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すべての、白いものたちの / ハン・ガン
¥600
[概要] アジア人女性初のノーベル文学賞受賞者、ハン・ガンの家族の記憶を繋ぐ連作短編集。 生まれて2時間で亡くなった姉。生まれてすぐに死んでしまった最初の娘の記憶を死ぬまで抱えた母。そして、それを語り継ぐ「わたし」。3人の血族の記憶が絡み合う……。 実験的な構成で、あとがきと解説を読んでやっと理解できました。最初は予備知識なしで、小説の持っている文体や空気を味わい、再読して意味を知るという2度読みパターンがおすすめです。 [目次] 1 私 2 彼女 3 すべての、白いものたちの [書誌情報] タイトル:すべての、白いものたちの 著者:ハン・ガン 訳者:斎藤真理子 出版社:河出書房新社 刊行日:2023年2月20日 頁数:200P 判型:文庫判/ソフトカバー ISBN:9784309467733 [状態] A 帯あり良好です
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わたしが行ったさびしい町 / 松浦寿輝
¥1,500
SOLD OUT
[店主から一言] この本はいくつもの独立系書店で見かけては、買おうかどうしようかと思案していたのですが、活気があって町の人が活き活きしている「さびしくない町」高松の本屋さんで出会い直しました。旅人だったからか流れるままに購入し、そのままさびしくない喫茶店で読みました。 感慨深かった。目次に目を通してください。観光地ではなくて、地味だけれども、聞いたことがないかもしれないけれども、だからこそ惹かれる「さびしい町」の数々。旅先でふとした瞬間に現れる「さびしい町」との偶然の出会いによって、旅に心が入り、観光や旅行から「旅」そのものに変質するのだと教わりました。 すべての旅人へ。 [概要] 世界中の「さびしい町」を旅した著者松浦寿輝によるエッセイ集。日常を離れた町で感じた「喪失」があり、思い出が泡のように浮かび上がっては消えてゆく旅先の記憶を綴る20篇。 [目次] ナイアガラ・フォールズ/ペスカーラ/イポー/名瀬/ヴィル=ダヴレー/ニャウンシュエ/ タクナ/上野/シャトー=シノン/長春/上田/台南/コネマラ/パリ十五区/江華島/トラステヴェレ/アガディール/ドーチェスター/中軽井沢/夢のなかで行った町 [書誌情報] タイトル:わたしが行ったさびしい町 著者:松浦寿輝 出版社:新潮社 刊行日:2021年2月25日 頁数:272P 判型:B6判/ソフトカバー ISBN:9784104717040 [状態] A 帯あり/背表紙上端に若干イタミあり
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椅子さえあればどこでも酒場 チェアリング入門 / スズキナオ、パリッコ
¥500
SOLD OUT
[内容] 「チェアリング(持ち運びできる椅子を持って外で座る、酒を楽しむ)」という画期的な飲酒スタイルを提案した酒飲み待望の1冊です!酒飲みユニット「酒の穴」のパリッコさんとスズキナオさんが執筆・監修しています。公園や河原、川のほとり、都市の隙間など、どこでも椅子さえあれば自分だけの酒場が成立するというナイスアイデア読本。 [目次] チェアリングとは キャプテンスタッグ全面協力! アウトドアチェアの世界 「ベッド・イン」ちゃんまいさんと、お台場"トレンディ&アーバン"チェアリング すてきナイスチェアリスト名鑑 「人間椅子」和嶋慎治さんと都内で気軽に自然を感じるチェアリング コールマンの使えるアウトドアギア コナリミサトさん × 谷口菜津子さんの「チェアリング女子会」 ライムスター宇多丸さん、孤高のラッパーMETEORさんと飲む!TBS生放送スタジオ内でチェアリング チェアリング向きのおつまみ食べ比べ徹底検証! ベランダチェアリングの気楽な楽しみ 晴れた日曜にふらっと楽しむ大阪城公園チェアリング 安田理央と愉快な仲間たちによるチェアリング初体験ツアー ちょっと遠出してチェアリングしてみる~茨城県・水海道篇~ ほとんどキャンプ!川の水に足を泳がせながらの武蔵五日市チェアリング 都市部で気軽に水辺チェアリング「隅田川テラス」 チェアリングが憧れの雑誌に載った日 秋冬におすすめ、バードウォッチング × チェアリング=バードチェアリング 500円あれば手ぶらでOK! 100均チェアリングを試す [書誌情報] タイトル:椅子さえあればどこでも酒場 チェアリング入門 著者:スズキナオ、パリッコ 出版社:Pヴァイン 刊行日:2019年4月28日 頁数:119P 判型:B6判/ソフトカバー ISBN:9784909483126 [状態] A 状態良好です 帯あり
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東京時代 都市の肖像 / 高橋郁男
¥1,000
[店主から一言] "人間や生きものが物のように扱われがちな東京という場所の危うさと、そこで生きる人々の不可思議でひたむきな、哀しい営みの数々をペンとカメラで集めました"そうあとがきの文章にあるように、システマチックで時に哀しい都会の断片が切り取られています。 朝日新聞の連載記事がベースなので、見出しの新聞記事っぽさと報道写真っぽさに、ノスタルジックな不安感を煽られて、説明しづらいんだけどなんかいいんですよね。 「ヤング溶かす白の街 裏通り変えたパルコ文化」「人も馬もゲートイン 読み的中 震える手」「人材の血脈 私がつくる 生の尊厳つづる献血ノート」 みたいな感じで、まるで都市の短歌。 [概要] 『東京時代 都市の肖像』は、1984年に創樹社から刊行された、東京の都市景観・都市生活を写真と文章で捉えた都市文化史的作品です。朝日新聞の東京版に昭和58年10月~59年6月まで、110回に渡って連載された「都市の肖像」をベースに加筆修正されました。 [書籍情報] タイトル:東京時代 都市の肖像 著者:朝日新聞社会部 高橋郁男+写真部 出版社:創樹社 刊行日:1984年12月10日 頁数:270P 判型:B6変形判/ソフトカバー ISBN:9784794301833 [状態] B 背表紙上端にイタミあり/カバーに汚れあり/経年ヤケあり/通読には支障なし
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モダン・シティふたたび 1920年代の大阪へ / 海野 弘
¥1,000
[店主から一言] 珠玉の都市エッセイです! 平凡社の『太陽』編集長であり、芸術や都市論の名品を多数残した海野弘によるモダン都市大阪のエッセイ集です。各章は場所別に展開されているので、まるで海野さんの話を聞きながら一緒に大阪のあちこちを散歩しているような楽しさ。 長くなりますが、目次を引用しました。読んでもらえば、一緒に歩きたくなると思うから見てって! [概要] 本書は『サンケイ新聞(大阪本社版)』の夕刊1986年10月18日~87年2月9日まで連載されていたものに加筆修正された都市エッセイ集です。現代都市のライフスタイルを築いた1920年代のモダンな面影を探して、80年代中期の大阪を彷徨います。街並・建築・文化の変容や「モダン」を志向する都市空間を、写生するかのように描き出しました。 [目次] 序 / 一九二〇年代の大阪へ 地図1 みなと通・土佐堀通・四ツ橋筋 失われた都市を求めて / 大阪港 みなと通り遊歩 / 一岡ビルディング 電気と都市 / 大阪市交通局・関西電力九条営業所 都市と装飾 / 岩出建設株式会社 古さと新しさと / 宇川病院 教会の風景 / 川口基督教会 大阪カフェー第1号 / 川口のアパートメント 新しい鉄の橋 / 昭和橋 失われた水路 / 大阪市計量検査所 土佐堀ストリート / 山中ビル 玻璃窓とカアテン / 大平ビル 無秩序に大阪 / 山内ビル 未来先取り / 大同生命ビル 大阪のモダン・アート / 京町ビル アール・ヌーヴォー / 中山製鋼所ビル タイル・デコ / 富士電機産業 陽気過ぎる大阪 / 長瀬産業 ニュー・タウン / 大阪屋ビル プラネタリウム / 電気科学館 地図2 船場 西洋と東洋 / 大阪倶楽部 スクール・デコ / 愛日小学校 写真の時代 / つねなりすたじお スペイン風 / ヒサヤ大黒堂玄武会館 グルメの窓 / 北浜清友会館 朝のビル街 / 北浜ビルディング ビルに咲く花 / 大阪証券取引所 都市の獣たち / 北浜野村ビル 大阪都市計画 / 辻学園日本調理師専門学校中之島校 子どもの文化 / 集英小学校 アラベスク / 八木通商 ミッション / 浪花教会 大大阪 / 第一勧業銀行高麗橋支店 モダンガールの家 / 芝川ビル デパート / 三越百貨店大阪店 ファッション時計 / 生駒ビルヂング 平ぶら / 小川香料ビル ガス・リビング / 大阪ガスビル 和洋折衷 / 清水猛商店 木綿と女性 / 綿業会館 レッテルの時代 / 明治屋ビル 大阪洋行 / 内田洋行ビル 新興芸術 / 市田ビル 青いワンピース / 寺田ビル 銀バスと銀行 / 住友船場ビル 新しき雅味 / 京都相互銀行大阪支店 失われた地名 / 原田産業ビル 地図3 心斎橋筋・道頓堀・千日前・新世界 デパート・モダン / そごう百貨店 女性の職場 / 大丸百貨店 キネマと都市 / 松竹座 千日前ラビリンス / 大劇ビル 織田作の路地 / 高島屋東別館 新世界ルナパーク / 新世界国際劇場 映画館の闇 / 新世界グランド 温泉ブーム / パーク温泉 病める都市 / 大阪市大附属病院 大阪バウハウス / 大阪市立工芸高等学校 地図4 上町台地 アパート建築 / 大阪市営下寺町アパート 丘の女学生 / 大阪府立夕陽高校清香会館 聖徳太子と現代 / 大阪赤十字病院 煙の都 / 金甌小学校 ラジオ文化 / 大阪放送会館 ゴー・ストップ / 国民会館 地図5 梅田・天満・堂島・中之島 水都夜景 / 大阪市中央公会堂 サラリーマン河岸 / 大阪ビルヂング 日本のニューヨーク / 中央電気倶楽部 花嫁の学校 / ハッピー・ビル 人工楽園の悲哀 / 宇治電ビル 子どもと都市 / 曾根崎小学校 ターミナル百貨店 / 阪急ビルディング さらば大阪 / 大阪鉄道管理局 [書誌情報] タイトル:モダン・シティふたたび 1920年代の大阪へ 著者:海野 弘 出版社:創元社 刊行日:1987年6月1日 頁数:228P 判型:B6判/ハードカバー ISBN:9784422250052 [状態] B 背表紙上端にイタミあり/カバーにヨレあり/経年ヤケあり/天・小口にシミあり
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ハーレムの熱い日々 / 吉田ルイ子
¥300
[内容] 昨年(2024年5月)亡くなってしまった吉田ルイ子さんによる不朽の名作。60年代にフルブライト交換留学生として渡米し、ハーレムの黒人たちを被写体としたフォトジャーナリストに。偉大なる開拓者であり表現者です。 何種類もの肌の色が交錯する、アメリカの価値観と対峙する勇敢さ。安全な日本とは違う厳しい社会で、差別される側に立つ強さと優しさ。リアルな写真と、率直な語り口。50年経ったいまでも、その内容はまったく色褪せていません。 [書誌情報] タイトル:ハーレムの熱い日々 著者:吉田ルイ子 出版社:講談社(講談社文庫) 刊行日:1979年1月15日 判型:A6判/文庫 頁数:232P [状態] 表回りは良好です。中身に書き込みはありません。角折跡が3ヶ所あります。
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MIXTAPE IS LETTER / 萩田洋文
¥990
[内容] 様々に名前を変えて七変化的活動を続けている萩田洋文a.k.a古書自由 ツチノコ珈琲さんによる手製本です。なんとカセットテープ型のZINEです! 1960年代初頭に開発されたコンパクトカセットテープは、80年代初頭にCDが登場してもなお音楽録音で大活躍していました。人々はCDを借りてカセットに録音するとか、今思うと超めんどくさいことを嬉々としてやっていたのです。友達や恋人のために、自分でつくったミックステープを渡すという文化もありましたね。懐かしいです。 しかしレコードやCDとは並走してきたカセットテープですが、デジタル化が進み音楽配信の時代に突入した現在では、実用品としてはほとんど見かけることはなくなってしまいました。 このまま忘れられてしまうのかと思いきや……。時は経ち平成も終わって、すっかり令和。citypopやvaporwaveブームも相俟って、ノスタルジーを込めて振り返れ的にレトロガジェットとして見直されるようになってきました。 そんな昭和時代に大活躍した本物のカセットテープをリサイクルし、ひとつずつ手製で作られたZINEです。そうなんです、カセットテープの形をしたZINEなんですよ。中身はカセットテープではありません。カセットテープがパカッと開くようになっていて、中には蛇腹式に折りたたまれたZINEが入っていて、音楽にまつわる掌編とプレイリストが書かれています。 本体プラスチック部分は色々な色のバージョンがありますので、ガチャ式で何色が届くかお楽しみに! [書誌情報] タイトル:MIXTAPE IS LETTER 著者:萩田洋文 出版社:古書自由 製本:手製本 判型:100mm×63mm/カセットテープ 中身:蛇腹式ZINEが入っています
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菊池寛に灰皿を / 平沢二拍+萩田洋文
¥1,100
[あらすじ] 文藝春秋の創始者であり「文壇の大御所」と呼ばれた菊池寛。 彼は昭和の偉人であると同時に、昭和の奇人である。数々の逸話が残されているが、なかでもとりわけインパクトのあるエピソードは「愛煙家だったが灰皿を使う習慣がなく、自宅が煙草の焼け焦げだらけだった」というもの。 「どうして誰も菊池寛に灰皿をあげなかったのでしょうね。ここはひとつ我々で選んであげてはどうでしょう?」 令和の奇人である「古書自由」萩田洋文氏から、そのようなカーブボールを投げかけられた私は、菊池寛へ贈る灰皿を探しに東京を彷徨っていたのだが――。 [目次] 1章 ショート・ショート・トリップ 萩田洋文 菊池寛に灰皿を選んであげるのはどうでしょう かの文藝春秋の創始者として名を馳せる偉人 灰皿なんかなんぼあってもいいですからね 今までみたことのない数の灰皿が並んでいた 小売店ウィンドウの設置代金が六圓六十銭 『菊池寛に灰皿を』の表紙 2章 あらかじめ失われた旅人 平沢二拍 雑司ヶ谷の旧宅跡から告別式をした護国寺へ 小石川のテニスコートと團平坂に眠る白鳥の歌 見え隠れする文豪を追い坂道を行ったり来たり 金魚たちは失われていくが世界一の孔子像は健在 東京交通会館のアンテナショップで理性崩壊する ニュー鳥ぎんの焼き鳥とカフェーパウリスタ珈琲 [収録(言及)スポット] シュベール新大久保店/Kagaya/高松市立中央公園/ペコちゃんmilkyドーナツ 目白駅店/雑二ストアー/料亭跡 寛/雑司ヶ谷 菊池寛旧宅跡/護国寺/竹早テニスコート/石川啄木終焉の地 歌碑・顕彰室/フランス大衆食堂ブイヨン小石川/大塚仲町 大黒湯/こんにゃくえんま商店街/鳳明館/樋口一葉菊坂旧居跡/宮沢賢治下宿跡/喫茶・中国茶 金魚坂/東京大学総合研究博物館/インターメディアテク/世界最大の孔子像 湯島聖堂内/大学最中 本郷三原堂/東京交通会館/スパゲッティ ジャポネ/barルパン/ニュー鳥ぎん/カフェーパウリスタ [書誌情報] タイトル:菊池寛に灰皿を 著者:平沢二拍+萩田洋文 出版社:Nuts Book Stand 刊行日:2025年7月27日 判型:A6文庫判/ZINE 頁数:60P
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湖畔のサンドイッチ / 萩田洋文
¥1,430
[内容] 様々に名前を変えて七変化的活動を続けている萩田洋文a.k.a古書自由 ツチノコ珈琲さんによる奇想のZINEシリーズ。本作は奇想天外なルポルタージュ小説(?)です。何しろ型破りなので、名づけようのない作品なのです。 失くしたモッズパーカ(ミリタリーコート)の行方を追っているうちに、wikipediaにもgoogleマップにも載っていない幻の湖「空石湖」へと辿り着いた……。この摩訶不思議な物語は湖畔のホテルから幕を開ける。 モッズパーカを探して、栃木県足利市、新宿御苑、大井競馬場フリーマーケット、千駄ヶ谷、上野公園、アメ横を彷徨い歩いていく。通り過ぎていく過去の町、現実の記憶。そこに現れるのは「本空石駅」という、見知らぬ駅だった…… [目次] 眺めのいい客室 もとはと言えばモッズパーカ 事情のないクローゼット 見えないメガネ サンドイッチ公園 時のよどみの古本屋 花火がビートルズ 物語の圏外で 探し物は夏の向こう側に 待ち合わせらしい待ち合わせ 使途不明で意図不明 モッズパーカが陳列されたら秋 私には地図が必要だった 「空石湖」と名付けた 窓際に置いたペットボトルさえも 空石湖レイクホテル 二羽のカラスがネタ合わせ 湖畔のサンドイッチ 路上のシュルレアリスム展 [書誌情報] タイトル:湖畔のサンドイッチ 著者:萩田洋文 出版社:古書自由 刊行日:2024年5月5日 判型:A6文庫版/ソフトカバー 頁数:98P
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KEEP ON CLIMBING / LC協会
¥880
[内容] 様々に名前を変えて七変化的活動を続けている萩田洋文a.k.a古書自由 ツチノコ珈琲さんによる奇想のZINEシリーズ。めっちゃ面白いです! 今回は謎に包まれた「LC協会」という団体が著者になっているのですが……。「Lazy Climber(レイジークライマー)」直訳すると、「怠惰な登山者」。一体どういう団体なのでしょうか? "私が協会の存在を知ったのはロンドンのセシル・コートの古本屋で手に入れた『世界無精者研究』においてであった。山に登ることなく登山を成し遂げようと創意工夫を凝らす団体だ。1893年5月、登山用の装備を完全に済ませて、麓の登山口に寝転んで山を眺め、パイプをくわえながら想像の中で、彼らが「登頂」をはたした記録が残されている。実はこの協会、現在も存在しており私はその一員だ。本書は協会が訪日した際に試みたいくつかの「登山」の記録だ。ぜひ、どこかの山頂で読んで欲しいものである。"(まえがきより) さあ虚実皮膜の萩田ワールドで、登山バイブスを高めよう! [目次] 世界一を上る 世界一の山は日本に/山登りの作法/山頂の軽食/山に棲む生き物たち/アルプスを越え高尾へ/ポケットに山を忍ばせ 超低山を上る 世界の低山事情/圧倒的な日本の低山群/標高"ゼロ"メートル/浅草で超低山をめぐる/マボロシの三峰山/純喫茶マウンテン ホテルを上る 山に宿泊するためには/登山用具とギター/カレーライスと音楽/山の上ホテル/山の上モンブラン/601号室 ゲームを上る ファミコンの山登り/プレステの山登り/ネトゲの山登り/駄菓子屋ゲームの山登り/すすむ、もどる/10円でプレイ 水平山を上る 水閉山とは何なのか/中野ブロードウェイ/サンモール~中野通り/大久保通り~山手通り/青梅街道~淀橋/成子天神社の富士塚 [書誌情報] タイトル:KEEP ON CLIMBING 著者:LC協会 製作:萩田洋文 出版社:古書自由 刊行日:2022年10月10日 判型:A6判/文庫 頁数:72P
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失われたソフトドリンクを求めて / LSD製作委員会
¥1,430
[内容] 「フリップ」というソフトドリンクをご存知ですか? なにご存知ないですと? ではともに探しましょう。日本のどこかの古い喫茶店の片隅に、人知れず残っているかもしれません。どうしても見つけたいような、でも決して見つかって欲しくはないような。 「フリップよ、おまえはどこにいるのだ」 それはまるでかつて一世を風靡した「ツチノコ」のよう。制作名の「ツチノコ珈琲」とはまさにフリップのよう。一瞬のきらめきを世に放って消えていく儚い泡沫文化を追って、失くしてしまいそうな東京の街を巡るエッセイです。 事の発端は、著者が1950年代のレシピ本で見たことも聞いたこともないマボロシのソフトドリンクを見つけたことから始まります。姿を消したフリップを求めて街と喫茶店を巡り、三島由紀夫、梶井基次郎、伊丹十三、はっぴいえんどに思いを馳せる……。 "私はいつでも、物がそこに無いことばかり興味がある。また、そのことを扱うのにとても向いているのが文章なのだと思っている。文章とは、「いまここにそれがない」を表現するためにある。「テーブルの上に林檎がない」というこの短い一文をあらわす状態を、絵に描いたり、写真に撮ったりするとき、そこにはけっこうな困難が横たわっている。その困難を文章はいともたやすく軽やかに飛び越えていくことができるのだ"(あとがきより) [目次] 中野北口のルノアール 新宿西口のピース 池袋西口のフラミンゴ 東京医科大学病院のコメダ珈琲 西新宿の珈琲西部 浅草六区の音楽喫茶 コラム フリップの材料 [書誌情報] タイトル:失われたソフトドリンクを求めて 著者:LSD製作委員会 制作:ツチノコ珈琲 出版社:古書自由 刊行日:2024年7月7日 判型:A6文庫判/ZINE 頁数:150P
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宇宙喫茶・町田店 / 萩田洋文
¥990
[内容] 「俵万智が詠ったコーラの自動販売機をさがして」東京都町田市を彷徨い歩く、奇想の旅小説ZINEです! 探し物をしに町田へ。なぜか自販機をカスタムするのがやめられない。俵万智と沢田研二のTOKIOで空を飛び。城南信用金庫のショーウィンドウ、トレジャーファクトリー町田店、町田パリオ、町田仲見世商店街。現実世界の町田を彷徨う。虚実皮膜の唯一無二の世界観。 [目次] 古本と中古レコード 1995年某月某日 トーキング・アバウト・福生 あのグルーヴがずっと 俵万智が詠ったコーラの自販機 二本のコーラを飲んだ二人 町田の空飛ぶ宇宙喫茶店 2024年1月1日 2024年1月7日 城南信用金庫のショーウィンドウ トレジャーファクトリー町田店 「言葉にならない」を言葉に 2025年4月26日 町田パリオ 町田仲見世商店街 さがしものは町田にある 2025年5月23日 [書誌情報] タイトル:宇宙喫茶・町田店 著者:萩田洋文 出版社:古書自由 刊行日:2025年7月6日 判型:A6文庫判/ペーパーバック 頁数:60P
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文集ナンバー3工作セット / 萩田洋文
¥880
[内容] 様々に名前を変えて七変化的活動を続けている萩田洋文a.k.a古書自由 ツチノコ珈琲さんによる奇想のZINEシリーズ。こちらは切り離すことで完成する、工作型のZINEという趣向で、読者参加型です。 けっこう切り離すの大変そうです(笑) 私はたいへん不器用なのでそのまま読みました。器用な方は切ってみて下さい。短冊型の一筆箋みたいな縦長のZINE『端末の故障によって露にされた日常、さえも』『鳩アカデミーへの手紙』『紙の画廊』の3冊が生み出されます。 『端末の故障によって露にされた日常、さえも』は、「端末を地面にたたきつける代わりに、M・デュシャンを写経しませんか?」ということで、便器に『噴水(泉)』という題名をつけて展示し、レディメイドという概念を美術界にたたきつけたダダイズムの美術家マルセル・デュシャンの作品名の写経ができるZINEです。 『鳩アカデミーへの手紙』は手紙形式の小説です。 『紙の画廊』には赤線が引かれているのですが、これは著者が1冊1冊手書きで赤ボールペンで描いたそうです。なんでそんなことになっているかというのは、最後のページを読むまでわかりません。 私自身、この解説でいったい何を言ってるんだと思いましたが、かなり正確にお伝えしたつもりです(笑) 奇想の巨匠による風変わりなZINEです。お試しあれ! [書誌情報] タイトル:文集ナンバー3工作セット 制作:Fool & the Gag 発行者:萩田洋文 出版社:五十部上梓会/古書自由 刊行日:2022年3月3日 判型:A5判/ペーパーバック 頁数:60P
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LIFE HISTORY MIXTAPE 01 / 菊池謙太郎
¥1,500
[内容] 「ラップスタア誕生」のディレクターを務めた著者が、今を生きるラッパーたち10名へインタビューを敢行し、主に子供の頃の話を集めた生活史の聞き取り集です。 ラップのリリックは「リアルかどうか」が重視されます。つまりその言葉を吐く人間の、生活から、心の底から放たれた本物の言葉なのかどうか。 本書を読むと、それぞれに生まれ落ちた家庭環境の、子供にはどうしようもない歪みに立ち会ってきた様子がまざまざと伝わってきました。家庭の不和、両親の離婚、シングルマザー、貧困、転校、家庭内暴力など。機能不全家庭のなかでもがき、強さと優しさを覚えていく子供たちが、ラッパーになっていく様子は美しいです。 youtubeでMVなどを観ながら読むと、さらに楽しめると思います。彼ら・彼女らのリリックも聴きながら。色々なタイプのラッパーが一堂に会していて楽しめます。個人的には、CCG世代なのでNatural Pのドープなリリックや、lofiなビートが好きでした。 ヒップホップをあまり聞いたことがない本好きの方にもおすすめ。この本をきっかけにヒップホップアーティストの文学性に気づいてもらえたら嬉しいです。 [目次] EASTA Flashy Naked TOFU Natural P ratiff(Neibiss) Joseph Blackwell Ganafii Tepa Roucci SOMAOTA valknee [書誌情報] タイトル:LIFE HISTORY MIXTAPE 01 著者:菊池謙太郎 出版社:まわる書房 刊行日:2024年5月5日 判型:A6判/文庫 頁数:191P [状態] 良好です。中面にも書き込みや角折りはありません。
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小さな泊まれる出版社 / 真鶴出版
¥2,860
[内容] 神奈川県にある静かな港町・真鶴。条例として制定された「美の基準」を町の人々が大切に守り、現在まで続く美しい町並みが形成されています。そんな真鶴の町に遊びに行くときに、玄関口になってくれる心強い存在なのが ”小さな泊まれる出版社” 真鶴出版さん。 本書に出会ったのは横浜で開催されている「本は港」というイベントでした。「"泊まれる出版社"って、なんて面白そうなんだ!」と、居ても立っても居られずに泊まりに行きました。真鶴の町のガイド付きで、町の産物や美の条例のことなど、実際の町を歩きながら教えてもらえてとても楽しい時間を過ごせました。 そして泊まれる出版社は、贅沢なことに一棟丸ごと貸切でした。本書に掲載されている「真鶴出版2号店」をつくる物語で登場する、木造2階建ての家のコンセプトは「旅と移住の間」ということで、まさにそんな気持ちで泊まりました。 通りすがりの旅人よりも町にコミットしてみたい。でも移住なんて大それたことができるのかしら。そんな自分の居場所に対する揺れる思いを受け止めてくれる存在が、この泊まれる出版社なのです。 地球のどこかに自分たちのささやかで大切な居場所をつくること、自分たちの力で町に溶け込みともに地域をつくっていくこと、これからの時代にとってとても大切な行いを実践された記録です。 移住の話、ローカルビジネスの実践の話、出版社兼ゲストハウスをつくる話、かかったお金の話も赤裸々に書いて下さっているので、これからどこかのエリアで何か始めてみたい方にも大変参考になると思います。 真鶴出版さんは、今年(2025年)10周年を迎えます。 *真鶴出版さんの作品はamazonなどのマンモス流通には乗せず、ローカルorインディペンデントな人々により読者のみなさまひとりひとりに手渡すように届けられています* [目次] はじめに column 真鶴のこと 泊まれる出版社をつくる プロジェクトメンバー 1 真鶴に来るまで 2 泊まれる出版社のはじまり 3 背戸道の家とトミトアーキテクチャ 4 どんな場所にするのか? 5 怒涛の工事期間 資料 設計図の変遷 資料 予算と実績 資料 スケジュール column 『美の基準』のこと 小さな町で見つけた未来 対談 コトと向き合う建築家(建築家・トミトアーキテクチャ) 対談 ポップとソーシャルのあいだ(写真家・MOTOKO) 細部にある物語 建築写真(写真家・小川重雄) おわりに [書誌情報] タイトル:小さな泊まれる出版社 著者:川口瞬、來住友美 出版社:真鶴出版 刊行日:2019年12月20日 判型:A5変形判/ソフトカバー 頁数:176P
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最小文化複合施設 / HAGISO
¥3,300
[内容] 本書に初めて出会ったのは、TOKYO ART BOOK FAIRでした。『最小文化複合施設』というタイトルに惹かれて購入し、一気に読んでしまいました! 谷中にある築68年の木造アパートを改修した〈HAGISO〉は、カフェやギャラリー、ホテルのレセプションなどが入った最小文化複合施設として誕生しました。10年刊の歩みを綴った本書は、その物語もさることながら、インタビューあり図版あり対談ありで、立体的にHAGISOを解剖していて、本としてのクオリティが抜群なんですよね。 それもそのはず。編集を担ったのは、"泊まれる出版社"の真鶴出版さん。ローカルビジネスの担い手たちのこだわりが詰まった本書は、「本として作られる価値のある」珠玉の1冊です。 *真鶴出版さんの作品はamazonなどのマンモス流通には乗せず、ローカルorインディペンデントな人々により読者のみなさまひとりひとりに手渡すように届けられています* [公式HP情報] ―たまたま住んだ一軒のアパートからはじまる、東京・谷中の物語― 東京・谷中で、空き家と出会ってはお店をつくり、自ら運営まで担う建築事務所・HAGISO。 今や谷中を中心に8店舗を展開する彼らが、どうやって地域に根ざし、広がっていったのか。偶然を積み重ねて見えてきた、試行錯誤の10年の記録です。 ただ10年を振り返るだけでなく、さまざまな角度からHAGISOを語る視点を取り入れました。関係する人たちへの取材をまとめた「インタビュー」や、アトリエ・ワン・塚本由晴氏をはじめとした四つの「対談」、図面から各店舗を分析する「おみせ大解剖」、家で楽しめるHAGISOの定番メニューの「レシピ」。さらには、HAGISOのお金まわりの話も載せた秘密の「袋とじ」(!)まで。380ページを超える大ボリュームです。 編集・発売元は真鶴出版。小さな出版社だからこそできる試みとして、HAGISOの由来となった「萩」の葉で、スピン(栞紐)を草木染めしています。 さまざまな「ローカル」で活動する人たち必読の一冊! [書誌情報] タイトル:最小文化複合施設 著者:宮崎 晃吉、顧 彬彬 発行元:株式会社HAGISO 発売元:真鶴出版 刊行日:2024年11月7日 判型:A5変形+スリーブ+袋綴じ+草木染めスピン 頁数:388P
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旅情5 町 / 足立巻一ほか
¥800
[内容] 中江俊夫という詩人の「街」からの引用「私の内に 街がある 独りの 別の 街がある」で幕を開ける本書は、1969年に刊行された旅行ブックのシリーズ5巻目です。 1969年と言えば、東海道新幹線が開通した年。続く70年には大阪万博が開催されます。そして国鉄により「ディスカバー・ジャパン(DISCOVER JAPAN)~美しい日本と私~」という日本旅行史に残る一大キャンペーンが打たれ、それまで団体旅行しか経験のなかった日本人に個人旅行ブームが到来します。 70年代初頭の"旅行熱"。日本のローカルを再発見するという、現在までつづく国内旅行の視座を養った時期とも言えるのではないでしょうか。 本書には、高度成長し都市化していく日本が、故郷に置き忘れてしまいそうになった原風景が詰まっています。町をスケッチしたような文章が美しいです。 [目次] 北国の港町 函館 小樽 僕の札幌 炭鉱の町 夕張 花と流氷のオホツクの町々 霧の町、釧路 青森 弘前と津軽 藤原氏三代の栄華と平泉 『遠野物語』の町 北国の城下町 角舘 水戸 鎌倉 蔵造りのある町、川越 『雪国』に描かれた湯沢町 雪の十日町 『夜明け前』の舞台、馬籠 絵島ゆかりの城下町 高遠 山の見える町、松本 小浜 丹波篠山 高山 輪島 金沢に想う 犀川 城下町伊賀上野 播州路の四つの旅情 ナマコ壁と民芸の町 倉敷 みずうみと風花の町、松江 豊岡 矢掛の宿場にて 奥津温泉のことなど 備中高梁 尾道 津和野にて 夏蜜柑の花におう長州萩 陽気な町、宇和島 古風な大州の町 長崎手帖 坊津 白秋の故郷、柳川 ふるさと平戸 荒城を残す、豊後竹田 [書誌情報] タイトル:旅情5 町 著者:足立巻一ほか 出版社:主婦と生活社 刊行日:1969年3月15日 判型:142mm×170mm/ソフトカバー 頁数:179P [状態] 経年劣化によるシミ、日焼け、細かい汚れなどあります。中面に書き込みなどはありません。蔵書印あり。
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ニッポン桃源郷案内 すごろく旅行のすすめ / 石川浩司
¥3,000
[内容] 「さよなら人類」でお馴染みのバンドたまのランニングこと石川浩司による、日本の奇妙な観光地の案内書です。 キレキレの装丁は、ぬまげんこと沼田元氣。なんとも豪華な取り合わせのレア古本です。 都築響一さんがSPAで『珍日本紀行』の連載を開始したのが1993年なので、「珍スポット」ブームがじわじわ到来していた頃の企画でしょう。 ムー大陸博物館やルーブル彫刻美術館など、珍スポットブーム初期に名を馳せた名物物件も多数収録されています。 脱力した文章と、すごろく任せな風来坊な旅も相性抜群。最高です。 [目次] 第一章 日本キテレツ観光地23選 ムー大陸博物館/国民宿舎・甑島荘/高島/湯布川渓谷/カブトガニ博物館/COWBOY/飛田新地/社交ダンスホール・ワールド/宇野ハウスと、その近くの床屋/ルーブル彫刻美術館/桃太郎神社/起こし太鼓会館/庶民館/新野の盆踊り/新湊のフェリー/珍木館/腰越美術館/江の島の尻船/行川アイランド/秩父・人面亀/戦争博物館/赤岩集落阿部さん宅/夏泊半島民宿S 第二章 すごろく旅行記 [書誌情報] タイトル:ニッポン桃源郷案内 すごろく旅行のすすめ 著者:石川浩司 装丁:沼田元氣 装画:秋山亜由子 出版社:筑摩書房 刊行日:1996年3月1日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:238P [状態] 表紙に経年による若干ヨゴレありますが、良好です。中面にも書き込み角折りなどありません。
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北関東の異界 エスニック国道354号線 絶品メシとリアル日本 / 室橋裕和
¥1,300
[内容] 群馬県高崎市から茨城県鉾田市まで北関東を横断する国道354号線は、外国人コミュニティが多数存在するいわば「エスニック国道」だといいます。 モスクの間借りカレー、技能実習生メシ、中古車オークションとパキスタン料理などなど。北関東のミックスカルチャーを存分に堪能できる読み応えのある1冊です。 茨城の「亀仙人街」に行きたいです。 [目次] 第一章 伊勢崎 バブルが異国の風を運んできた 第二章 太田・大泉 よそものたちがつくった街 第三章 館林 カレーの香りの向こうに難民 第四章 小山 宴は中古車オークションのあとで 第五章 古河 畑の中にぽつんとアジアン長屋 第六章 境 食べて、祈って、集まって 第七章 坂東 外国人が日本の土を守る 第八章 常総 亀仙人街は今日も大賑わい 第九章 土浦・笠間 農村から聞こえるタイ演歌 第十章 鉾田 エスニック国道の果てに コラム 北関東ダイバーシティの原点は渋沢栄一にある? コラム 急激な国際化の裏にあるもの コラム 「フホー」に支えられる茨城の農業 [書誌情報] タイトル:北関東の異界 エスニック国道354号線 絶品メシとリアル日本 著者:室橋裕和 出版社:新潮社 刊行日:2023年3月17日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:288P [状態] 良好です
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明るい水 / 中村道子(道草書店)
¥1,000
[内容] 「忙しい町」である東京から「美しい町」真鶴へと家族で移住し〈道草書店〉という本屋を開いた店主による、幼い頃から現在までの日々を振り返ったエッセイ集です。 人口6,000人ほどの神奈川にある風光明媚な港町・真鶴。東京から移住した一組の夫婦は子育てをしながら地域で暮らしていくため、真鶴に1軒しかなかった本屋の閉店を知り、町の本屋を始めることになったそうです。 まず暮らしがあり、それから家族で何ができるか仕事を探す。その結果が本屋。素敵じゃないですか。 そんな真鶴での新しい書店の日々の出来事に、重低音のように鳴り響く過去の記憶。 生家は文京区の蕎麦屋。お客さん水をこぼしてしまうんじゃないかと怯えていたという少し不器用な少女時代。大晦日の年越し蕎麦。 父親と見に行った新日本プロレス。蝶野正洋のボディーガードに顔面を貼り倒されるという幼き日の衝撃体験。自死を選んだ父の最後に見た景色をともにするため空の浴室に座りこむ記憶。 自営業で苦労してきた母。少しずつ死んでいく母を看取るということ。 介護、子育て、うつ病、自殺、移住。 一度きりの個別な体験のなかに、現代日本の抱える苦悩が浮かび上がってきます。ドープな話もからりとした筆で書かれているので、タイトルの「明るい水」というのが胸に刺さります。 [目次] はじめに 猫と弔い 忙しい町 不在 小さな灯 長い夜 生きている死者 決意というには明るすぎる水 日記 おわりに [書誌情報] タイトル:明るい水 編者:中村道子 出版社:道草書店 刊行日:2024年4月23日 判型:A5判/ZINE 頁数:148P [状態] 印刷段階で見出しなどが若干ズレている箇所があるためアウトレット版の価格になっています。
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八画文化会館叢書vol.07 矛盾不純 八画文化会館OFFICIAL FAN BOOK / 石川春菜・小磯竜也
¥1,100
[内容] 2010年5月に活動を開始した八画文化会館が6年目の、まったく節目の年ではない時期に出版した恥ずかしいファンブックです。 編集部の取材記録の中から厳選して、路上からはみ出しているSEX、ニセモノ、交通安全の写真を中心に構成したアートブックを小磯竜也の斬新なアートワークスでお届けします。 作文につきましては、編集長の石川が矛盾や不純を抱えながら本をつくってきた制作の裏側について書きました。 [目次] 第1章 AVメーカー事務所の片隅から 新宿のはずれ、大久保の雑居ビルにて 気鋭のイラストレーター小磯竜也との出会い 自由の矛盾と金儲けの不純 第2章 28歳、私「あっち側」へ行ってきます 酒井竜次の4年ごとに負けるストーリー ジュンク堂新宿店「ふるさとの棚」の無責任編集 『愛知県漂流』に揺さぶられて 赤信号を渡って『八画文化会館』に向かう 第3章 私の答えはただひとつ、続けること。 「ない」ものを数えて「ある」ものまで失くす毎日 とにかく続けること 解説 山内哲也 [書誌情報] タイトル:八画文化会館叢書vol.07 矛盾不純 八画文化会館OFFICIAL FAN BOOK 著者:石川春菜・小磯竜也 出版社:八画出版部 刊行日:2016年8月 判型:A5判 頁数:32P
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文の四文屋 / じぇっきゃ
¥1,000
SOLD OUT
[内容] SNSで見かけて「吞兵衛にはたまらなく面白そう!ん!!執筆人豪華すぎん!?」ってなって読みたいと思っていたZINEを入手! 高円寺の「ほんの通り道」に出店されていた編者のじぇっきゃさんにお願いして、仕入れさせていただきました。 本書は、居酒屋グループ〈四文屋〉を愛する15名による非公式エッセイ&小説のアンソロジー。 まぁまぁ一杯やりながら、豪華な目次をご覧くださいよ。吞兵衛は吞兵衛の話が好きなんですよ。 「友達の友達は友達」の法則でどんどん増えたり、マッチングアプリで出会って一夜をともにしたり、四文屋でプロポーズしたり、ライフスタイルが変わって子供連れでも呑めたり、もう最終的には酒を吞まなくても時間を過ごせたり。 四文屋で繰り広げられる、人生の美しきワンシーン。 ひとりで、友達と、家族で。呑兵衛たちの人生は、いつだって四文屋という楽園が舞台なんです。四文屋で読んでもよし。読み終わってから四文屋に行くもよし。四文屋帰りに読むもよし。 15本の文章はどれも素晴らしく面白いもので選びきれませんが、3つだけ感想を。 スズキナオさんとのコンビでチェアリングを提唱されていたり、フリースタイルな酒の道を邁進されている酒場ライターのパリッコさん。何度か酒の席でご一緒させていただく機会に恵まれ、その自由でほがらかな飲み方に感銘を受けました。巻頭を飾った「ガード下の煮込みライス」は、青春時代を過ごした高円寺の四文屋の話。必ず煮たまごを添えて頼む「もつ煮込み」や、「煮込みライス」など頼んでみたいメニューがたくさん登場して、すぐにでも四文屋へ行きたくなってしまいました。 冬蜂さんの「マッチ・イン・ザ・ライフ」は、マチアプで知り合った女の子と四文屋で飲んだ日々の回想録。セフレがセフレを紹介してくれるっていう謎すぎる展開に目が点。AVの数珠つなぎ企画モノでも見ているようです。酒場のリアルはフィクションを越えていきました。 じぇっきゃさんの「あとがきにかえて」では、荻窪店の記念すべき第1号目のお客さんとして入店した日が描かれています。四文屋ファンの気合の入ったエッセイで、トリを飾るのにふさわしい愛に溢れた〆の一篇です。 [目次] パリッコ「ガード下の煮込みライス」 武塙麻衣子「お正月に四文屋で話したこと」 むま「四文屋の二人のこと」 西川タイジ「琥珀色」 しらい弁当「四文屋日記」 武内庶民「There is 四文屋 That Never Goes Out」 ヤナイユキコ「ゴールデンタイム」 はせおやさい「四文屋、いつもありがとうの話」 武田俊「梅割り越しに見ていた」 木山映「ウーロン茶で過ごす四文屋」 神田匠「リズムとテクスチャー」 づま「無題日記~四文屋編~」 冬蜂「マッチ・イン・ザ・ライフ」 春野ほこり「下戸の四文屋」 じぇっきゃ「あとがきにかえて」 [書誌情報] タイトル:文の四文屋 編者:じぇっきゃ 刊行日:2025年5月11日 判型:A5判/ZINE 頁数:108P
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酒を主食とする人々 / 高野秀行
¥1,000
SOLD OUT
[内容] "目撃者たった一人のUMA状態の酒飲み民族を捜しに、裸の王様に引率された史上最もマヌケなロケ隊が、アフリカ大地溝帯へ向かう!" って、もうそんなこと言われたら読むしかないじゃないですか。世界の辺境を冒険しつづけている高野秀行さんが、エチオピアに存在するという朝から晩まで酒を飲む村に潜入します! 大人も子供も酒を飲みまくってすこぶる元気という、現代科学への挑戦状のような民族の謎を体当たりで探っていくノンフィクション。 めっちゃ面白いですので、未読の方はぜひ。 [書誌情報] タイトル:酒を主食とする人々 著者:高野秀行 出版社:本の雑誌社 刊行日:2025年1月22日 判型:B6判/ソフトカバー 頁数:280P [状態] 良好です。ほぼ新品です。
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香港世界 / 山口文憲
¥300
SOLD OUT
[内容] 「79年刊行の本書は知られざる香港の姿を描いた画期的ガイドとして話題となり、旅行者のバイブルとなった」ということで、香港の旅エッセイといえばこちらの1冊を激推しします。 1970年代後半の香港の街と文化を活写した旅エッセイです。 今はなき九龍城、色鮮やかな街市(マーケット)、犬鍋と猫枕、出前一丁、スターフェリーにトラム、飲茶や雲吞などの食の都、建築現場の足場である竹棚。 イギリス・中国・日本の植民地としての記憶から生み出された混沌とした文化が、50年を経た今読んでも、生き生きと目の前に広がってくるようです。 2021年に河出文庫から新装版が刊行されていて、根強い人気が伺えます。 [著者プロフィール] 1947年生れ。パリを経て返還前の香港に暮らし異文化コラムを寄稿。 [書誌情報] タイトル:香港世界 著者:山口文憲 出版社:筑摩書房(ちくま文庫) 刊行日:1986年12月1日 判型:A6判/文庫 頁数:285P [状態] 表紙に汚れ、折れあり。中身には書きこみ、角折れなどはありません。読んでいただく分には問題ないと思います。