/時間をめぐる困難/生が「生活」になるとき/共に活動すること/私の失敗談/本章のまとめ 第5章 対比的に読む 図書館の歩き方/探索することの魅力/「赤青」の色鉛筆/読みの体感/エスノグラフィを読む/裏舞台だけを読まない/着眼点の移植/対比的に発見する/データをつくる/本章のまとめ 第6章 事例を通して説明する フィリピンとの出会い/繰り返し通うこと/対比という方法/事例を通した説明/論理の解明へ/羅生門的手法/客観性から客観化へ/ミクロ・マクロ問題/バンコクのバイクタクシー/エスノグラフィとルポルタージュ/本章のまとめ [書誌情報] タイトル:エスノグラフィ入門 著者:石岡丈昇 出版社:筑摩書房(ちくま新書) 刊行日:2024年9月11日 判型:新書判/ソフトカバー 頁数:304P [状態] 良好です。中身に書きこみや角折れはありません。
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本を書く / アニー・ディラード
¥1,800
SOLD OUT
[内容] 素晴らしい造本です。めくり心地のいい紙の手触り。細部までこだわりが貫かれた工芸品のような本です。フォントは、読みやすさとか、目が疲れないとか、実用的なことを考えて選ばれるのだと思っていましたが、上質な時間が過ごせるフォントと色遣いもあるのだということを教えてくれました。 題名の通り「本を書く」ということの喜びと苦しみについて書かれています。何かを書きたい人を鼓舞し戒めてくれる本なので、机の隅に置いてペンシャープナーにしたい1冊です。 著者のアニー・ディラードは1945年、アメリカのペンシルベニア州ピッツバーグに生まれました。『ティンカー・クリークのほとりで』で、1975年度のピュリッツァーを受賞。自然環境をめぐるノンフィクション文学やエッセイなどの、ネイチャーライティングという流派に分類されることがあります。 装丁を目と手で感じたら、つづいて流れるような文章で音を味わえます。彼女の美しい文章をぜひ一読して見て下さい。 「人はだいたい同じものをこよなく愛す。主題を探している作家は、自分がもっとも愛するものはなにかを押すのではなく、自分だけが愛するものはなにかを探す。奇妙なものが、私たちをとらえる。ファンク・コンロイはヨーヨーを操るのが好きだったし、エミリー・ディキンソンは斜めの光線、リチャード・セルガーはきらめく腹膜いフォークナーは梨の木に登った少女の泥に汚れたブルマーという具合に。「シダを学ぶ学生はだれでも、なんらかの理由で感情を掻き立てる自分だけの植物リストを持つようになる」とどこかで読んだことがある。 人間の特別な性癖-ものごとに夢中になること―について書かれたものが、なぜないのだろう。他々だれからも理解されない自分だけが夢中になるものについて書かれたものが。その答えは、それこそまさに、あなたが書くテーマだからだ。なぜかはわからないが、あなたが興味をそそられるものがある。書物で読んだことがないので、説明するのがむずかしい、と、そこから始めるのだ。あなたはそのことに、あなた自身の驚きに、声を与えるために、存在するのだ。」 本文より [作者プロフィール] アニー・ディラード 1945年アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグ生まれ。ヴァージニア州ロアノークのホリンズ・カレッジに学ぶ。『ティンカー・クリークのほとりで』で、1975年度のピュリッツァーを受賞。自然環境をめぐるノンフィクション文学やエッセイなどの、ネイチャーライティングという流派に分類されることも。日本語訳されている著書に『アメリカン・チャイルドフッド』『石に話すことを教える』などがある。 [書誌情報] タイトル:本を書く 著者:アニー・ディラード 出版社:パピルス 刊行日:1996年11月29日 判型:A5変形判14x1.6x21.7cm/ハードカバー 頁数:138P [状態] 古書としては良好状態です。天地小口に経年によるシミがあります。画像でご確認下さい。中身に書きこみや角折などはありません。 [特典] 「Papyrus letters」という出版社からのフリーペーパー付きでお届けします。