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写真とまんがと文 シュロ2 / パルム書房
¥1,100
SOLD OUT
[内容] 「シュロのことが気になって気になって仕方ない三名」が写真、まんが、文という三者三様の手法でシュロに迫るZINEです! まず写真担当の日々さんによるシュロ写真を眺めてみます。いいですねぇ、町角の風景に写り込むシュロ……ん? シュロって南国っぽいヤシの木のことだと思っていたのですが、よく見ると本物のシュロは、想像していたトロピカルな木とは全然違っていました。あぁ恥ずかしい。 しかしこんな無知な読者にも優しく寄り添ってくれるのが、ぴょんぬりら温田庭子さんの「シュロのくに」というまんが。温田さんも、見慣れていくうちに南国っぽい木の判別ができるようになったみたいです。 作中に「人はいつシュロと出会うのだろうか」という哲学的な問いかけがあるのですが、本書を読むことでシュロと出会えるようになるのでご安心を。豪奢な洋風ホテルの庭などに植えられているお金持ちの木だったシュロが、なぜ庶民的な庭木として普及したのか等シュロの興味深い歴史も教えてくれます。 そして文担当の内海慶一さんによる「棕櫚俳句を鑑賞する」。シュロと俳句。なんという斬新な組み合わせ!「棕櫚の花」は夏の季語で、「棕櫚剝ぐ」だと冬の季語になるそう。シュロを剥ぐって何だろうと思ったんですが、シュロ産業が盛んだった頃には、業者がシュロの皮を剝ぐために民家を回っていたことなどから俳句に詠まれたようです。 シュロは江戸時代にも鑑賞樹として存在していたそうですが、近代以降はシュロ=ヤシの木=南国というイメージが定着したため海を舞台にした俳句が多いんだとか。巻末の「作中植物遠近図」樹形図で、南国っぽい木の区別がつくようになるので、あなたもぜひシュロ鑑賞を! [目次] 棕櫚俳句を鑑賞する みんなのシュロ シュロの写真 シュロのくに [書誌情報] タイトル:写真とまんがと文 シュロ2 著者:日々、内海慶一、ぴょんぬりら温田庭子 出版社:パルム書房 刊行日:2021年6月25日 判型:B6判/ZINE 頁数:62P
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行方不明のドバトが見つかったvol.2 ノイジードバトウェーブ / 岩峰晴子、依鳩噤
¥1,200
[内容] 岩峰晴子さんと依鳩噤さんのユニットサークルによる鳩愛に溢れまくったZINEです! おもしろ同人誌バザールで見かけたのですが、ブース内のZINEのラインナップほぼ鳩でした。鳩愛がとんでもないことになっています! 鳩の博覧会の章では、鳩ラベル、鳩シガレットカード、鳩のエサやりの絵、鳩の絵葉書、擬人化された鳩など、紙もの雑貨類や文献の中から選りすぐりの鳩アイテムを紹介してくれます。 鳩スポット巡りの章では、日本の鳩名所だけでなく世界のドバトもチェックできます。浅草の鳩の人形焼きや、京都の鳩餅など、鳩土産の可愛さもたまりません。欲しい。 [目次] 鳩の博覧会 鳩スポット巡り 鳩の旋律 行方不明の土鳩 [書誌情報] タイトル:行方不明のドバトが見つかったvol.2 ノイジードバトウェーブ 著者:岩峰晴子、依鳩噤 刊行日:2019年5月6日 判型:A5判/ZINE 頁数:62P [状態] 良好です。ページ中面に書き込みや角折などありません。
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KEEP ON CLIMBING / LC協会
¥880
[内容] 様々に名前を変えて七変化的活動を続けている萩田洋文a.k.a古書自由 ツチノコ珈琲さんによる奇想のZINEシリーズ。めっちゃ面白いです! 今回は謎に包まれた「LC協会」という団体が著者になっているのですが……。「Lazy Climber(レイジークライマー)」直訳すると、「怠惰な登山者」。一体どういう団体なのでしょうか? "私が協会の存在を知ったのはロンドンのセシル・コートの古本屋で手に入れた『世界無精者研究』においてであった。山に登ることなく登山を成し遂げようと創意工夫を凝らす団体だ。1893年5月、登山用の装備を完全に済ませて、麓の登山口に寝転んで山を眺め、パイプをくわえながら想像の中で、彼らが「登頂」をはたした記録が残されている。実はこの協会、現在も存在しており私はその一員だ。本書は協会が訪日した際に試みたいくつかの「登山」の記録だ。ぜひ、どこかの山頂で読んで欲しいものである。"(まえがきより) さあ虚実皮膜の萩田ワールドで、登山バイブスを高めよう! [目次] 世界一を上る 世界一の山は日本に/山登りの作法/山頂の軽食/山に棲む生き物たち/アルプスを越え高尾へ/ポケットに山を忍ばせ 超低山を上る 世界の低山事情/圧倒的な日本の低山群/標高"ゼロ"メートル/浅草で超低山をめぐる/マボロシの三峰山/純喫茶マウンテン ホテルを上る 山に宿泊するためには/登山用具とギター/カレーライスと音楽/山の上ホテル/山の上モンブラン/601号室 ゲームを上る ファミコンの山登り/プレステの山登り/ネトゲの山登り/駄菓子屋ゲームの山登り/すすむ、もどる/10円でプレイ 水平山を上る 水閉山とは何なのか/中野ブロードウェイ/サンモール~中野通り/大久保通り~山手通り/青梅街道~淀橋/成子天神社の富士塚 [書誌情報] タイトル:KEEP ON CLIMBING 著者:LC協会 製作:萩田洋文 出版社:古書自由 刊行日:2022年10月10日 判型:A6判/文庫 頁数:72P
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【観光地絵葉書】十和田湖と奥入瀬渓流
¥500
[内容] 昭和の観光地絵葉書です。 7枚の絵葉書が入っています。 十和田湖周辺のイラストマップ付きです。可愛い。 [書誌情報] タイトル:十和田湖と奥入瀬渓流 場所:青森県 刊行:昭和時代 判型:A6判/絵葉書 枚数:7枚 [状態] 袋には経年によるシミや破れなどがあります。絵葉書は未使用です。
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【観光地絵葉書】沖縄のすべて
¥500
[内容] 昭和の観光地絵葉書です。 沖縄の闘牛、ひめゆりの塔、未来の海上都市アクアポリスなど37枚のポストカードが入っています。 沖縄の解説とマップ付きです。 [書誌情報] タイトル:沖縄のすべて 場所:沖縄県 発行元:優美堂 刊行:昭和時代 判型:166mm×117mm/ポストカード 枚数:37枚 [状態] 袋には経年によるシミや破れなどがあります。絵葉書は未使用です。
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【観光地絵葉書】1986 第37回さっぽろ雪まつり
¥500
[内容] 昭和の観光地絵葉書です。 第37回さっぽろ雪まつりのポストカードです。 雪で作られたオランダ国立博物館、金閣寺、瀬戸大橋、北斗の拳、ハイスクール奇面組、植村直己、ゲゲゲの鬼太郎、アルプスの少女ハイジなどが被写体になってます。 [書誌情報] タイトル:1986 第37回さっぽろ雪まつり 場所:北海道 発行元:須田商事 刊行:1986年 判型:A6/ポストカード 枚数:20枚 [状態] 袋には経年によるシミや破れなどがあります。絵葉書は未使用です。
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【観光地絵葉書】新緑の十和田湖
¥500
[内容] 昭和の観光地絵葉書です。 7枚の絵葉書が入っています。 佐藤春夫が作詞した「湖畔の乙女」楽譜と歌詞付きです。 [書誌情報] タイトル:新緑の十和田湖 場所:青森県 刊行:昭和時代 判型:A6判/絵葉書 枚数:7枚 [状態] 袋には経年によるシミや破れなどがあります。絵葉書は未使用です。
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旅情5 町 / 足立巻一ほか
¥800
[内容] 中江俊夫という詩人の「街」からの引用「私の内に 街がある 独りの 別の 街がある」で幕を開ける本書は、1969年に刊行された旅行ブックのシリーズ5巻目です。 1969年と言えば、東海道新幹線が開通した年。続く70年には大阪万博が開催されます。そして国鉄により「ディスカバー・ジャパン(DISCOVER JAPAN)~美しい日本と私~」という日本旅行史に残る一大キャンペーンが打たれ、それまで団体旅行しか経験のなかった日本人に個人旅行ブームが到来します。 70年代初頭の"旅行熱"。日本のローカルを再発見するという、現在までつづく国内旅行の視座を養った時期とも言えるのではないでしょうか。 本書には、高度成長し都市化していく日本が、故郷に置き忘れてしまいそうになった原風景が詰まっています。町をスケッチしたような文章が美しいです。 [目次] 北国の港町 函館 小樽 僕の札幌 炭鉱の町 夕張 花と流氷のオホツクの町々 霧の町、釧路 青森 弘前と津軽 藤原氏三代の栄華と平泉 『遠野物語』の町 北国の城下町 角舘 水戸 鎌倉 蔵造りのある町、川越 『雪国』に描かれた湯沢町 雪の十日町 『夜明け前』の舞台、馬籠 絵島ゆかりの城下町 高遠 山の見える町、松本 小浜 丹波篠山 高山 輪島 金沢に想う 犀川 城下町伊賀上野 播州路の四つの旅情 ナマコ壁と民芸の町 倉敷 みずうみと風花の町、松江 豊岡 矢掛の宿場にて 奥津温泉のことなど 備中高梁 尾道 津和野にて 夏蜜柑の花におう長州萩 陽気な町、宇和島 古風な大州の町 長崎手帖 坊津 白秋の故郷、柳川 ふるさと平戸 荒城を残す、豊後竹田 [書誌情報] タイトル:旅情5 町 著者:足立巻一ほか 出版社:主婦と生活社 刊行日:1969年3月15日 判型:142mm×170mm/ソフトカバー 頁数:179P [状態] 経年劣化によるシミ、日焼け、細かい汚れなどあります。中面に書き込みなどはありません。蔵書印あり。
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旅情1 山 / 加藤蕙ほか
¥800
[内容] "山には永遠という仙母が住んでいる。 若者たちは望み多い心と しなやかな体とで いのちの讃歌をうたいながら きょうの山を登ってゆく。 けれども仙母の所在には気づかずに その傍らを通り過ぎる。」 鳥見迅彦という詩人の「山」という詩で幕を開ける本書は、1969年に刊行された旅行ブックのシリーズ1巻目です。2巻 湖、3巻 高原、4巻 岬、5巻 町と5巻まで一気に発行されたようです。 ヒマラヤなどの8000メートル峰の初登頂ラッシュが続き、登山ブームに沸いた1950年代。それまで山に登っていたのは大学や高校の山岳部に入っていた若年層でしたが、50~70年代には社会人山岳会の活動が活発化したといいます。 1968年には「ヨンサントオ」と呼ばれる国鉄の一大ダイヤ改正により在来線の鉄道網が強化され、公共交通機関による個人旅行が大衆化して行き、大阪万博に湧くなど、日本旅行史上のエポックメイキングな出来事が続出します。ディスカバージャパンのキャンペーンもあり、日本のローカルを見直す動きのあった時代ならではのシリーズです。 [目次] 穂高讃歌 槍が岳 私の老残の山 春の乗鞍 白馬岳 鹿島槍 立山のスキー 剣岳 秋の北アルプス おごそかな夜明けの山 鳳凰三山 青春の山、甲斐駒が岳 北岳のほとり 赤石岳に眠る友 木曽御岳 富士山 郷愁の八ヶ岳 甲武信岳を越える 天城山 日本のモンブラン、白山 大峰山 伊吹山 大山 伊予の高根 阿蘇 雪の屋久島 ある大きな山 谷川岳の春 ふるさとの山 浅間山を恋う 妙高 スキーヤーの霊山 蔵王連峰 鳥海山の思い出 津軽の美女 啄木のふるさと、岩手山 羊蹄山と山麓 十勝岳 利尻岳 昭和生まれの山 昭和新山 大雪山 阿寒岳 [書誌情報] タイトル:旅情1 山 著者: 加藤蕙ほか 出版社:主婦と生活社 刊行日:1969年3月15日 判型:142mm×170mm/ソフトカバー 頁数:179P [状態] 経年劣化によるシミ、日焼け、細かい汚れなどあります。中面に書き込みなどはありません。蔵書印あり。
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熊に触れる / 山田健太郎
¥550
SOLD OUT
[内容] 高校生の頃に、香川に住んでいた著者。東日本大震災が起きたことがきっかけで東北に興味を持つようになり、大学時代に東北を3度訪問します。そんな東北へのひとり旅の最中にマタギの宿に泊まったことがきっかけとなって、移住してマタギになることを心に決めます。 マタギ発祥の地と言われる秋田県阿仁町。「阿仁マタギ」として有名な集落に、著者は2020年に移住しマタギの修行を開始。熊の肉は流通されますが、皮は捨てられてしまうことも多いのだそうです。熊の皮を革製品にする技術も、このまま時代が過ぎてしまえば忘れられていくのではないかという危機感を覚えた著者は、2024年には阿仁を出て事業を始めます。 その顛末が綴られたのが『授かりものでできている』 https://nutsbook.base.shop/items/115878718 そして続編にあたる本書では、実際の熊の解体風景や革製品に加工するまでの工程などが、写真付きでレポートされています。 失われつつあるマタギの豊潤な文化。ぜひご覧ください。 [書誌情報] タイトル:熊に触れる本 著者:山田健太郎 刊行日:2024年9月9日 判型:120mm×120mm/ZINE 頁数:36P
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授かりものでできている / 山田健太郎
¥550
SOLD OUT
[内容] マタギ発祥の地と言われる秋田県阿仁町。「阿仁マタギ」として有名な集落に、著者は2020年に移住しマタギの修行を開始。熊の肉は流通されますが、皮は捨てられてしまうことも多いのだそうです。熊の皮を革製品にする技術も、このまま時代が過ぎてしまえば忘れられていくのではないかという危機感を覚えた著者は、2024年には阿仁を出て事業を始めます。 ZINEの本編には、熊皮の事業をする日々の出来事や心境が綴られています。 「撃った人が獲ったのではなく、山の神様から授かった。」というマタギの考え方に共鳴したり、自分のやっていることが"良いこと"なのかという迷いなどが率直描かれていて、心を揺さぶられます。 別紙A4両面刷りのプロローグには、なぜマタギに魅せられたのかという出会いの頃の話が描かれていて、併せて読むと、マタギという奥深い文化が放つ吸引力の強さに驚かされます。 高校生の頃に、香川に住んでいた著者。東日本大震災が起きたことがきっかけで東北に興味を持つようになり、大学時代に東北を3度訪問します。そんな東北へのひとり旅の最中にマタギの宿に泊まったことがきっかけとなって、移住してマタギになることを心に決めます。A4用紙1枚のなかに人生の転換期の揺れや決意が閉じ込められた、素晴らしい文章です。 [書誌情報] タイトル:授かりものでできている 著者:山田健太郎 刊行日:2024年5月19日 判型:A6文庫判/ZINE 頁数:72P 特典:A4紙 1枚プロローグ
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ragan034 Grass of Water / 若生友見
¥1,100
[内容] ある種の狂気すら感じるraganbooksシリーズのなかでは、ポップで可愛らしい本作。熱帯魚なんかが泳いでいる水槽の下に、カラフルに揺れている水中の植物たちの写真集かと思っていると…… 人工水草というアクアリウム商品で、盆栽を嗜まれていました……‼ アクアリウム界の主役はもちろん熱帯魚やらカエルやらの美しい生き物たちですが、人工水草というモブ(=脇役/引き立て役)を主役に据えた素晴らしいお手並みです。 [著者メッセージ] 今回はPABF2024に合わせて制作した最新作をご紹介します。 私は水族館が好きです。展示されている生き物にも興味があるのですが、水槽内の装飾に趣向を凝らしている場合が多く見逃せません。 水族館の凝った水槽というと、カラフルなライトで魚やクラゲを照らす演出はどこの水族館でもよく見られるようになりました。そういった演出に対しては、水槽の中の生き物たちに負担がかかってなければいいなあ……と思うのみで、あまり興味はありません(そういうものを好む人間のほうに興味はあります)。(『ROADSIDERS'weekly』2024年12月18日配信号より) ☟都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で連載中 「デザインの世間体027 アクアの花道、ネオン節(写真・文:若生友見)」 https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=2911 [シリーズ概念] 色眼鏡をはずして、もう一度よく見てみよう。 「これまでの概念を覆す」ような大それたことではありません。今までの経験や生活上の暗黙の了解のせいでよく見えていなかった部分や、たとえ見えていてもあまり意識されることなく数秒後には忘れてしまうような、そんな日常に点在する、ちょっとした違和感や疑問。それらを本の形に落とし込み、反復させ、日常的な意味を剥いでしまうとただの図となり、そこに「物そのもの」が見えてくるはずです。 さて、毎日毎日見ているごく普通の風景は、本当に“普通”の風景なのでしょうか。 選挙ポスター、漫画雑誌の小口、新聞のおくやみ欄、花環、ネオンサインなど、目に見えているのに意識の外にすぐ出てしまうような、グラフィックデザインとして認識されにくい存在へ焦点を当てています。 [著者プロフィール] 若生友見 わこう・ともみ 1986年 宮城県生まれ。東北芸術工科大学 情報デザイン学科 グラフィックデザインコース卒業。東北芸術工科大学大学院 ビジュアルコミュニケーション研究領域 修士課程修了。雑誌編集を経験し現在フリーランス。 都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で紹介されているインタビュー記事が詳しくて面白いのでぜひご覧ください☟ 裸眼の挑戦——若生友見とragan books https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=559 [書誌情報] タイトル:ragan034 Grass of Water 著者:若生友見 出版社:raganbooks 刊行日:2024年11月30日 判型:B5変形判(200mm×257mm)/ZINE 頁数:16P
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ragan029 Blooming Street / 若生友見
¥1,100
[内容] 「肩と肩がぶつかり合うぐらいの人混みでね、そりゃあ景気がよかったもんだよ」商店街の取材をしていた頃に、往時の盛況ぶりを語ってくれた町の人たちの言葉です。その町を代表する駅前のアーケード街などでよく聞かれました。 町の語り草になっている商店街ですが、今ではネットショップや郊外型ショッピングモールなどの隆盛によりシャッター街と化してしまう所も多く、さながら昭和の蜃気楼のような遺構となっています。 すべてが色褪せているマボロシのような風景のなかに、色褪せないプラスチックの煌めきを見つけたときの安堵感。当時の活気をビジュアル化して封じ込めたような花飾りが、風に揺れている光景。 時代を祝福するような花道を飾り立てているのは、どうやら「シダレ」という名前の人工花のようです。商店街は便利なショッピングスポットから、詩情を感じさせる舞台へと姿を変えているのかもしれません。 [著者メッセージ] "商店街。 Wikipediaによると「商店街とは、商店が集まっている地区や、商店が建ち並んでいる通りのことをいう。また、地域の商店主の集まりを指す場合もある。」と、かなりざっくりと定義されています。記事内では渋谷の公園通りやラフォーレ原宿周辺まで商店街の範疇に含まれているようです……ということは銀座も例外ではないでしょう。 でも、心理的に銀座を「商店街」と呼ぶことに抵抗感がある人は多いのではないでしょうか。それなのに「銀座」と名のつく商店街(あるいは飲屋街)は日本各地に無数にあるのはおもしろい事実です。 さて、今回の本題は商店街そのものではなく、商店街にありがちなこれです。"(『ROADSIDERS'weekly』2024年09月04日配信号より) ☟都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で連載中 「デザインの世間体013 狂い咲きショッピングストリート(写真・文:若生友見)」 https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=2812 [シリーズ概念] 色眼鏡をはずして、もう一度よく見てみよう。 「これまでの概念を覆す」ような大それたことではありません。今までの経験や生活上の暗黙の了解のせいでよく見えていなかった部分や、たとえ見えていてもあまり意識されることなく数秒後には忘れてしまうような、そんな日常に点在する、ちょっとした違和感や疑問。それらを本の形に落とし込み、反復させ、日常的な意味を剥いでしまうとただの図となり、そこに「物そのもの」が見えてくるはずです。 さて、毎日毎日見ているごく普通の風景は、本当に“普通”の風景なのでしょうか。 選挙ポスター、漫画雑誌の小口、新聞のおくやみ欄、花環、ネオンサインなど、目に見えているのに意識の外にすぐ出てしまうような、グラフィックデザインとして認識されにくい存在へ焦点を当てています。 [著者プロフィール] 若生友見 わこう・ともみ 1986年 宮城県生まれ。東北芸術工科大学 情報デザイン学科 グラフィックデザインコース卒業。東北芸術工科大学大学院 ビジュアルコミュニケーション研究領域 修士課程修了。雑誌編集を経験し現在フリーランス。 都築響一さんのメルマガ『ROADSIDERS'weekly』で紹介されているインタビュー記事が詳しくて面白いのでぜひご覧ください☟ 裸眼の挑戦——若生友見とragan books https://roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=559 [書誌情報] タイトル:ragan029 Blooming Street 著者:若生友見 出版社:raganbooks 刊行日:2021年11月23日 判型:B5変形判(200mm×257mm)/ZINE 頁数:@P 特典:シダレ2枚
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園芸グランドスラム 創刊號 / ワクサカソウヘイ
¥1,500
SOLD OUT
[内容] もうみんな『磯ZINE』は読んでくれたかな? そう、今日は磯遊びから園芸の世界へダイブだ! という訳で『出セイカツ記』、『今日もひとり、ディズニーランドで』などの著書でお馴染みのワクサカソウヘイさんによるお手製ZINEです。 表紙のキャッチコピーに「お前と植物を見せてくれ」って書いてあって必要以上の迸りを感じますね(笑)私はこういった読者をぐんぐん置いてきぼりにするような突然の加速は大好物です。 「どうしようあたし……人様に見せられるような植物なんてない!」そうお思いのあなた。大丈夫です。「園芸グランドスラム出場権(=なんかの種)」付きなので、ベランダでせっせと育てていただいて、ぜひ園芸グランドスラムに出場して下さい。 今回も豪華な執筆陣で、どれもこれも面白いんですが、個人的に好きなのをピックアップします。 男性ブランコ 浦井さんによる食レポ「サボテンサラダ記念日」では、サボテンステーキを実食されています。サボテンはどんな味がすると思いますか?私も以前〈伊豆シャボテン動物公園〉でサボテンのつかみ取り(しかも箸で)をした後にサボテンステーキを食べたのですが……無味でした!ここでは浦井さんの悶絶レポが楽しめますので、お味のほどがいかがだったのか読んでみて下さい。 ワクサカソウヘイさんの「園芸小噺」では、「植物界のガラパゴス諸島」とも呼ばれるソコトラ島には竜血樹(切ると真っ赤な樹液が出る)という中二病っぽいネーミングの樹があるとか、ボルネオ島のラフレシアは民家にも咲くようで、さながら「冷やし中華はじめました」かの如く「ラフレシア咲きました」看板を掲げるらしいとか、そういう明日から使える園芸小噺を聞かせてくれる。 そして極めつけ。木谷美咲さん、沙東すずさん、ワクサカソウヘイさんによる恋花鼎談「恋はいつか終わる、植物はいつか枯れる」では、食虫植物に恋した話が吹き荒れる!! [目次] 開会宣言「見よ、緑色に輝く絶望だ」ワクサカソウヘイ 随筆「多脚の祈り」 JUNERAY 奇譚「絶叫草」 沙東すず 食レポ「サボテンサラダ記念日」 浦井のりひろ(男性ブランコ) 園芸短歌 藤岡みなみ 日記「峨眉山といっしょ日記」 小原晩 迷路「園芸魔境」 宮田珠己 園芸小噺 ワクサカソウヘイ 園芸漫画 中島悠里 恋花鼎談「恋はいつか終わる、植物はいつか枯れる」木谷美咲×沙東すず×ワクサカソウヘイ ショートショート「ダキョウソウ」 洛田二十日 [書誌情報] タイトル:磯ZINE 創刊號 著者:ワクサカソウヘイ 装丁:川名潤 出版社:合同会社おばけ 刊行日:2023年11月11日 判型:A5版/ZINE 頁数:34P 付録:「園芸グランドスラム出場権(=なんかの種)」
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磯ZINE 最終號 / ワクサカソウヘイ
¥1,100
SOLD OUT
[内容] 『出セイカツ記』、『今日もひとり、ディズニーランドで』などの著書のあるワクサカソウヘイさんによるお手製ZINEです。その名も『磯ZINE』。創刊号の後に出たのが最終号。惜しまれながら磯に散ってしまいました。最終号です。 川名潤さんの中世ヨーロッパのようなキレキレの装丁に、思わず惹き込まれます。小説・研究・漫画・随筆・工作など、豪華執筆陣が縦横無尽に磯を楽しんでいる様は、さながら誌上磯遊びのよう。磯初心者でも楽しめます。 個人的にツボだったものを、ちょっとご紹介します。 ダ・ヴィンチ・恐山 a.k.a 品田遊さんの小説「宿借」。ある日突然、全長6m級の巨大ヤドカリが家を訪ねてきて宿を貸してほしいと頼まれるという奇想天外な短編です。環境の変化で大変らしいヤドカリの境遇を哀れんだ主人公が宿を貸してやると、徐々に態度がデカくなり隣家に置き配された食料を食べてしまうなどトラブル続出。意外な結末が待ってるので、ぜひ読んでみて下さい。 お笑いコンビ「男性ブランコ」の平井まさあきさんによる童話「磯ップ物語」。フジツボと鯨の話なのですが、コントを見ているようなシュールな展開でじわじわツボる面白さです。 宮田珠己さんと竹内佐千子さんによる対談ならぬ貝談。面白くて不思議な貝の話が飛び交います。コノハミドリガイは危機が迫って自切する時に切り取り線が浮かび上がるとか、スケーリーフットという鉄でできた貝は、鉄なので錆びてしまうとか。面白すぎます。磯ってワンダーランドなんですね。夏になったら、磯遊びしてみたくなりました。 [目次] 声明文「全方位に告ぐ、まだ磯に目覚めていないのか」ワクサカソウヘイ 随筆「ウメボシイソギンチャクは、ジーザスクラ磯」宮田珠己 奇譚「ともかづきの磯」メレ山メレ子 童話「フジツボの大冒険」平井まさあき(男性ブランコ) 研究「磯の真意を読み取る」ヤマザキOKコンピュータ 漫画「磯と私」山本さほ 小説「宿借」品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山) 無駄づくり「ふけるワカメ」藤原麻里菜 随筆「畑の星」藤岡みなみ 漫画「磯と私」竹内佐千子 貝談 宮田珠己×竹内佐千子 ゲームブック「いそがしいあなたのいそあそび」妖精大図鑑 小説「意味で心が磯がsea」モリテツヤ 辞典「磯用語解説」ワクサカソウヘイ [書誌情報] タイトル:磯ZINE 最終號 著者:ワクサカソウヘイ 出版社:汽水空港 刊行日:2022年2月11日 判型:A5版/ZINE 頁数:30P 特典:通販お手紙 [状態] 状態は良好です。中身に書きこみや角折などはありません。
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磯ZINE 創刊號 / ワクサカソウヘイ
¥1,000
SOLD OUT
[内容] 『出セイカツ記』、『今日もひとり、ディズニーランドで』などの著書のあるワクサカソウヘイさんによるお手製ZINEです。その名も『磯ZINE』。以前、惜しまれながら磯に散ってしまった最終号を販売したら、即完してしまったのですが、待望の創刊号を入手しました! 川名潤さんの中世ヨーロッパのようなキレキレの装丁に、思わず惹き込まれます。小説・研究・漫画・随筆・工作など、豪華執筆陣が縦横無尽に磯を楽しんでいる様は、さながら誌上磯遊びのよう。磯初心者でも楽しめます。 内容は奇想天外です。めちゃ面白い。もう別に磯が好きじゃなくても楽しい。 個人的にいちばんツボったのは、磯声人語「磯野家はどれほどに磯なのか」という社説。 「磯野家」というからには磯関係の生き物に名前も寄せられていてほしいところ。たとえば磯野カツオの「カツオ」は磯にいないので不正の匂いがするな、とか「サザエ」は磯のレギュラー的存在の巻貝なので合格とか、勝手に診断していくのがすごく面白かった! [目次] 声明文「全方位に告ぐ、磯に興奮せよ」ワクサカソウヘイ 童話「磯ップ物語」平井まさあき(男性ブランコ) 解説「磯生物鑑賞術」 小説「磯の惑星」品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山) 磯声人語「磯野家はどれほどに磯なのか」 漫画「磯と私」竹内佐千子 仮想現実「リモート磯遊び」 随筆「磯ガンダーラ(もしくはパラ磯)」宮田珠己 [書誌情報] タイトル:磯ZINE 創刊號 著者:ワクサカソウヘイ 装丁:川名潤 出版社:汽水空港 刊行日:2020年5月15日 判型:A5版/ZINE 頁数:18P
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カブトガニ / 惣路紀通
¥1,200
SOLD OUT
[内容] 「進化に取り残された動物」や「生きた化石」と呼ばれ、2億年前から姿を変えることなく生き続けている「カブトガニ」についての熱い想いの詰まった1冊です。 歴史や生態、人類への活用法をQ&Aなどでわかりやすく解説してくれます。産卵期以外でもしょっちゅう「つがった状態」でいることから夫婦和合の象徴になっているなどのトリビアがぎっしり。学術書ですが楽しく読んでしまいます。カブトガニの貴重な写真や図版も豊富です。笠置市にあるカブトガニ博物館に行ってみたくなります。 また本書は、日本文教出版という岡山の地元に根付いたローカル出版社が1964年から作り続けている「岡山文庫」というシリーズの157冊目としてリリースされました。その土地に根差したテーマの文庫や新書などのシリーズものは良作の宝庫です。ローカリティという制限があるからこそ、企画力が磨かれて編集が輝く本が生まれるのだと思います。 [作者プロフィール] 惣路紀通(そうじ のりみち) 1956年、山口県光市に生まれる。別府大学卒。1980年同大学生物学研究生のときに別府湾のカブトガニ生息調査を行い、九州東海岸において初めてカブトガニの生息地を確認。1982年笠岡市立カブトガニ保護センターに着任。2017年カブトガニ博物館長を退職、2018年引き続き館長(嘱託)として就任。著書に「カブトガニ」(日本文教出版)、「自然への想い 岡山」(共著、山陽新聞社)、「カブトガニ」(山陽新聞社)、「カブトガニからのメッセージ」(文研出版)、「カブトガニの謎」(誠文堂新光社)等多数。 [書誌情報] タイトル:カブトガニ 著者:惣路紀通 シリーズ:岡山文庫157 出版社:日本文教出版 刊行日:1992年7月10日 判型:文庫判/ビニールカバー付 頁数:176P [状態] 古書としては良好状態です。画像でご確認下さい。中身に書きこみや角折などはありません。