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細過街区のすすめ / 金森あかね

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[内容]
細過街区(ホソスギガイク)というオリジナルな視点で川沿いの細く連なる建造物を観察した、とてもユニークな都市鑑賞のガイドブックです!

アイソメトリックな建築線画による図解と写真により、細い建物の細部まで観察されていてずっと見ていられるし、実際に見に行きたくなります。細長い判型はテーマとのリンクもさることながら、ガイドブックとしても持ち運びに最適。

素晴らしい「まえがき」から出発する本書。長くなりますが引用させて下さい。

「私が初めてその街区を見たのは、名鉄電車の中だった。名古屋へ向かう途中、神宮前駅の到着アナウンスが流れた瞬間、自然と視線が窓の外へ向いた。川治いに、細長く小さな建築が並んでいた。見慣れた都市の風景のなかで、そこだけがわずかに異質に見えた。

電車を降りたあともその光景が頭に残り、Googleマップで位置を確かめた。するとそれらの建物は、偶然一棟だけ建っているのではなく、川沿いに連なって存在していることが分かった。この細長い建築群を、ここでは細過街区と呼ぶことにする。(藤森照信氏の「高過庵」を参
考にしている。)

一般的に、川沿いには土手があり、その上や脇に道がつくられる。川と道のあいだに建物が入り込むことは少なく、自然と人工は明確に分けられていることが多い。そのため、水辺に極端に近い建物には、どこか違和感を覚える。一方で、運河は人工的につくられた水路であり、その護岸に建物が建つ風景は決して珍しくない。新堀川もまた、運河として整備されてきた歴史を持つ。その点において、川沿いに建物が並ぶこと自体は、特別なことではないはずである。

それでもなお、この街区が目を引くのは、そこに建つ建物が、あまりにも細く、そして控えめな佇まいをしているからだ。必要最小限の幅で川に寄り添うように立つ姿は、ペット・アーキテクチャーと呼びたくなるような親密さを感じさせる。主張しすぎることも、背景に溶け込むこともない、その中間的な存在感が、この場所特有の印象をつくっている。個々の建物は用途も年代も異なるはずだが、プロポーションには不思議な統一感がある。高さや奥行き、川との距離感には、明文化されていない何らかのルールが作用しているように思える。

もしこの街区が、再開発や老朽化によって失われる可能性があるとするなら、その前に、この風景を成立させている要素を言葉にしておく必要があるのではないか。本書は、その試みとして位置づけられる。第一章では、細過街区を特徴づけている要素を、五つのテーマに沿って整理する。第二章では、現在建っている細過街区の建物を取り上げ、それぞれがどのテーマにど
のように沿っているのかを分析する。

本書は、ある特定の街区に対する一つの視点を記録したものである。読み手それぞれが、自身の都市の風景と重ね合わせながら読み進めてもらえれば幸いである。」(まえがきより)

[目次]
細過街区とは
細過街区デザインコード
細過街区ガイドブック
細過街区マップ

[書誌情報]
タイトル:細過街区のすすめ
著者:金森あかね
発行元:スキマ都市文庫
刊行日:2026年5月4日
判型:100mm×200mm判/ZINE
頁数:P131

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